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多腺性自己免疫症候群(APS)ってどんな病気?型の分類や治療法について

更新日:2017/07/27 公開日:2017/07/27 view数:995
多腺性自己免疫症候群

『多腺性自己免疫症候群(APS)』は、小児にかかることも多い病気です。

この記事では、多腺性自己免疫症候群はどのような病気か、1型、2型、3型それぞれの特徴や治療法について解説します。

目次
  1. 多腺性自己免疫症候群(APS)とは
  2. 多腺性自己免疫症候群の分類やかかる病気
  3. 多腺性自己免疫症候群の治療法について
  4. まとめ

多腺性自己免疫症候群(APS)とは

1. 多腺性自己免疫症候群ってどんな病気?

多腺性自己免疫症候群

内分泌腺に障害がおきる「多腺性機能不全症候群」のひとつ

『多腺性自己免疫症候群(APS)』は、複数の内分泌腺が、同時にもしくは連続して、うまくはたらかなくなる(機能不全)『多腺性機能不全症候群』のひとつです。

内分泌腺はホルモンを分泌する器官です。機能不全になると、ホルモンが分泌されず、体の均衡が取れなくなってしまいます。

多腺性機能不全症候群のなかでも、免疫が原因で起こる病気

多腺性機能不全症候群のなかでも、『免疫』が原因で起こる『自己免疫疾患』によるものが、多腺性自己免疫症候群です。

免疫が何らかの原因で自分を攻撃してしまう!

免疫とは、体に病原体などの異物が入ってきたときに、それを排除しようとするはたらきのことです。

通常であれば、体に不必要なものに対して反応しますが、なんらかの原因によって、自分の体に対して排除しようとはたらきかけてしまうことがあります。このことを『自己免疫』といいます。自己免疫によって起こる病気が『自己免疫疾患』です。

2.多腺性自己免疫症候群の原因について

多腺性自己免疫症候群

完全に解明はされていませんが、『遺伝子』と『環境』とが関与して発症するといわれています。

原因がわからない『特発性』のものと、『感染症やそのほかの原因』によるものの2つに分けられます。

多腺性自己免疫症候群の分類やかかる病気

多腺性自己免疫症候群は、どの内分泌腺に機能不全が起こるかによって、3つのタイプに分類されます。

1. 多腺性自己免疫症候群1型について

多腺性自己免疫症候群

1型は、3〜5歳くらいの小児期に発症することが多いです。

自己免疫が原因となる、次のような病気に2つ以上かかっている場合に、1型と認定されます。

アジソン病

アジソン病にかかると、慢性的に副腎皮質の機能が低下します。

慢性皮膚カンジダ症

慢性皮膚カンジダ症は、『カンジダ』という真菌に、難治性感染する病気です。

副甲状腺機能低下症

副甲状腺機能低下症は、副甲状腺ホルモンの分泌が低下する病気です。

アジソン病は15歳未満、カンジダ症は5歳未満、副甲状腺機能低下症は10歳未満で発症することが多いです。そのあと、年齢とともに、さまざまな病気を発症する可能性があります。

2. 多腺性自己免疫症候群2型について

多腺性自己免疫症候群

一般的に、2型は成人が発症します。発症がもっとも多いのは30歳前後です。女性の方がかかりやすく、その数は男性の約3倍です。

次のような特定の病気のうち、2つ以上にかかっている場合に、2型と認定されます。

アジソン病

先に解説した、自己免疫が原因の病気です。

甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症

甲状腺機能亢進症や、甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの異常分泌によって起こります。

1型糖尿病

1型糖尿病は、血糖値を下げる『インスリン』が分泌されません。インスリン注射の欠かせない糖尿病です。

セリアック病

セリアック病は、小麦やライ麦に含まれる『グルテン』を食べると腸が炎症を起こす病気です。

3. 多腺性自己免疫症候群3型について

3型は、副腎皮質の機能低下がみられない

中年女性の発症が多い『内分泌腺不全』や、先に解説した『甲状腺機能低下症』などの病気にかかっていて、なおかつアジソン病のような、副腎皮質の機能低下がみられないものが3型です。

3型は中年女性に多いですが、子どもにもかかることがあります。

悪性貧血や萎縮性胃炎を発症することも

そのほか、青年期~成人の場合は、ビタミン12や葉酸の欠乏による『悪性貧血』や胃が萎縮して炎症を起こす『萎縮性胃炎』を発症することもあります。

多腺性自己免疫症候群の治療法について

1.まずは近くの内科へ!その後紹介状を書いてもらう

多腺性自己免疫症候群

体調が悪いと感じたり、不調が続いたりする場合、まずはくの内科を受診しましょう

ただ、多腺性自己免疫症候群は難病指定の病気です。内科で問診などを受けたあと、大きな総合病院あてに紹介状を書いてもらうことが多いです。

2.多腺性自己免疫症候群の型ごとの治療法

多腺性自己免疫症候群

多腺性自己免疫症候群1型の治療

症状の軽減をはかる『対症療法』が主です。必要なホルモンの補充をおこないます。

併発している病気に合わせた治療が必要です。たとえば、カンジダ症への治療であれば、『抗真菌剤』を用いて治療します。

多腺性自己免疫症候群2型の治療

1型と同様に、ホルモンの補充による治療をおこないます。

また、2型の場合も併発している病気に合わせた治療が必要です。甲状腺機能低下症と副腎皮質機能低下症を併発している場合は、『副腎皮質ホルモン』を補充する必要があります。

多腺性自己免疫症候群3型の治療

3型の治療は、難しいケースが多いです。

1型や2型と同様に、ホルモンを補充して治療します。ほかに病気を併発しているようであれば、それに合わせた治療をおこないます。

まとめ

多腺性自己免疫症候群は子どもや女性に多い

多腺性自己免疫症候群は、あまり聞きなれず、難しい病気のひとつです。しかし同時に、子どもや女性の発生する確率が高い病気でもあります。

型や症状に合わせた治療が大切!

1型、2型、3型とそれぞれに特徴が異なり、かかる病気も変わってきます。また、個人差もありますので、それぞれに合った治療をすることが大切です。医師と相談しながら、治療を進めていきましょう。

執筆・監修ドクター

岡村 信良
岡村 信良 医師 久野銀座クリニック 理事長 担当科目 消化器内科

経歴2006年 北里大学大学院卒、
2008年 平塚共済病院内科医長を経て小田原銀座クリニックに入職、その後院長に就任。
2013年 12月には当院久野銀座クリニックを開業

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