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爪にできる「黒い線」…治療が必要な病気のサイン?がんの可能性も

更新日:2022/12/01 公開日:2017/12/05 view数:2,096
爪 黒い線

爪は『健康のバロメーター』ともいわれるほど、健康状態があらわれやすい部分です。

しかし、ふと見てみると、爪に黒い線があらわれていたということはありませんか?

爪にあらわれる黒い線は、そのまま放置しておいてもよい場合と、すぐに治療をおこなったほうがよい場合があります。ほくろや内出血によるものなら問題ありませんが、『メラノーマ(悪性黒色腫)』などの病気の場合は危険です。

この記事では、爪に出る『黒い線』について解説していきます。

 

目次
  1. 正常な爪の特徴は?
  2. 爪に出る「黒い線」の原因は?
  3. 爪に黒い線があらわれたら何科を受診すればいい?
  4. まとめ

正常な爪の特徴は?

爪は皮膚が進化したもので、指を保護するために固くなっています。爪にも栄養分が行き届いていることを健康(正常)な状態であるといいます。

ピンクに見えるのは、爪の表面にある毛細血管が透けて見えるためです。また、表に線やでこぼこがなく、なめらかな表面が理想的です。

爪に出る「黒い線」の原因は?

1.問題のない、爪の「黒い線」

爪 黒い線

色素沈着(爪甲帯状色素沈着症)

爪にメラニン色素が増加することで黒い点または黒い線のようなものが発生します。メラニン色素の量が多い時には、その周辺の表皮細胞や、角質層、爪甲の中まで入ってくることがあります。ほくろと同じようなもので、体には無害なのでそのままで問題ありません。

加齢によるシワ

爪も皮膚の一部であるため、加齢にともないシワができます。この場合、黒い線だけではなく、白い線があらわれる場合もあります。

個人差はありますが、40代ごろから見られることがあるでしょう。色素沈着と同じように、無害なのでそのままで問題ありません。

2.要注意!問題のある爪の「黒い線」

次のような場合は、すぐに病院を受診しましょう。

爪 黒い線

外的刺激によるもの(内出血性炎症)

爪に何か物を落としたり、ぶつけたりするなど、外からの刺激があった場合、爪の内部が出血して黒い線があらわれることがあります。これを、『爪甲化出血』といいます。

黒い線は多くの場合、爪が伸びるにつれて先端に押し上げられ、しだいに薄くなり消えていきます。

マラソンなど足に負担のかかるスポーツをしている人や、ギターなどの楽器を弾く人にもよく見られる症状です。爪やその周辺が痛い、爪が剥がれそうだという場合は、治療が必です。

アジソン病(慢性副腎皮質機能低下症)

爪 黒い線

何らかの原因により、副腎のホルモンである『コルチゾール』が分泌されず、副腎皮質の機能が低下している状態です。副腎皮質とは、両側の腎臓の上、左右に二つあります。両側の副腎が90%以上損なわれるとアジソン病になります。

爪の黒い線以外にも、皮膚に色素沈着が見られます。また、食欲不振や低血圧、低血糖など全身に症状があらわれるでしょう。

それらの症状をともなう場合はアジソン病の治療を受ける必要があります。

メラノーマ(悪性黒色腫)

表皮(皮膚の表面)の色素細胞である『メラノサイト』が癌化した悪性のものです。これはがんの一種なので、放置しておくと大変危険です。

爪 黒い線

〈メラノーマの初期症状〉

ほくろや内出血に似た1~2mm程度の黒い点があらわれます。転移もほとんどありませんが、進行していくと4mm程度に大きく成長します。

〈色や大きさの特徴〉

色の濃さに差があり、太さや間隔もばらばらです。また、黒い線だったものが三角形に変形したり、急に大きくなったりします。

〈生存率について〉

他の臓器への転移が見られなくても、生存率は低くなります。見た目で判断しにくいため、不安に思うことでしょう。

もし爪の表面に見える黒い線が、根元から帯状に拡大する場合や、全体的に黒っぽく変化してくる場合はすぐに病院を受診ましょう。

爪に黒い線があらわれたら何科を受診すればいい?

1.外的刺激が原因の場合

外的刺激が原因の場合、皮膚科を受診しましょう。爪に針で穴を開けて、中の血の溜まりを取り除きます。

2.アジソン病が疑われる場合

爪 黒い線

アジソン病の場合は、爪の黒い線以外の症状もあらわれるので、内科などを受診してください。一般的に血液検査・尿検査・ホルモン検査・腹部CTの検査がおこなわれます。

ホルモン検査は血液中の副腎皮質ホルモン・副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)・尿中に排泄される副腎皮質ホルモンを測定します。

3.メラノーマが疑われる場合

爪 黒い線

メラノーマが疑われる場合、まずは皮膚科を受診しましょう。

爪にあらわれるメラノーマは転移が早いため、早期に治療を開始し手術することが大切です。

また、術後に抗がん剤治療をすることもあります。インターフェロンという注射で転移を防ぎます。

まとめ

爪にあらわれる黒い線は、放置しておいてもよいものと、すぐにでも治療が必要なものがあります。

もし爪に黒い線があらわれたら、根元から線が伸びているのか、点なのか状態をしっかり確認しましょう。外的要因に心当たりがない場合は一度病院を受診することをおすすめします。

日ごろから爪の健康状態を確認して、体調に気をつけることで大きな病気から身を守りましょう。

 

執筆・監修ドクター

長谷川 佳子
長谷川 佳子 医師 ルサンククリニック銀座院 院長 担当科目 形成外科/皮膚科/内科

経歴北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院 形成外科、藤沢湘南台病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
を経て横浜栄共済病院 形成外科
2014年 KO CLINICに勤務
2021年 ルサンククリニック銀座院 院長 就任

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