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甲状腺機能亢進症

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目次
  1. 概要
  2. 症状・チェックリスト
  3. 診療科目・検査
  4. 原因
  5. 治療方法と治療期間
  6. 治療の展望と予後
  7. 発症しやすい年代と性差

概要

甲状腺機能亢進症

甲状腺機能亢進症は、甲状腺からホルモンの分泌が増えることで、胸がどきどきする、よく汗をかく、といった代謝が上がる症状がみられる病気です。

甲状腺は、喉ぼとけの少し下に位置し、トリヨードサイロニン(T3)とサイロキシン(T4)という2つの甲状腺ホルモンを分泌します。この2つのホルモンは身体の代謝を上げる働きを持っており、脳の下垂体から甲状腺刺激ホルモン(TSH)によって、分泌量が調整されています。

甲状腺機能亢進症の原因の1つとして挙げられるのが、バセドウ病です。バセドウ病は自己抗体によって甲状腺が刺激されることで、過剰に甲状腺ホルモンが作られ、血中に分泌されます。

バセドウ病であることがわかれば、甲状腺ホルモンを抑えるための治療を行います。しかし、治療しないまま放置した場合や、治療しても経過が思わしくない場合は、命に関わる危険のある「甲状腺クリーゼ」という状態になる可能性があります。

治療や検査は内分泌内科や甲状腺を専門とする医療機関で行います。

症状・チェックリスト

甲状腺機能亢進症の症状には、心拍数の増加、血圧の上昇、動悸、手の震え、不眠症などのほか、女性では月経異常をきたすことあります。

また、バセドウ病では、喉ぼとけの下付近が腫れたようにみえる、甲状腺の腫大がみられます。さらに、目に影響を及ぼすようになると、何かを凝視しているようにみえたり、目がでているようにみえたりすることがあります。

高齢者の場合にはこのような症状が現れず、体重減少しか現れないことがあります。

チェックリスト

・安静時でも脈が早く、動悸・息切れを感じることが多い
・少し動いただけで汗をよくかく
・手が細かく震えることがある
・食べているのに体重が減る
・下痢をしやすい
・落ち着きがなくイライラしやすい
・目が少しとびでてきた
・首が腫れている
甲状腺機能亢進症による症状の特徴は上記のようになります。当てはまる項目がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

高齢の方は症状がでにくく、心房細動や心不全など心臓に関わる病気として発見されることがあります。上記症状がない場合でも、不安や気になることがあれば医療機関にご相談下さい。

診療科目・検査

専門は内分泌内科です。また、甲状腺を専門的に診療する診療所、病院があり、さらに甲状腺を専門にする医師もいます。

血液検査で、TSH、遊離T3(FT3)、遊離T4(FT4)といったホルモンやTSHレセプター抗体(TRAb)を測定します。

甲状腺超音波検査で甲状腺の大きさや見え方、腫瘍などを確認します。
機能性結節やバセドウ病と破壊性甲状腺炎との鑑別には甲状腺シンチグラフィを行うことがあります。

下垂体の腫瘍の確認にはMRI検査を行います。

原因

原因には以下のようなものがあります。

バセドウ病

通常にはないTSHレセプター抗体という甲状腺を刺激する物質が甲状腺を攻撃するため、体内に甲状腺ホルモンが多量に分泌される病気です。TSHレセプター抗体ができる理由はよくわかっていません。
バセドウ病は男性より女性に多く、とりわけ20~30代の女性に多くみられます。

機能性甲状腺結節

甲状腺の中にできた腫瘍(結節)が甲状腺ホルモンを過剰に分泌する病気です。腫瘍(結節)が1つでは単結節性、たくさんあれば多結節性と呼びます。

妊娠性一過性甲状腺機能亢進症

妊娠初期に過剰に分泌されるヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)が甲状腺を刺激することで起きる状態です。多くの場合は治療を要さず、妊娠経過とともに改善します。

TSH産生下垂体腺腫

脳の下垂体にできた腫瘍がTSHを過剰に分泌することで、甲状腺が刺激され、多くの甲状腺ホルモンが体内に放出される病気です。腫瘍の確認には下垂体のMRI検査が必要です。

破壊性甲状腺炎(亜急性甲状腺炎・無痛性甲状腺炎)

破壊性甲状腺炎は、一時的に甲状腺が壊れることで、甲状腺ホルモンが血液中に増える病気です。このため、正確には甲状腺機能亢進症ではなく、甲状腺中毒症(甲状腺ホルモンが過剰になる状態)を引き起こす病気です。原因として、出産後の自己免疫の変化、薬剤、ウィルス感染などが誘因として考えられていますが、原因は不明なことも多くあります。

治療方法と治療期間

バセドウ病であればまず、甲状腺ホルモンを抑える薬を内服します。薬にはメチマゾール(メルカゾール)やプロピオチオウラシル(チウラジール、プロパジール)などの抗甲状腺薬やヨウ化カリウムなどを使用します。服薬を初めてしばらくの間は薬の量の調節や副作用のチェックが必要となるため、2週間に1度は血液検査で確認していきます。

内服での治療が難しい場合は放射線や手術による治療を行います。放射線の治療は放射性ヨードのカプセルを飲みます。治療後2~4日は乳幼児に近づかないようにし、半年間は妊娠を避ける必要があります。手術による治療では甲状腺を全てまたは部分的に切除します。

機能性結節やTSH産生下垂体腫瘍では原因となる腫瘍を摘出する手術が行われることがあります。バセドウ病の治療と同じお薬を使うこともあります。

妊娠性一過性甲状腺機能亢進症や破壊性甲状腺炎の場合は、血液検査で甲状腺ホルモンの分泌状態を確認しながら、必要に応じてバセドウ病と同じ薬で治療します。

治療の展望と予後

バセドウ病では概ね2年以上服薬を続け、甲状腺ホルモンが異常を認めなければ服薬を中止しますが、治療後に再発することがあります。

また、放射線や手術による治療を行った場合は甲状腺機能低下症になることがあります。そのため定期的に甲状腺機能のチェックを必ず行うことが大切です。

発症しやすい年代と性差

甲状腺機能亢進症の患者さんの数は把握できませんが、甲状腺にかかわる病気の患者さんは500~700万人いるとされています。

この病気はどの年代でも発症しますが、更年期や出産後の女性に多い傾向にあります。

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