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しんぼうさいどう心房細動

えーえふAF
更新日:2022/10/28 公開日:2019/12/24 view数:6,354
目次
  1. 心房細動とは
  2. 心房細動の症状
  3. 心房細動の診療科目・検査方法
  4. 心房細動の原因
  5. 心房細動の予防・治療方法・治療期間
  6. 心房細動の治療経過(合併症・後遺症)
  7. 心房細動になりやすい年齢や性別

心房細動とは

心房細動(しんぼうさいどう)とは、心臓の4つのうち2つの部屋である心房に流れる電気信号の乱れによっておこる不整脈のひとつです。

心房がけいれんしたように細かく震えることで、全身に血液が送り出せなくなります。興奮が心室に不規則に伝わり、心室の収縮も不規則となり脈が速くなります。

主な原因は、加齢による心臓機能の衰えによるものです。

心房細動は自覚症状が少ないことがあり、健康診断でも検査でみつからないことが多いため、病気と気づくことが遅れる場合があります。

血液の塊である血栓ができやすく、それが血管を詰まらせることで心筋梗塞や脳梗塞を引きおこす可能性があります。

心房細動そのものは生命にかかわる病気ではありませんが、早期に治療をすることで重大な病気のリスクを減らします。

心房細動の症状

心房細動は、最初無症状であることが多くあります。動悸や息切れ、胸痛、脱力感や倦怠感、ふらつき、めまいなどがおこります。

心房細動には短時間におこる「発作性心房細動」や長時間続く「持続性心房細動」があります。

「持続性心房細動」は1週間以上を超えて持続するものをいいます。発作性心房細動を放置すると、持続性心房細動に進行します。

治療をしても症状が改善しないものは「永続性心房細動」といいます。

心房細動の診療科目・検査方法

心房細動は、主に循環器内科心臓血管外科を受診します。

心房細動に対する検査としては、心電図検査、24時間ホルター心電計、心エコー検査、甲状腺機能検査などをおこないます。

心電図検査は、「持続性心房細動」をみつけることができます。24時間ホルター心電計は、24時間胸に電極を張り付けておこなう検査です。短時間の発作である「発作性心房細動」をみつけることができます。

心エコー検査では、心臓の弁に異常がないかを確認します。

血液検査や甲状腺エコーなどの甲状腺機能検査は、心房細動をおこしやすい甲状腺機能亢進症がないかをしらべるためにおこないます。

心房細動の原因

心房細動がおこるメカニズムは明確にされていません。

そのなかでも加齢は大きな原因のひとつと考えられており80歳以上では約1割が心房細動にかかっているといわれています。

また糖尿病高血圧脂質異常症と診断された人は心房細動のリスクが高くなります。過度の飲酒や喫煙などの生活習慣も心房細動のリスクになります。

心臓病や甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)などの持病があると心房細動を引きおこしやすくなります。

正常時では心臓の筋肉である心筋に指令を出す役割をしている「洞結節」からの電気の刺激は規則正しくおこり、その刺激により心房や心室も乱れることなく収縮と拡張を繰り返します。

しかし、「洞結節(どうけっせつ)」以外の場所から異常な電気が流れることで、心房で電気が無秩序にかけめぐるり心房細動がおこります。

心房細動がおこると心房がおよそ6倍不規則に動きます。こうした状態が「不整脈」とよばれ、動悸や息切れなどを誘発します。




心房細動の予防・治療方法・治療期間

心房細動は、生活習慣の見直しや原因になっている病気の治療に加えて、心房細動の症状に対するする治療をおこないます。

心房細動は甲状腺機能亢進症高血圧糖尿病などがきっかけになっていることが多いので、こうした病気に対する治療が不可欠です。

また、脳梗塞や心筋梗塞を引きおこす血栓を防ぐため「抗凝固薬(こうぎょうこやく)」を使用したワーファリン治療をおこないます。

今までのワーファリン治療には食事に制限がありましたが、食事制限が不要な抗凝固薬であるDOACが治療に用いられるようになりました。

心房細動の脈拍数が多い状態に対しては「心拍数(レート)コントロール治療」とよばれる内服治療をおこないます。

動悸などの自覚症状が続く場合は電気的除細動(でんきてきじょさいどう:電気ショック)をかけて正常に戻す方法もあります。

また、カテーテルアブレーションという、根治を目的とする治療方法があります。

心房細動は、肺静脈の付近から異常な電気的興奮を発することにより生じていることがわかってきました。血管に管(カテーテル)を入れて肺静脈の周りを焼き、心房細動を抑えます。

カテーテルアブレーションに加えて、肺動脈の入口を凍らせて異常興奮を止める冷凍凝固バルーン法を組み合わせておこなう医療機関もあります。

手術前に1カ月以上の準備期間が必要で、術後はおよそ4日以上の入院期間を要します。

また、退院後も抗凝固薬の服用が必要となり、心電図検査などで定期検査をおこない再発がないか確認することがあります。

治療方針は、原因になっている病気の状態や治療状況、年齢などに加え、患者さんの希望も考慮して決定します。

心房細動の治療経過(合併症・後遺症)

心房細動は、心房の収縮異常により血栓が形成されることがあるため、脳血管塞栓症になるリスクが年間約7%あります。

脳卒中のリスクは、甲状腺機能亢進症高血圧糖尿病なども高くなるため、こうした病気が原因であればさらにリスクが高くなります。

心房細動の患者さんのうち40%は自覚症状がありません。

60歳を過ぎたら定期的に健康診断に行くなど、普段から正しい測定法で脈をチェックし、不調に気づくことが予防につながります。

心房細動になりやすい年齢や性別

心房細動は、2003年の調査をもとに2005年に日本人が心房細動になっている割合を予測し、0.56%と推測しています。

有病率は年々、増加傾向にあると考えられています。また男性の方が女性よりもわずかに多い傾向にあります。

年齢が高くなればなるほど有病率は高くなります。

執筆・監修ドクター

岡村 長門
岡村 長門 医師 岡村クリニック 院長 担当科目 心臓血管外科/循環器内科/内科

経歴1996年 埼玉医科大学卒業
1997年 埼玉医科大学第一外科入(一般外科、呼吸器外科、心臓血管外科)終了
1999年 戸田中央総合病院心臓血管外科医として就職
2000年 埼玉医科大学心臓血管外科就職
2006年-2012年3月 公立昭和病院心臓血管外科就職
2012年4月 岡村医院、医師として勤務
2012年7月 岡村クリニック開院

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