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くりぷとこっかすしょうクリプトコッカス症

とるろーしすトルローシス
更新日:2022/09/26 公開日:2020/01/09 view数:7,912
目次
  1. クリプトコッカス症とは
  2. クリプトコッカス症の症状
  3. クリプトコッカス症の診療科目・検査方法
  4. クリプトコッカス症の原因
  5. クリプトコッカス症の予防・治療方法・治療期間
  6. クリプトコッカス症の治療経過(合併症・後遺症)
  7. クリプトコッカス症になりやすい年齢や性別

クリプトコッカス症とは

クリプトコッカス症(くりぷとこっかすしょう)とは、クリプトコッカスという真菌(カビ)によって引きおこされる感染症です。クリプトコッカス症と表記されることもあります。

土壌中や鳥の糞中に存在し、鳥が運ぶこともあります。空気感染し、発熱、頭痛、意識障害がおこることがあります。

脳と脊髄を覆う保護膜である髄膜に感染すると、神経障害をおこす髄膜炎や脳炎など、重篤な状態になる可能性が高くなります。

基本的には、免疫機能が低下した人に感染しやすく、糖尿病、悪性腫瘍、ステロイド投与を受けている患者さんに感染リスクがあります。とくにHIV感染症の患者さんは発症しやすくなります。


クリプトコッカス症の症状

クリプトコッカス症は、ほとんどの場合、無症状のまま感染にも気づかず自然に治ります。

通常は肺に感染します。症状があらわれる場合、せきや胸痛があります。

肺感染症で危険な状態になることはまれですが、悪化した場合は呼吸困難になります。

髄膜炎になると生命にかかわる危険な状態になることもあります。

血液やリンパ液の流れに乗って髄膜に感染すると、髄膜炎となり、発熱、嘔吐(おうと)、頭痛、かすみ目がみられます。性格変化や意識障害などの神経障害があらわれることもあります。

皮膚感染をおこすと、皮膚の一部が隆起したり、膿(うみ)ができて、破れた潰瘍に発疹などができます。

クリプトコッカス症の診療科目・検査方法

クリプトコッカス症は、血液検査で特有の異常を認めないことが多くあります。そ

のため、この感染症の診断には、感染した組織のサンプルを採取して、顕微鏡で観察する、あるいは培養検査をおこないます。

血液と脳脊髄液を検査し、特定の物質の有無を調べることもあります。診療科目は内科呼吸器内科皮膚科などです。

クリプトコッカス症の原因

クリプトコッカス症の原因菌は真菌というカビの仲間で、土のなかや、主にハトなどの鳥の糞に汚染されている土壌によくみられます。

感染は真菌の胞子を吸い込むことでおこります。肺から脳、髄膜などにひろがり、髄膜炎を引きおこし、皮膚組織にもひろがることがあります。

HIV感染症の患者に感染することが多く、HIVが流行しはじめる前までは比較的めずらしい感染症でした。

ほかにも移植や膠原病白血病などで免疫系の働きを抑制する薬を使用している人、ステロイドを長期間使用している人など、免疫機能が低下した人に感染します。人から人への感染は報告されていません。


クリプトコッカス症の予防・治療方法・治療期間

クリプトコッカス症は、通常、抗真菌薬を使用します。しかし、免疫機能が正常な人では、感染範囲が狭く、症状が出ていなければ治療は不要です。

肺に症状がみられる場合は、飲み薬で治療を半年~1年おこないます。免疫機能が低下している人は、抗菌薬の投与が必要です。

クリプトコッカス症が落ち着いても、そのほかの真菌など、通常は感染しないような弱毒菌に感染する危険性が高いと判断されます。

そのため、クリプトコッカス症の治療後も引き続き抗真菌薬での治療が必要になります。

場合によっては病変部位の切除手術をおこなうことがあります。

クリプトコッカス症の治療経過(合併症・後遺症)

クリプトコッカス症は、健常者が感染した場合は、まれに肉芽腫(にくげしゅ)という、炎症によって生じる腫瘤(しゅりゅう)ができて、慢性化することがあります。

また、HIV感染患者など免疫不全者が感染した場合、呼吸器症状が悪化することがあります。あるいは髄膜や血液に菌がひろがると生命にかかわる可能性もあります。

こうしたケースでは多くの場合、抗真菌薬治療で症状が治まっても、患者さんの免疫力が回復しない限り再発を繰り返します。

クリプトコッカス症になりやすい年齢や性別

クリプトコッカス症は、免疫機能が低下していると感染しやすくなります。

HIV感染症の患者さんに感染者が多くみられます。ほかにもステロイドや免疫抑制剤を使用して治療を受けている患者さん、臓器移植を受けたり、膠原病の患者さんに感染リスクが高くなります。

執筆・監修ドクター

石川 久
石川 久 医師 帝京大学医学部付属病院 医師 担当科目 脳神経外科

経歴2007年 近畿大学医学部卒業
2009年 近畿大学医学部救命救急センター入局
2012年 帝京大学医学部高度救命救急センター入局
2014年 帝京大学医学部脳神経外科入局

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