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高血圧症

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目次
  1. 概要
  2. 症状
  3. 原因
  4. 検査内容と主な診療科目
  5. 治療方法と治療期間
  6. 治療の展望と予後
  7. 発症しやすい年代と性差

概要

高血圧とは?

高血圧は、動脈硬化の要因であり、最終的にさまざまな病気の引き金となります。実際、狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患、脳梗塞などの脳血管疾患につながり、生命にかかわる恐れもあります。また、高血圧の状態が長期にわたると、腎臓で血液を濾過している糸球体の血管が動脈硬化を起こし、腎不全になる恐れもあります。

高血圧とは、血圧が平均的な数値よりも高い状態のことを言います。
継続的に血圧が高い場合は「高血圧症」とも言われ、合併症を引き起こしやすい状態です。
精神状態や時間帯で血圧が大きく変化する人もみられ、症状も目立った自覚症状がありません。めまいや動悸など多岐にわたるため、すぐには「高血圧」と判別しにくい病気です。
自覚がないまま悪化し、最終的に命にかかわる病気を引き起こすことから、「サイレントキラー」と呼ばれることもあります。

血圧想定の結果が悪かった場合は、とりあえず近場の内科に相談しましょう。
高血圧はさまざまな病気と関連しているので、まずは内科で「何かほかの病気にかかっていないか」を確認することが大切です。

高血圧の種類は要因によって異なる

高血圧は大きく2種類に分類されます。1つはホルモン分泌の異常や腎臓疾患、薬の副作用が原因とされる「二次性高血圧」というものです。他の病気や治療するときの薬によって血圧が高まっているため、その要因を取り除けば高血圧も自然と治っていきます。

もう1つは遺伝が要因であったり、生活習慣が影響したりして血圧が高くなっている「本態性高血圧」です。日本における高血圧は、この本態性高血圧が9割を占めています。

血圧は精神的にも変化するもので、病院に来たら血圧が上昇する「白衣高血圧」や、反対に病院では問題ないが、家庭で計測すると血圧が高い「仮面高血圧」といった高血圧もあります。

他にも早朝に血圧が上がる「早朝高血圧」、夜間の血圧が高い「夜間高血圧」といった、時間帯で現れる高血圧も注目され始めています。

ここでは、「本態性高血圧」について詳しく解説していきます。

症状

ほとんどの場合、無症状であり、著しく血圧上昇した場合には頭痛や吐き気を生じる可能性がある。
高血圧による様々な合併症が脅威となる。

血圧

血圧とは血管内の血流による圧力である。
心臓が血を送り出すときの高い血圧を収縮期血圧といい、俗に「上の血圧」とよばれる。反対に血液の流れが緩やかで低い血圧を拡張期血圧といい、「下の血圧」と表現される。

落ち着いている状態のときに、上の血圧が139mmHg以下、下の血圧が89mmHg以下というのが年齢問わず「正常域血圧」とされています。
一方、上の血圧が140mmHg、下の血圧が90mmHgより高い状態なら、「高血圧」といえる。

年齢や合併症によって変わる血圧の「目標値」

高齢の方と若い方では、血圧の「目標値」が変わってくる。人間は歳を取ると臓器の働きが弱くなり、自然と血圧も高くなるためである。目標値は高血圧と診断される数値で、上回っている場合は「その数値以下まで下げよう」という数値のことである。

75歳以下の目標値は前述のとおり、上の血圧が135~139mmHg以下、下の血圧が89mmHg以下となっている。
それに対して75歳以上の目標値は、上の血圧が145mmHg、下の血圧が85mmHgと上の血圧は高めに、下の血圧は低めに設定されている。
糖尿病や慢性腎臓病などの合併症を発症している方の血圧目標値も、それぞれ設定されている。

血圧の基準値

血圧の基準値は以下の通りであるⅠ度高血圧以降が高血圧と判定される範囲である。

至適血圧
最高血圧120以下、最低血圧は80以下

正常血圧
最高血圧120~129、最低血圧は80~84

正常高値血圧
最高血圧130~139、最低血圧85~89

Ⅰ度高血圧
最高血圧140~159、最低血圧90~99

Ⅱ度高血圧
最高血圧160~179、最低血圧100~109

Ⅲ度高血圧
最高血圧180以上、最低血圧110以上

(孤立性)収縮期高血圧
最高血圧140以上、かつ最低血圧90以上

至適血圧は脳卒中や心筋梗塞など、血圧が関係する病気のリスクが低いとされる最適な血圧である。正常血圧は至適血圧よりリスクは上がるが、正常な血圧である。正常値高血圧になると高血圧への注意が必要となる範囲である。I度高血圧は高血圧の程度が比較的低い状態、II度高血圧で中程度、III度高血圧で程度が高い状態となる。

「至適血圧」~「正常値高血圧」の数値に納まっていれば、いますぐに高血圧の治療を始める必要はない。

計測環境ごとの基準値

血圧は測定する環境によって数値が変わりやすいため、環境ごとに基準が定められている。
病院で計測したときの血圧である「診察室血圧」では、緊張で数値が高めに出る場合がある。
診察室血圧が自宅で計測したときの血圧である「家庭血圧」よりも低く出る方もいる。
家庭血圧では計測ミスを防ぐため、原則2回計測し、平均値を出す。
家庭血圧と診察室血圧に差がある場合、診断の際には家庭血圧が重要視される。

診察室血圧のみ高血圧の数値になる場合、白衣高血圧と呼ばれ、家庭血圧のみ高血圧の数値になる場合、仮面高血圧と呼ばれる。
白衣高血圧は病院での緊張が原因で血圧が上がっているものと考えられ、あまり治療の対象とならない。
仮面高血圧の原因には、職場や家庭のストレスが考えられる。

家庭血圧では最高血圧135以上、最低血圧85以上が高血圧という判定になる。
診療室血圧の基準値はそれよりもそれぞれ5mmHg高く、最高血圧140、最低血圧90という基準値が設定されている。
他にも計測器具を身につけた状態で、一定間隔おきに計測したときの血圧として「自由行動下血圧」がある。
自由行動化血圧では「夜間」、「日中」、「24時間」でそれぞれことなり、順に最高血圧が120、135、130、最低血圧が70、85、80と幅がある。

高血圧によりおこる症状

長く血圧が高いままだと血管に負担をかけ、頭痛やめまい、耳鳴り、肩こり腰痛といった症状が出てくる。
高血圧は、「サイレントキラー」と言われており、初期段階では自覚症状がほとんどない。
頭痛やめまいでは危機感がないかもしれないが、合併症の兆候として見られる症状のため、警戒する必要がある。

高血圧が原因となって現れる代表的な症状は、次の通りである。

1.頭痛

高血圧の頭痛は、血圧が高い状態で、脳の血管が傷ついて血流が乱れることで起こる。
放っておくと、動脈硬化から脳内出血や脳卒中、くも膜下出血を引き起こしかねない。

2.めまい

高血圧によってめまいも起こると思われがちだが、めまいは高血圧が直接的な原因ではない。
むしろ高血圧の合併症で、脳卒中の前兆である可能性がある。高血圧の治療薬を使用することで血圧が下がり、めまいを引き起こすこともある。

3.耳鳴り

高血圧による耳鳴りは、血流が悪いことで生じる。
血圧が高いことで、血管が傷つき詰まったり狭くなったりしてしまい、血の流れが悪くなる。血流障害が耳の近くで起きることで、血流の音が耳鳴りとして聞こえる。
高血圧による耳鳴りは血流障害から動脈硬化、のちに脳卒中やくも膜下出血などの重大な病気の兆候である可能性がある。

4.動悸

リラックスしている状態でも動悸がある場合、高血圧と同時に心臓に負担がかかっていると考えられる。
高血圧が長く続くと、心臓が活発に動くようになり肥大化する。その結果、心臓周りの血管は硬くなり、狭心症や心筋梗塞を引き起こしやすくなる。

また、心臓が肥大化すると血流に勢いがつき、血圧がさらに高くなる。脳卒中や動脈硬化などの合併症も起こりかねない。

5.肩こり、腰痛

高血圧による内臓の疾患や肥大化により、肩こりや腰痛が出てくることがある。しかし、肩こりが反対に高血圧を引き起こす要因にもなる。
長時間のデスクワークや運動不足によって筋肉が固まっていると、血流は悪くなる。

そのため、血流を良くしようとして高血圧となる。

原因

遺伝や生活習慣(塩分過剰摂取、運動不足、喫煙など)による明らかな原因とホルモン異常によるものがある。
原因によって高血圧の種類は分けられる。

1.遺伝

血圧の高さは、遺伝によってもとから高い人もいる。遺伝的に高い人は、一般の人よりも生活習慣や食生活に注意する必要がある。

2.日本人特有の塩分が多い食事

日本人は、40歳の2人に1人は高血圧と言われている。その理由として、日本人は味噌や醤油など、塩分多めの調味料や保存食があること、また、外食での塩分多めの食事が挙げられている。
塩分をとりすぎると、血中のナトリウム濃度が上昇する。すると、身体は水分を欲しがり、水分補給を余分にしてしまう。
結果的に全体の血液量が増え、血圧が上がる。

3.血圧を高める生活習慣の乱れ

高血圧になる人は、お酒をよく飲む、タバコをよく吸う、肥満傾向にある、野菜をあまり食べないという特徴の人が多い傾向にある。

・飲酒

飲酒は一時的に血圧を低下させる作用がある。しかし長時間飲むと血圧の平均値を上げる。アルコールによって血管の反応が良くなり、心拍数も増加するためである。
お酒のカロリーで体重が増えたり、塩分の多いおつまみを摂取したりすることも関係している。

・タバコ

タバコを吸うことで、ニコチンが血圧を高めるホルモンを分泌してしまう。
タバコは交感神経も刺激するので、血圧はさらに高まる。

・肥満

肥満傾向にある人は、過食して塩分を多く摂り過ぎることから高血圧になることが考えられる。
食べ過ぎるとインスリンが過剰に分泌される。インスリンによって交感神経が刺激され、血管が収縮するので、さらに血圧が高まりやすくなる。

4.女性特有の「更年期高血圧・閉経期高血圧」

50代の更年期に差し掛かった女性は「更年期高血圧・閉経期高血圧」にかかる場合がある。
更年期に入ると女性ホルモンの一種であるエストロゲンが減少し、ホルモンバランスが乱れることで、血圧をコントロールする自律神経の働きも乱れてしまうためである。症状には体のほてりや頭痛、動悸、イライラなどがある。
若いころは低血圧だった人でも高血圧になりやすくなる。

検査内容と主な診療科目

高血圧は自覚症状がなく進行し、心臓病や脳卒中の引き金になるため、健診などで異常があった場合には内科を受診する。

高血圧と診断するには、何度も血圧を測定することが必要である。まずは自分の行きつけの病院で医師に相談することを推奨する。
高血圧の可能性があるならば、循環器内科や腎臓内科への通院を検討する。

問診

・「上の血圧」「下の血圧」の平均値

・治療中の病気がある場合は飲んでいる薬の名前と、病気の経過

これらを話せる準備をしておく。
薬の名前については、お薬手帳を持参して先生に見せるだけでも十分である。

正しい血圧の測り方

血圧を測る際には、大きく5つのポイントがある。

1.リラックスして測定

血圧は精神状態で大きく変化する。病院ではなく、家庭で測るようにして自分がなるべくリラックスできる環境で測定する。
測る前に深呼吸をおこなう。

2.排尿、排便を済ませて測定

尿意や便意があることでも、精神状態が乱れ、血圧が変化する。
前もってお手洗いに行き、落ち着いて計測できるように準備する。

3.座った状態で、カフ(腕帯)を正しく巻いて測定

正しい姿勢で、正しく計測機器をつける。
座った状態でおこない、背もたれに軽くもたれ、足は組まずに座る。測定部位(腕や手首)が心臓の高さになるように調節する。
カフは隙間ができないようにしっかりと巻く。

4.同じ時間帯に測定

血圧は時間帯でも大きく変化する。毎日決まった時間帯に測定する。

5.適度な気温で測定

室温によっても、血圧は変化する。
室温は20℃前後の過ごしやすい温度に保つことが望ましい。

治療方法と治療期間

すべての高血圧症患者さんに食事・運動療法をおこなう。
それでも血圧が高い場合には薬物療法を合わせておこなう。

一度高血圧症と診断された方は安定していても定期的な健診もしくは内科受診が必要である。

薬物療法

高血圧を治療する薬は主に6つあり、それぞれ作用が異なる。これらを組み合わせて治療を進める。
高血圧は糖尿病のような他の病気と併発していることも多いため、医師に他の薬と一緒に処方して良いか確認する。

1.Ca拮抗薬

血管を拡げて血圧を下げる薬。

2.ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)

血圧を上げる作用のあるアンジオテンシンⅡという物質の働きを抑えて、血圧を下げる薬。

3.ACE阻害薬

アンジオテンシンⅡを作らないようにして、血圧を下げる薬。

4.利尿薬

尿を出させる薬で、水分を減らすとともにナトリウムを排出する。

5.β遮断薬

心臓のポンプ機能を抑えて、血圧を下げる薬。

6.α遮断薬

血管が収縮するのを抑えて、血圧を下げる薬。

生活習慣の改善

血圧が上がる原因は、他の病気の影響か、生活習慣の乱れが関係している。そのため、自分自身で生活習慣を改善することが高血圧の治療につながる。
血圧を高める塩分多めの食事、交感神経を刺激するタバコ、多量のお酒、運動不足をしている人は改善する努力が必要である。

高血圧予防を考える上では、まず減塩をする。
日本人は塩分摂取量が多いので、減塩による予防効果が十分に期待できる。
塩分摂取量は1日6g以内を目指す。
本来日本人が1日に摂取する塩分の量は10gとされている。平成 27 年国民健康・栄養調査によると、現代日本人が1日に摂取している塩分の量は、男性が11g、女性が9.2gである。年々減少傾向だが、それでもようやく基準を下回った状態である。

自炊で減塩するには、塩を使わない方法と、食事の量自体を減らす方法がある。
塩をなるべく使わないのは文字通り減塩した食事を取る方法なので、確かに塩分は少量しか取らないが、味が薄くなるのが難点である。
食事の量を全体的に減らす方法では味の濃さは変わらないが、満腹感を得にくくなる。
外食をしなくてはならないときも、なるべく塩分少なめの食事を心がける必要がある。

1.食事療法

・DASH食

DASH食とはDietary Approaches to Stop Hypertension(高血圧を防ぐ食事療法)というアメリカで研究されている食事療法で、高血圧の改善が認められている。

DASH食の特徴は食品の組み合わせを改善することで、血圧をコントロールすることである。
血圧を下げる働きがある栄養素を取り入れるために、色の濃い野菜や果物を増やし、肉や脂肪分を減らした食事をとる。具体的には以下の食材を多めに摂取することで、血圧の抑制を促す。

・色の濃い野菜や果物

カリウムが多く摂取でき、ナトリウムの排泄を助ける。
カリウムは煮ると30%は流れ出てしまうので、焼き料理か塩分を抑えた汁物、ジュースで摂取すると効率良く摂取できる。

・低脂肪の乳製品

牛乳やヨーグルトからカルシウムを摂取する。
カルシウムは血管の収縮を促し、カリウムやマグネシウム、食物線維と一緒に取ることで血圧を下げる働きをサポートしている。

・魚介類

たこや貝類には血圧を下げるタウリンも多く含まれている。
魚は肉に比べて脂肪が少なく、良質なタンパク質が取れるので血管に優しい食材である。

・大豆製品

大豆製品は良質なタンパク質である植物性タンパク質を摂取できる。
マグネシウムも摂取でき、血管の拡張を促して血圧を下げてくれる。

・海藻類

海藻類は食物線維が豊富である。食物線維には腸内の過剰なナトリウムを包み込み、その排泄を促してくれる作用がある。
体内のナトリウムを少なくして血圧の上昇を防ぐ。

2.喫煙・飲酒量、および運動の習慣

タバコは血圧を上げる作用しかなく、高血圧の天敵と言える。医師と相談して禁煙することが求められる。
お酒は少量ならば血圧を低下させる。具体的な量ではエタノール換算で1日30gとなっている。これは日本酒1合相当の量である。それ以上のお酒は血圧を上昇させてしまうので控える。

適度な運動も血圧を抑える。適度な運動とはウォーキングや水泳、サイクリングといった有酸素運動である。ストレス解消にもつながるので、2日に1回、できるなら毎日30分おこなうと効率良く血圧を下げられる。

3.睡眠

十分に睡眠を取ることも高血圧治療として重要である。睡眠時間が短い人は総じて血圧が高い傾向にある。自律神経が乱れ、本来日中に高くなる血圧の調整が上手くいかなくなるためである。

決まった時間に十分な睡眠時間を確保することで、乱れた睡眠リズムを改善させる必要があり、また、就寝前の時間や入浴に工夫をして良質な睡眠を取れるようにする。

眠っていても交感神経が優位な状態では、血圧が高いままのため、疲れも取れず高血圧につながる。就寝前の入浴やベッドに入る時間には、リラックスできるような工夫をする。読書をしたり、音楽を聴くなど自分に合ったリラックス方法を試し、良質な睡眠を取る。

血圧を測る習慣

自分の血圧を常に気にかける必要がある。血圧は常に変化しており、健康診断のときに出た結果が正しいとは限らない。なるべく毎日血圧を測り、平均的な血圧を把握することで、異常を早期発見でき、早めに重大な合併症を防ぐことができる。

治療の展望と予後

継続的に治療を続けていれば血圧を安定させることは可能である。

高血圧は長期に渡って治療を続ける必要がある。
治らない病気だと思って、生活習慣の改善や薬の服用を自己判断で中止しないようにする。
高血圧が少しずつ進行していくように、治すためには少しずつ改善させる努力をしていく必要がある。

家族や友人のサポートを得ることで、モチベーションアップにもつながる。
高血圧が悪化したときのリスクを、自分の身に置き換えて考えてみることも必要である。

高血圧は、命に係わる合併症を引き起こす危険性をもつ病気である。
血圧が高い状態が続くと、血管に負担をかけ、硬くしてしまうため「動脈硬化」が起きる。
もろくなった血管が破け「脳内出血」「脳卒中」「くも膜下出血」といった恐ろしい病気につながってしまう。

また、心臓が血を送る働きを強めるので、心臓が肥大化し「心筋梗塞」「狭心症」も引き起こす。
これらの兆候として、頭痛やめまい、肩こり、動悸、耳鳴りが起こるので、高血圧の人は小さな異変でも注意する必要がある。

血圧が高い人(III度高血圧と診断された人)は正常値の人(至適血圧の人)と比べ、脳や心臓に関係する血管疾患にかかる確率が2倍~10倍に増えるとする研究結果が報告されている。

合併症

1.脳卒中・脳梗塞

高血圧によって血管に負担をかけ続けると、血管が硬くなっていく。
これを「動脈硬化」と言う。
硬くなった血管は、内部にコブのようなものができやすくなり、血流を悪くする。血流が悪くなると、血管が詰まり、切れてしまう恐れがある。

この「動脈硬化」が脳で起こると、「脳卒中」になる恐れが出てくる。
脳卒中にも種類があり、血管が詰まることで脳への酸素や栄養の供給が困難になる「脳梗塞」、血管が切れて出血を起こす「脳出血」「くも膜下出血」に分かれる。
脳卒中は直接命にかかわり、高い確率で脳に後遺症を残す。

2.心筋梗塞

高血圧が原因で起こる動脈硬化は、心臓にも大きな負担をかけ、「狭心症」「心筋梗塞」と呼ばれる虚血性心疾患を引き起こす。
この二つの病気は、ともに高血圧で血管が詰まることにより、心臓に十分な血が巡らないことが原因である。

狭心症は一時的に、心筋梗塞は長時間に渡り、胸に激しい痛みが生じる。これらの病気も、心臓が止まる恐れがあり、命にかかわる怖い合併症だと言えます。

3.腎臓病

高血圧は、腎臓にも大きな負担をかける。腎臓の働きには老廃物のろ過や血中のナトリウムの調節があり、その作用によって血圧も調整される。
しかし、高血圧が続くと腎臓に悪影響を及ぼし、悪くなると「腎不全」に陥ってしまう。

「腎不全」とは腎臓本来の機能である水分の調節や、血中の老廃物をろ過する機能に障害がある状態のことを言う。
身体に有害なものが溜まりやすくなるので、体調を崩しやすくなる。

発症しやすい年代と性差

厚生労働省の平成26年調査によると、総患者数は1,010万8,000人。

患者数は男性445万人、女性567万6000人。
年齢が進むにつれて、増加する傾向。
中年では男性の割合が明らかに多いが、年齢が上がるにつれて男女差がなくなっていく。

40代までに高血圧になっている人の男女比は、男性の方が多い傾向にある。これは男性が食生活や生活習慣を乱しがちなためだといわれている。
50代になると女性が高血圧になる比率が高まっている。女性は更年期に入ると女性ホルモンが減少し、血圧の調整機能が低下するためである。

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