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のうしゅくにょう濃縮尿

こうひじゅうにょう高比重尿
更新日:2022/09/16 公開日:2020/03/12 view数:25,828
目次
  1. 濃縮尿とは
  2. 濃縮尿の症状
  3. 濃縮尿の診療科目・検査方法
  4. 濃縮尿の原因
  5. 濃縮尿の予防・治療方法・治療期間
  6. 濃縮尿の治療経過(合併症・後遺症)
  7. 濃縮尿になりやすい年齢や性別

濃縮尿とは

濃縮尿(のうしゅくにょう)とは、脱水症などが原因で濃縮されている状態の尿のことです。

汗を大量にかいた後、運動後、朝起きてすぐなど、体が脱水状態に陥っている場合、腎臓で濃縮された尿が出ることがあります。

尿は通常、黄色っぽい色をしています。この黄色は、赤血球が分解して生成されるウロクロムという老廃物に由来していると考えられています。

尿の色の濃度は、体内水分量により変化するため、常に一定ではありません。尿が凝縮されて、ウロクロムが増加すると、より濃い色になります。

濃縮尿の症状

濃縮尿は多くの場合、濃い黄色の尿が出ます。水分の摂取量が少ないとき、慢性的な脱水状態にあるとき、運動をして汗を大量にかいたときなどに出ることがあります。

また、風邪などによる発熱、嘔吐(おうと)、下痢などがあるときにも、出やすくなります。

色が濃い黄色以外の場合は、なんらかの病気が潜んでいる恐れもあります。

例えば、赤褐色の濃い色の場合は、腎臓や肝臓になんらかの異常が生じている恐れがあります。

濃縮尿の診療科目・検査方法

濃縮尿は、内科泌尿器科腎臓内科などを受診しましょう。

通常、尿の重さは、真水を1とすると、1.010~1.030の間に収まるとされています。これが1.030以上になると、濃縮尿と判断されます。

脱水症、心不全糖尿病、ネフローゼ症候群、腎不全などの恐れがあるため受診が必要となります。また、尿の色に異常がみられる場合も受診が必要です。

尿試験紙を用いた検査では採取した尿を、電解質に反応する試薬を使っている試験紙につけて、変化した色で判断します。

顕微鏡を使って、尿の状態を調べる尿沈渣(にょうちんさ)もおこないます。

尿の重さは、水分の摂取量に大きな影響を受けます。そのため、一時的に水分の摂取を中止してから測定し、より正確な重さを調べるフィッシュバーグ濃縮試験をおこないます。

上記に加えて、血液検査がおこなわれる場合もあります。

濃縮尿の原因

濃縮尿は、脱水症のほか、腎臓の病気などが原因となっていることもあります。また尿路結石が原因になることもあります。

脱水症をおこし体内が脱水状態になっていると、尿量が減少し、濃縮尿になる場合があります。

嘔吐、下痢、発熱などによる脱水時には、ウロクロムが濃縮されて、濃い黄色の尿が出ます。

ネフローゼ症候群や、腎機能が低下してい腎不全になっていると尿が作られず、尿量が減少して、濃縮尿になる恐れがあります。また、濃縮尿でも、量が多い場合、糖尿病が疑われます。

糖尿病性腎症の場合、腎臓にある毛細血管の塊である糸球体(しきゅうたい)がダメージを受けて減少し、腎機能が悪化していきます。

心不全により、腎臓の血流が滞ると、尿量が減少して、濃縮尿になる場合もあります。

濃縮尿の予防・治療方法・治療期間

濃縮尿は原因となっている病気や、あらわれている症状などによって異なります。

脱水症状が原因であれば、症状のあらわれ方によっても異なりますが、まずは水分補給が重要です。症状が重い場合には、点滴などによる輸液もおこなう必要があります。

食生活の見直し、改善が必要です。

鎮痛剤を使って痛みを和らげたり、自然に排泄されるのを待ったりするほか、内視鏡を使った治療などがおこなわれる場合もあります。

ネフローゼ症候群や糸球体腎炎が原因であれば、免疫抑制薬、副腎皮質ステロイド薬などの薬を使った治療がおこなわれる場合があります。

心不全であればあらわれている症状に合わせた治療がおこなわれます。

多くの場合、具合の悪くなった心臓のポンプ機能を改善するための治療がおこなわれます。また、尿の量を増やすために利尿剤が使われる場合もあります。

濃縮尿の治療経過(合併症・後遺症)

濃縮尿の治療は、原因となっている病気などによって異なりますが、どういった場合も原因を特定し、経過を観察することが重要です。それにより再発や合併症を予防します。

脱水症が原因の場合、充分な量の水分を摂取することで、体液濃度のバランスがよくなると、症状が改善されます。

ネフローゼ症候群や糸球体腎炎は病状が落ち着いても、なにかのきっかけで再発する場合があります。また、薬が合わないと、末期腎不全になることもあります。

糖尿病によりおきているのであれば、食事内容の管理、適度な運動を基本に、血糖値が上がるのを防ぎましょう。

心不全は、早めに治療を始めれば、症状がなくなる場合もあります。一方、放置すると、急に症状が悪くなる場合もあるため、早期発見が重要です。

濃縮尿になりやすい年齢や性別

濃縮尿になりやすい年齢や性別は、原因となっている病気などによって異なります。

脱水症は年代問わずおこります。特に、乳幼児や高齢の方は注意が必要です。尿路結石は30~50歳で発症しやすく、男性に多くみられます。

糖尿病は、40代以上になると発症しやすいと考えられています。ただし、糖尿病のなかでも、Ⅰ型と呼ばれる種類は若い人にもみられます。

日本における糖尿病の患者さんの数は約316万人です。男女比でいうと、男性の方がやや多くなっています。

心不全は年齢を重ねるにつれて、発症しやすくなると考えられています。日本における患者さんの数は約120万人とされています。男女比は、ほぼ同じとなっています。

執筆・監修ドクター

荒牧 竜太郎
荒牧 竜太郎 医師 荒牧内科 院長 担当科目 内科/呼吸器内科

経歴1998年 埼玉医科大学 卒業
1998年 福岡大学病院 臨床研修
2000年 福岡大学病院 呼吸器科入局
2012年 荒牧内科開業

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