鼻づまり・鼻みずの病気一覧

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花粉症

【監修】板東 浩 先生(医学博士、内科医)

花粉症について

花粉症について

花粉症ってどんな病気?

花粉症は名前のとおり花粉が関係して発症し、くしゃみや鼻みず、鼻づまりを引き起こしたり、目がかゆくなったり、のどが痛くなったりする病気です。

日本では4人に1人が発症しているとされており、特にスギやヒノキの花粉が飛ぶ2~5月ごろがピークにあたります。

全国の耳鼻咽喉科医とその家族を対象とした2008年(1月~4月)の鼻アレルギーの全国疫学調査があります。それによるとアレルギー 性鼻炎全体の有病率は39.4%であり、花粉症全体の有病率は29.8%、そしてスギ花粉症の有病率は26.5%でした。

花粉症の発症者は女性を中心に年々増加傾向にあり、仕事や勉学を妨げる症状に悩まされています。

花粉の種類と飛散時期

花粉症を引き起こす代表的な花粉を紹介します。

・スギ花粉

2~4月にかけて飛散する花粉。日本での花粉症になるとしたら、最も多いのがこのスギ花粉です。沖縄と北海道を除き、全国的に発症の引き金になります。

・ヒノキ花粉

3~5月にかけて花粉が飛びます。スギと同じく全国的に広がる花粉で、スギ花粉と一緒に花粉を持つと重症になるので注意が必要です。

・ブタクサ花粉

8~10月に飛散し、スギやヒノキに続いて飛散量が多い花粉です。しかし、背の低い草花系の花粉で飛距離が短いので、植物が生えているところに近づかないことで防止することができます。

・イネ花粉

イネの飛散時期は5~9月であり、他のイネ科の飛散時期も考慮すると、春から秋にかけて長い間飛散している種類です。スギやヒノキと違い、北海道、沖縄も含めて全国的に飛散しています。


 【監修医】医学博士 / 内科医: 板東浩 先生
 1957年生まれ。
 1981年 徳島大学を卒業。
 ECFMG資格を得て、米国でfamily medicineを臨床研修。
 抗加齢医学、糖質制限、プライマリ・ケア、統合医療などの研究を行う。

インフルエンザ

【監修】板東 浩 先生(医学博士、内科医)

インフルエンザとはどんな病気?

インフルエンザとは

インフルエンザとは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる感染症です。

風邪はさまざまなウイルスが原因となって感染しますが、インフルエンザはインフルエンザウイルスからの感染のみが発症する原因となります。

インフルエンザと風邪は初期症状が似ているため、発症してすぐは勘違いすることが多くあります。

インフルエンザの場合、発症してから1~3日で38℃を超える高熱やのどの痛み、頭痛、全身のだるさ、関節痛などの全身症状が急激に現れます。
風邪は一般的にゆるやかに症状が現れるケースが多く、このように短期間で急速に症状が悪化するのがインフルエンザの特徴と言えます。

治療は薬の服用と十分な休養、栄養補給により、1週間ほどで症状が治まることがほとんどです。
まれに肺炎や気管支炎、脳症などの合併症を引き起こし、重症化する恐れもあります。

インフルエンザの流行時期

毎年流行する季節性のインフルエンザは、例年11・12月頃から流行が始まり、1月~3月頃にピークを迎えます。

近年では4月以降にもインフルエンザの流行が続き、学級閉鎖になるケースなども見られるので、普段流行しない時期であっても注意は必要です。

2016/17年に流行したインフルエンザ

2016年に、国内で最初に流行したのは「A香港型」ウイルスでした。

2016/17年シーズンはA型が収束した4月中旬になってB型が流行し、一部の地域では新学期早々に学級閉鎖にまで追い込まれました。
「春インフル」という言葉も話題となりました。

最新のインフルエンザの流行情報については、全国の市区町村や厚生労働省のホームページにて確認していただくことができます。

板東浩先生
 【監修医】医学博士 / 内科医: 板東浩 先生
 1957年生まれ。
 1981年 徳島大学を卒業。
 ECFMG資格を得て、米国でfamily medicineを臨床研修。
 抗加齢医学、糖質制限、プライマリ・ケア、統合医療などの研究を行う。

子どものアレルギー性鼻炎

【監修】北村 聖 先生(東京大学医学教育国際協力研究センター教授)

鼻をいじる子どもは注意!アレルギー性鼻炎

ハウスダスト(※)や花粉などで鼻粘膜が刺激されて起こる鼻炎をアレルギー性鼻炎といいます。
最近では発症の低年齢化も進み、子どものアレルギー性鼻炎も多くみられます。

生命にかかわる病気ではありませんが、そのまま放っておくと、鼻のかゆみが気になって授業に集中できない、鼻が詰まって眠れないなど、日常生活に影響を及ぼします。
鼻のかゆみや鼻づまりが気になり、鼻をほじったりいじったりして鼻血が出ることもしばしばあります。

乳幼児の場合は、鼻が詰まってミルクが飲めなくなったり、食事ができなくなったりすることもあります。
子どもは自分の苦しんでいる症状をうまく伝えることができず、病気を悪化させてしまうことも少なくありません。
気になる症状がみられたら、早めに耳鼻咽喉科の医師に相談しましょう。

※ハウスダスト・・・ダニの糞や死骸、カビやペットの毛などが含まれた室内の塵や埃のことで、アレルギーの原因になる

アレルギー性鼻炎の症状

くしゃみ・鼻みず(水溶性)・鼻づまりが三大症状で、風邪の初期症状とよく似ています。
子どものアレルギー性鼻炎では、成人に比べて鼻づまり型が多く、くしゃみ型が少ない傾向にあります。
また、眼のかゆみや充血といった症状が成人に比べて強く現れる傾向がみられます。

アレルギー性鼻炎の発症は、自律神経の働きと深いかかわりを持っています。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、日中は交感神経が、夜から朝にかけては副交感神経が働きます。
アレルギー性鼻炎の症状は、副交感神経の働きが活発になった時に出やすくなるため、朝夕に強く現れる傾向です。

アレルギー性鼻炎の症状

アレルギー性鼻炎になる原因

アレルギー性鼻炎の原因となる物質を「抗原(=アレルゲン)」といいます。
抗原が鼻から体内に侵入すると、私たちの体は「抗体(=IgE抗体(※))」という物質を作って抗原を攻撃します。

このような体の防御システムを「免疫」といいます。しかし、抗体が体内で増えすぎると過剰反応を起こし、くしゃみや鼻みずなどによって抗原を排除しようとします。これがアレルギー性鼻炎の原因となります。

※IgE抗体・・・アレルギーの原因となる抗原との接触を繰り返すたびに体内に蓄積される物質で、一定量を超えるとアレルギー性鼻炎を発症する

アレルギー性鼻炎の種類

アレルギー性鼻炎は、ほぼ一年中症状が現れる通年性アレルギー性鼻炎と、ある特定の時期に症状が現れる季節性アレルギー性鼻炎の2つに分かれます。

通年性アレルギー性鼻炎は、冬場や夏場に症状が強く現れる傾向にあります。これは、冷暖房をかけるため窓が閉め切った状態となり、ハウスダストが室内を飛び回るからです。
また、空気の乾燥も症状を悪化させる原因となります。

季節性アレルギー性鼻炎は「花粉症」とも呼ばれ、花粉が抗原である場合がほとんどです。発症時期は、抗原である植物の開花時期と一致しています。
複数の花粉に反応を起こすと、ほぼ一年中症状が現れます。また、くしゃみ・鼻みず(水溶性)・鼻づまりの三大症状に加え、眼やのどのかゆみ・眼の充血・涙目などの症状を伴います。

検査と診断

まず、問診で発症時期や症状の程度、家族のアレルギー既往歴などについて質問されます。

次いで、鼻粘膜の状態をみるための鼻鏡検査や、風邪の初期症状とアレルギー性鼻炎を見分けるための鼻汁中好酸球検査などを行います。
アレルギー性鼻炎と診断されると、原因となっている抗原を特定するための皮膚反応検査・血中特異的IgE抗体検査・鼻粘膜誘発テストを行います。

そのほか、副鼻腔炎(蓄膿症)の合併の有無を調べるためレントゲン検査を行う場合もあります。

アレルギー性鼻炎を診断するための主な検査

■鼻鏡検査
鼻鏡という器具を使用して、鼻粘膜の状態をみる検査。
アレルギー性鼻炎だと、粘膜が青白くふくらんでいたり、鼻みずが粘膜の周りを覆っていたりする。

■鼻汁中好酸球検査
風邪の初期症状とアレルギー性鼻炎の症状を見分ける検査。
スライドガラスに鼻みずをとり、試薬を加えて好酸球(※)の数値を調べる。
好酸球の数値が増加しているとアレルギー性鼻炎と診断される。

■皮膚反応検査
抗原を特定する検査。抗原液を注射したり、ごく浅い傷を作って抗原液をたらしたりして、皮膚の反応をみる。
抗原に対する抗体をもっていると、かゆみや腫れなどの症状が現れる。
検査結果に影響を及ぼすため、薬を服用している場合は必ず医師に相談すること。

■血中特異的IgE抗体検査
抗原を特定する検査。採血し、抗原に対する抗体の有無を調べる。

■鼻粘膜誘発テスト
抗原を特定する検査。抗原を染み込ませたろ紙を鼻粘膜に置いて反応をみる。
くしゃみや鼻みずなどの症状が現れることによって、抗原を特定する。

※好酸球・・・白血球の1種。アレルギー反応を高め、症状を悪化させたり慢性化させたりする

アレルギー性鼻炎の治療法

治療法は、抗原の除去や回避・薬物療法・特異的免疫療法(減感作療法)・手術の4つに分かれます。重症度や抗原の種類、患者さんのライフスタイルによって治療法を選択します。

抗原の除去や回避

アレルギー性鼻炎の治療の基本であり、患者自身や家族が日常生活の中で行うことのできる治療法です。

■ハウスダストの除去

  • ・室内の掃除には、排気循環式の掃除機を使用する。1平方メートルに付き20秒を目安に、1週間に2回以上掃除機をかける
    ・ハウスダストが付くのを防ぐため、布製のソファーの使用を避ける
    ・カーペットや畳をフローリングに変更する。また、ダニが繁殖しやすくなるため、畳にカーペットを敷くのを避ける
    ・マットレスや布団、枕には抗ダニ作用のあるカバーをかける
    ・ダニは高温多湿を好むため、部屋の湿度を50%、室温を20~25℃に保つよう心掛ける
    ・ぬいぐるみなどのハウスダストが付きやすい玩具は、小まめに洗って清潔に保つ
    ・布団は日光に当てて乾燥させ、掃除機をかける。花粉症の場合は、掃除機をかけるのみとする

■花粉の回避

  • ・花粉情報に注意し、飛散が多い時は外出を控える
    ・窓や戸を閉めて花粉が室内に入らないよう注意する
    ・外出時にはマスクやメガネを着用する
    ・毛織物などの衣服は避ける。付いた花粉をふき取ったり、払い落としたりしやすいように、ツルツルした素材の衣服を着用する
    ・帰宅時は、衣服や髪に付いた花粉をよく払い落としてから入室するよう心掛け、洗顔やうがいをし、鼻をかむ
    ・基本的に布団や衣類は屋外に干さない

■ペット抗原の除去

  • ・ペットは屋外で飼育する。特に寝室には入れないように注意する
    ・ペットの飼育環境を清潔に保つ

薬物療法

最もよく行われる治療法ですが、市販薬の多くは成人用で、子どもには適さないことも少なくありません。
必ず耳鼻咽喉科を受診したうえで、子どもに適した薬を処方してもらいましょう。

また、点鼻薬が苦手な子どもの場合は、周囲の大人がまずお手本をみせてあげてから徐々に慣らしていくことが大切です。

■アレルギー性鼻炎の治療で使用される主な薬剤

  • ・ケミカルメディエーター遊離抑制薬
    鼻づまりに効果がある。内服薬と点鼻薬があり、効果が現れるまで2週間ほどかかる。・第二世代抗ヒスタミン薬
    症状全般に効果がある。眠気などの副作用が少ない。内服薬は、効果が現れるまでに2週間ほどかかる。点眼薬や点鼻薬は比較的即効性がある。飲み合わせの悪い薬があるため、ほかの薬を服用している場合は必ず医師に相談すること。・抗トロンボキサンA2薬、抗ロイコトリエン薬
    鼻づまりに効果がある内服薬。穏やかな効き目で効果が現れるまでに時間がかかる。・ステロイド薬
    鼻粘膜の炎症を抑え、症状全般に効果がある薬。内服薬と点鼻薬がある。点鼻薬は数日で効果が現れ、副作用が少ない。内服薬は、ほとんどが症状の強い成人用であり、子どもには適さない場合が多い。・抗コリン薬
    鼻みずに効果がある点鼻薬。副交感神経の働きを抑える薬で、原則として12歳以上に使用する。・血管収縮薬
    鼻づまりに効果がある。即効性はあるが、使用しすぎると鼻づまりがひどくなる場合もあるため注意が必要です。
    原則として6歳未満での使用は避け、それ以上の年長児に使用する場合にも医師に相談しなければなりません。

特異的免疫療法(減感作療法)

抗原を少量ずつ注射して体内に取り込むことによって、その抗原に対する反応を徐々に弱めていく治療法です。
ごくまれに、アナフィラキシーショック(※)などの副作用がみられるため、反応に注意しながら行います。

治療期間は2~3年間ほどを必要としますが、治療を続けることで完治する可能性もあり、アレルギー性鼻炎の患者さんの約70%に効果があるといわれています。

※アナフィラキシーショック・・・抗原が体内に入り、血圧低下や呼吸困難、皮膚の発赤などの全身症状が現れた状態

手術

強度の鼻づまりやほかの治療法で効果がみられない場合は、手術による治療を行います。

レーザー手術は、抗原に対して過敏になった鼻粘膜を軽く焼くことで反応を弱めます。
入院が不要なため用いられやすい方法ではありますが、おとなしく治療を受けられない乳幼児などには適しません。
個人差はありますが、数カ月から2年程度効果が持続します。しかし、焼かれた鼻粘膜はいずれ再生するため、完治にはいたりません。

そのほか、鼻粘膜を切除する手術や鼻づまりを改善する整復術、鼻みずを分泌する神経を切って鼻みずを止める手術などがあります。
これらの手術はそれぞれ全身麻酔で行われ、1週間ほどの入院を必要とします。 ただし、子どもに適用されることはほとんどありません。

日常生活での注意点

アレルギー性鼻炎は完治の難しい病気ですが、日常生活に気をつければ症状の緩和や発症の予防も可能です。
子供が快適に過ごせるように、下記のことに気をつけましょう。

■周囲の大人は禁煙を
たばこの煙は鼻粘膜を刺激し、症状の悪化につながります。周囲の大人は禁煙を心掛けましょう。

■十分な睡眠がとれる環境作りを
睡眠不足は身体の抵抗力を弱めます。十分な睡眠がとれるような環境を整えましょう。

■バランスのよい食事を
野菜などのビタミンやミネラルを多く含む食品を取り入れ、バランスのよい食事をつくるように心がけます。
タンパク質や脂肪、食品添加物を多く含む食品はなるべく避けましょう。

■室内の乾燥に注意
鼻粘膜には適度な湿度が必要です。加湿器などを使用し、乾燥を防ぎます。
加湿器はカビが発生しやすいため、定期的な掃除を行いましょう。

■一緒に楽しめる運動を
適度な運動は、ストレス解消とともに自律神経の働きを高めます。
子供が継続して運動を楽しめるようサポートしましょう。
水泳をする場合は、鼻粘膜を敏感にして症状の悪化をさせてしまうことがあるため、十分に注意が必要です。

 

監修/北村 聖 先生
東京大学医学教育国際協力研究センター教授

子供の夏の感染症

【監修】板東 浩 先生(医学博士、内科医)

夏に子どもがかかりやすい感染症

夏に子供がかかりやすい感染症は、手足口病 や咽頭結膜熱(プール熱) 、ヘルパンギーナ 、溶連菌感染症(猩紅熱(しょうこうねつ))などがあります。

感染力が高いものが多く、幼稚園や保育園では集団感染しやすくなっていますので、周りの子供の感染の様子で気を付ける感染症が判断できるケースもあります。

手足口病

症状

大人の場合は手、足、口に、子どもの場合はさらに肘、膝、お尻に米粒ほどの水疱性の発疹ができます。
発疹は水疱状で、やがて破れて潰瘍になり、痛痒くなってきます。口の中にできると、痛みで食事が困難になり、脱水症状をおこすことがあります。
発熱や下痢、嘔吐をともなうことも。

嘔吐や頭痛が続く場合、心筋炎や髄膜炎を合併していることもあります。

原因

エンテロウイルスなどの腸管ウイルスやコクサッキーウイルスなどの感染が原因となります。
複数のウイルスがあるので、一度かかったら大丈夫という病気ではありません。

感染経路は、風邪と同じように鼻汁・唾液などからの感染です。
また、便からも感染しますので、子供の手をよく洗うように保護者の方は気をつけましょう。

治療

小児科を受診しますが比較的軽い病気ですので、自然に治るケースが多いです。

しかし、口の中の痛みや発熱が強い場合は症状を緩和する対症療法をおこないます。
口腔内の痛みのために食事がしにくい場合は水も飲むのも困難なため脱水症状を起こしやすい状態です。
刺激が少なく、無理なく飲み込める食事内容にし、また水分補給を十分におこないます

【参考】「健康Salad」手足口病の時のおすすめレシピ<すいとん>

手足口病

咽頭結膜熱(プール熱)

症状

急な発熱(38~40℃)、のど腫れや痛み、リンパ節の腫れ、目やに、涙、充血など結膜炎の症状がみられます。
それ以外に吐き気、腹痛、下痢などが見られることもあります。

原因

アデノウイルスが感染の原因です。プールの水から感染することから、「プール熱」とも呼ばれます。6~9月頃に発生しやすく、幼稚園児や小学生はプールでうつることが多いのですが、せきやくしゃみを介して感染したり、便を介して目や口に感染して、赤ちゃんが感染したりすることもあります。
プールに入る前と後にシャワーでよく体、手、目を洗うことと、タオルや洗面器、食器を共用にしないことです。また、洗濯も別にします。

治療

小児科や眼科を受診します。症状を和らげる対症療法を行います。
高熱の場合は小児科を、結膜炎の症状がある場合は眼科での治療が必要です。

ヘルパンギーナ

症状

急な高熱(39℃前後)と咽頭、口の中の上顎の奥の粘膜に、小さな水疱ができます。
水疱が破裂し潰瘍状(かいようじょう)になることもあります。5歳未満の乳幼児に多く、食欲低下、嘔吐する場合もあります。

原因

おもにコクサッキーウイルスへの感染が原因ですが、原因となるウイルスは複数種類あるため、何度も発症することがあります。

治療

小児科を受診し、対症療法を用います。症状が重い場合は解熱剤を服用するなどで症状を和らげます。
口腔内の痛みで食事が難しい場合があるので、食事内容はやわらかく、のどごしの良いものを食べさせましょう。

また脱水症状への注意も必要ですので、水分補給をこまめに行います。

溶連菌感染症(猩紅熱(しょうこうねつ))

症状

急な発熱(38~40℃前後)と頭痛、のどの痛み、食欲不振、吐き気など、風邪のような初期症状があります。
やがてのどが非常に赤くなり、舌の表面にブツブツの赤みができることが多く(いちご舌)、口の中も真っ赤になります。

また扁桃腺や首のリンパ節が腫れたり、扁桃腺に白~黄色がかった膜ができたりすることがあります。
他に嘔吐、腹痛、筋肉痛、関節痛、首のリンパ節が腫れて痛むこともあり、発症後1~2日すると、かゆみをともなう小さな発疹が全身にあらわれます。

原因

A群β溶血性連鎖球菌が原因の溶連菌感染症です。A群β溶血性連鎖球菌という細菌が、くしゃみやせきを介して感染しておこります。
5歳をピークに4~9歳がかかりやすく、秋から春に多く発症します。
のどは12~3月に、皮膚では7月~9月に多い傾向にあります。

治療

小児科を受診し、抗生物質を服用します。
服用後、1~2日で元気になったように見えて溶連菌を完全に除く前に服用をやめてしまい再発することが多く、中耳炎・気管支炎・リンパ節炎・副鼻腔炎、急性腎炎、リウマチ熱を合併する危険度が高くなります。

単なる風邪の場合は、途中で服薬をやめても特に影響はありません。一方、溶連菌感染症の場合は、医師の指示通りの治療を最後まで続けることが大切です。

 

監修/板東 浩 先生
医学博士/内科医

アレルギー性鼻炎

【監修】北村 聖 先生(東京大学医学教育国際協力研究センター教授)

アレルギー性鼻炎ってどんな病気?

かぜでもないのに、くしゃみや鼻水がとまらない。鼻もつまり鼻水が出る。そんな症状が起こったら、アレルギー性鼻炎かもしれません。
アレルギー性鼻炎は、アレルギー反応により起こる鼻の粘膜の炎症です。

近年、アレルギー性鼻炎にかかる人の数は増加しており、日本人の5人に1人は、この鼻炎に悩まされているといわれています。この病気が増えている原因には、気密性の高い居住環境によるハウスダスト(※)の増加、花粉の飛散量の増加、大気汚染、ストレス、食生活の変化などが挙げられます。

アレルギー性鼻炎に一度かかってしまったら、アレルギーを引き起こす原因となる物質、アレルゲン(抗原)との接触を断つことが肝心です。症状を改善するために、日々の生活を見直しケアを行いましょう。

※ハウスダスト…室内塵のことで、ホコリやペットなど動物の毛、ダニ、カビなど、アレルギーを引き起こすいくつかの抗原が混ざっています。

アレルギー性鼻炎ってどんな病気?

アレルギー性鼻炎の症状

アレルギー性鼻炎は、発作的に起こるくしゃみ、さらさらした水のような鼻水、鼻づまりが何度も繰り返し起こるのが特徴です。
この鼻炎には、症状が1年中現れる「通年性アレルギー性鼻炎」と、一定の季節に限って症状が現れる「季節性アレルギー性鼻炎」の2つがあります。また2つともが同時に起こることもあります。

通年性アレルギー性鼻炎の場合、冬により強い症状が出ます。暖房で窓を閉め切っているため室内でハウスダストが飛び回り、さらに空気が乾燥することで症状が悪化します。また合併症として、ぜんそくやアトピー性皮膚炎が起こることもあります。

季節性アレルギー性鼻炎のほとんどはいわゆる「花粉症」と呼ばれるもので、その発症時期は、原因となる植物の開花時期と一致しています。
鼻の症状のほか、目のかゆみ・充血(アレルギー性結膜炎)、のどの違和感、皮膚のかゆみや湿疹、咳、頭が重たい感じなどの症状が出ることがあります。

アレルギー性鼻炎を起こす抗原

アレルギー性鼻炎の原因となる抗原のほとんどは、呼吸によって体内に入ってくる吸入性のものです。繰り返し抗原を吸い込むことでアレルギー反応が起き、鼻の不快な症状が現れます。

〈主な吸入性の抗原〉

・ハウスダスト・・・ダニ、ネコ、トリなどのペットの毛や羽根など

・花粉・・・(春)スギ、ヒノキなど

(夏)スズメテッポウなど

(秋)ブタクサ、ヨモギなど

その他・・・カビ類、そば粉、きのこの胞子など

アレルギー性鼻炎はかぜと間違えやすい?

アレルギー性鼻炎の症状は、かぜの初期症状ととてもよく似ています。
それぞれ治療法が異なるので、アレルギー性鼻炎にとって適切な治療を受けてください。

アレルギー性鼻炎の検査と診断

くしゃみ、鼻水などの症状がアレルギー性の反応であるかどうかを調べ、そうである場合は、アレルギー反応を起こしている抗原が何かを調べる検査を行います。

アレルギー性の症状であるかどうかを調べる検査

・問診

年齢、性別、職業、症状の種類、程度、発症年齢、発症時期、合併症、アレルギー既往歴、家族歴、治療歴と経過などを詳しく聞きます。

・鼻鏡検査

鼻の粘膜の色、腫れ具合、鼻水の分泌量などの状態を診ます。

・鼻汁中好酸球検査

アレルギー性鼻炎の人に多く見られる「好酸球(※)」という細胞の数を調べます。

※好酸球…血液の中の白血球の一種。アレルギー反応に関与する細胞で、鼻水や痰(たん)の中に分泌されます。

原因となる抗原を調べる検査

・皮膚テスト

皮内テストとスクラッチテストの2種類があります。
皮内テストは、問診の結果から推測される抗原の水溶液を前腕に皮内注射して、皮膚の赤くなった面積や状態を観察します。スクラッチテストは皮膚を出血させない程度にひっかいて傷をつけ、そこに抗原をたらして反応を診ます。

・血清特異的IgE抗体(※)検査

採血をして抗原に反応するIgE抗体を使って調べる検査で、一度に多数の抗原を調べることができます。アレルギーの強さもある程度までわかります。

※IgE抗体…体内に入ってくる異物を排除する免疫のしくみに関係する抗体。原因となる抗原との接触を繰り返すうちにこの抗体が体内に蓄積され、一定量を超えるとアレルギー症状が起こります。

・誘発テスト

抗原をしみ込ませたペーパーディスク(ろ紙)を鼻の粘膜において、アレルギー反応が現れるかどうかを調べます。
ただし、危険性もあり現在ではほとんど行われていません。

その他の検査

重症のアレルギー性鼻炎では、副鼻腔炎(蓄膿症)の合併がないかどうかを調べるために、レントゲン撮影を行う場合もあります。

アレルギー性鼻炎の治療法

アレルギー性鼻炎の治療法には、抗原の除去と回避、薬物療法、特異的免疫療法、手術療法があります。

抗原の除去と回避

アレルギー性鼻炎になるかどうかは、その人自身の遺伝的な体質によるところが大きいため、完全に予防することは困難です。
ですが、生活環境から原因となる抗原を取り除き、接触を避けることで症状を軽くできます。

ハウスダストの除去

  • 居間、寝室などは毎日掃除する。
  • 排気循環式の掃除機を用いて、1平方メートルにつき20秒以上の時間をかける。
  • 布団、毛布などはよく日光にあてて乾燥させ、週に1度は掃除機をかける。ただし、花粉症の場合は外に干さないようにする。
  • 防ダニの布団を使用する。寝具にはダニを通さないカバーをかける。
  • 布製ソファ、カーペットの使用、畳はやめてフローリングにする。
  • 部屋の湿度は50%、室温は20~25℃に保つ。

花粉の回避

  • 花粉情報に注意する。
  • 飛散の多いときは窓、戸を閉めて花粉を家の中に入れないようにする。
  • 飛散の多いときの外出を控える。外出する場合はマスクやメガネを着用する。ニットなど花粉が付着しやすい衣服の使用は避ける。ツルツルした素材がおすすめ。
  • 帰宅時には玄関先で服や髪についた花粉を落とす。うがいと洗顔をして、鼻をかむ。
  • 衣類の乾燥は乾燥機を使う。基本的には外に干さないことが重要。布団など外に干した場合は花粉をよく落としてから取り込む。

薬物療法

薬物治療は、最も一般的に行われている治療法です。抗アレルギー薬を基本に、必要に応じて症状をやわらげる薬を併用します。

■抗アレルギー薬

・ケミカルメディエーター遊離抑制薬
鼻づまりを改善します。効き目が現れるのが遅く、1~2週間は続けて飲む必要があります。使い続けることで症状が改善される確率がさらに上昇します。

・ケミカルメディエーター受容体拮抗薬
・第2世代ヒスタミン拮抗薬(抗ヒスタミン薬)
症状全般を改善します。十分な効果を得るまで2週間程度かかります。初期に開発された第1世代ヒスタミン拮抗薬よりも眠気などの副作用が少なくなっています。

・トロンボキサンA2拮抗薬
鼻づまりをはじめ、くしゃみ、鼻水にも効果があります。血小板が固まるのを抑えるため、脳血管障害や虚血性心疾患の抗血栓治療などに使われる抗血小板薬、血栓溶解薬、抗凝固薬との併用には注意を要します。

・ロイコトリエン拮抗薬
鼻の粘膜の腫れを抑え、鼻づまりを改善するという点では、第2世代ヒスタミン拮抗薬よりも効果が早く現れます。

■ステロイド薬

・局所ステロイド薬(点鼻薬)・飲み薬
鼻粘膜の炎症を抑えるとともに、くしゃみ、鼻水、鼻づまりにすぐれた効果を示します。効果もすぐ早く現れ、抗アレルギー剤の経口薬と併用することで症状はかなり抑えられます。

■自律神経作用薬

・α交感神経刺激薬
主として点鼻薬として用いられます。鼻づまりは速やかに改善されますが、続けて使用すると効果の持続は短くなり、かえって慢性的な鼻づまりを引き起こすことがあります。

特異的免疫療法(減感作療法)

薬で症状が改善しない場合に用いられる治療法で、原因となっている特定の抗原の抽出液を皮下注射します。
低濃度・少量からはじめて、徐々に濃度と量を増やし、その抗原に対する体の免疫機能を高めていきます。2~3年間、定期的に抗原の注射を続けると約70%の人が良くなるといわれています。

薬物療法などの対症療法とは異なり、現在のところ長期的な症状の改善、完治も期待できる唯一の治療法です。

手術療法

鼻腔の形に異常があって症状が改善されにくい人、薬物療法等では鼻づまりが治らない(鼻の粘膜の腫れがひどい)人には手術療法が効果的です。

手術の種類としては、鼻粘膜にレーザー照射してアレルギー反応をやわらげるレーザー手術、鼻粘膜を切除する手術、電気で鼻粘膜を焼く手術などが行われます。
特にレーザー手術は出血もほとんどなく、痛みも少ないため、入院しない日帰り手術も可能です(ただし1~2年経つと鼻粘膜が再生され、効果が薄れる場合があります)。

生活上の注意点と予防法

日常生活の中で注意を払うことで、アレルギー性鼻炎の症状を改善するとともに、発症を予防したり悪化を遅らせたりすることが可能です。主な予防法は下記の通りです。
■分煙・禁煙を徹底する
たばこの煙は鼻の粘膜を刺激し、症状を悪化させる原因になるため注意が必要です。職場や家庭で、分煙・禁煙を実践しましょう。

■ペットを室内で飼わない
イヌやネコなどの体に住みついたダニはアレルギーの原因になります。ペットはできるだけ屋外で飼い、寝室に入れないようにしましょう。
またペットの飼育環境を清潔に保つことも大切です。

■体に抵抗力をつける
十分な睡眠を取り、過労を避け、ストレスをためないことが大切です。体の抵抗力を高めるため、厚着や冷暖房に頼った生活を避け、適度にスポーツをするようにしましょう。

■バランスの取れた食生活を心掛ける
タンパク質や脂肪の摂り過ぎは控えてください。毎日のメニューにビタミンやミネラルをたっぷり含む野菜などを取り入れ、バランスの良い食事を摂る習慣をつけましょう。食品添加物を含む食品にも注意が必要です。

◎花粉情報を以下のホームページからキャッチしておきましょう。
環境省花粉観測システム(はなこさん)

http://kafun.taiki.go.jp/

環境省花粉情報サイト

http://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/

環境省花粉症保健指導マニュアル

http://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/html/001.html

 

監修/北村 聖 先生
東京大学医学教育国際協力研究センター教授

鼻づまり

【監修】板東 浩 先生(医学博士、内科医)

説明

つらい鼻の悩みである鼻づまりやくしゃみなどの症状は、「一年中こんなもの」と見過ごされがちです。鼻の病気には「鼻炎」と「副鼻腔炎(蓄膿症)」があります。
原因を特定することで症状の改善ができる可能性もあるので、医療機関に行って適切な処置をうけることをおすすめします。

説明

症状

いわゆる「鼻炎」には、大きく分けて下記の3つがあります。

急性鼻炎

「鼻かぜ」と言われているのがこの急性鼻炎です。原因は主にウイルスによる感染です。

初期は水のような鼻水とくしゃみの症状が現れ、それが数日続くと鼻水に粘り気が出始め、それが鼻の中にたまります。
鼻の中に鼻水がたまってくると炎症が起き、鼻の粘膜が腫れて鼻が詰まります。

慢性鼻炎

鼻水と鼻づまりが長期間にわたって続きます。原因は急性鼻炎の慢性化や、鼻中隔(びちゅうかく)と呼ばれる左右の鼻腔(びくう:鼻の穴)を隔てている壁が曲がり、左右の鼻腔の広さに差ができることで広い方の鼻甲介粘膜(びこうかいねんまく)が腫れて発症するケースもあります。

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎は、ハウスダストやダニ、花粉など体にとって異物である抗原(アレルゲン)を鼻の粘膜から吸入することにより体の中に抗体ができ、何度か抗原を吸入しているうちに抗体が増え、やがてアレルギー症状が起こる病気です。

アレルギー性鼻炎には、通年性アレルギー性鼻炎と季節性アレルギー性鼻炎とがあります。
通年性アレルギー性鼻炎のアレルゲンは、ハウスダストやダニ、ペットの毛、カビなどで一年中症状があります。

もう1つの季節性アレルギー性のアレルゲンは、スギやヒノキ、ブタクサなどの花粉で、花粉症とも呼ばれます。
花粉症の場合、目のかゆみや涙目など目の症状をともなう場合が少なくありません。

副鼻腔炎(蓄膿症)

副鼻腔炎には、急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎があります。
症状は鼻づまり、黄色く粘り気のある鼻水、これらにともなう頭痛、発熱、悪寒、眼痛などの症状があらわれます。
これが慢性化したものが慢性副鼻腔炎で、「蓄膿症」として知られています。

要因

鼻づまりとは、下記のようなことが原因で鼻腔が狭くなり、呼吸がしづらくなった状態を指します。
医療機関で受診し、適切な治療を行うことが大切です。

・過剰な鼻水
・鼻の構造
斜鼻(しゃび※1)、鼻中隔湾曲症(びちゅうかくわんきょくしょう※2)、先天性後鼻孔閉鎖(せんてんせいびこうへいさ)
※1 斜鼻(しゃび):外傷や発育段階で鼻が左右いずれかに曲がり変形すること
※2 鼻中隔湾曲症:鼻中隔の軟骨の発達が頭蓋骨を構成する骨の成長よりも早いことが原因で湾曲する。 成人の8割以上にみられる
・鼻粘膜の炎症(アレルギー性鼻炎、慢性鼻炎、かさぶた、鼻くそ、湿疹や異物など)

副鼻腔炎の原因

副鼻腔炎(蓄膿症)の原因は、鼻腔や副鼻腔の粘膜へのウイルスや細菌の感染です。
風邪をひいたときに起こった鼻腔の炎症の波及、扁桃炎や虫歯からの細菌感染が原因であることもあります。

治療と治療薬

急性鼻炎の治療法

治療には対処療法として消炎薬や解熱鎮痛薬、抗菌薬が用いられますが、安静を心がけて空気の乾燥を防ぐことが有効です。

慢性鼻炎の治療法

<b治療には血管収縮薬の点鼻薬を用います。ただし使い過ぎによる薬剤性鼻炎を発症することがあるので、使用方法を守りましょう。
また、鼻腔の状態によっては手術による治療を行うこともあります。

アレルギー性鼻炎の治療法

治療には原因を特定した上で薬物療法、減感作療法、手術療法などが用いられます。

副鼻腔炎(蓄膿症)の治療法

急性副鼻腔炎の治療は、炎症薬や膿の排出を促す薬を用います。
副鼻腔の換気と排泄を促すため、抗菌薬やステロイドを鼻から吸い込み副鼻腔に送り込む「ネブライザー療法」という治療方法なども有効です。

慢性副鼻腔炎となった場合は鼻水の吸引、副鼻腔の洗浄、薬物治療が行われます。
症状が重い場合や症状が長期にわたって続く場合は内視鏡下副鼻腔手術や、鼻中隔湾曲症など鼻の変形がある場合は矯正手術を行います。

 

監修/板東 浩 先生
医学博士/内科医

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