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そうかけつしゅ爪下血腫

更新日:2022/11/04 公開日:2020/02/07 view数:297,443
目次
  1. 爪下血腫とは
  2. 爪下血腫の症状
  3. 爪下血腫の診療科目・検査方法
  4. 爪下血腫の原因
  5. 爪下血腫の予防・治療方法・治療期間
  6. 爪下血腫の治療経過(合併症・後遺症)
  7. 爪下血腫になりやすい年齢や性別

爪下血腫とは

爪下血腫(そうかけつしゅ)とは、爪の上から、物を落としたり、指を強く打ちつけたりすると、爪のなかの皮膚が裂け、爪の内部で出血することがあります。

この出血が爪越しに透けて、爪の色が赤や、紫などに見える状態を爪下血腫(そうかけっしゅ)と呼びます。「指をドアに挟む」、「指をトンカチで叩く」(手の爪)、「固く、重いものを足の上に落とす」(足の爪)といったことがきっかけになります。

基本的には、痛みがなければ、そのままにしておいても問題ありません。色が変化した部分は、爪の成長とともに上へ押し上げられて、最終的にはなくなります。

痛みが強く、血が溜まっている場合は、爪の血が溜まっている部分に穴を開けて、血を抜く治療がおこなわれることもあります。

爪下血腫の症状

爪下血腫の症状は、爪の上や横から強い外部刺激が加わると、爪の下の皮膚に裂傷がおこり、爪の内部で出血します。その出血が、爪越しに透けて見えているのが見た目の状態です。

出血は、爪全体に広がることもあれば、一部だけにとどまることもあります。また、はじめのうち、出血は赤色に見えますが、時間の経過とともに、紫色や茶色、黒色に変わることもあります。

多くの場合、刺激を受けた直後に感じるズキズキとした痛みは、すぐに気にならない程度までおさまり、忘れたころに爪を見て出血に気がつきます。症状が重い場合は、痛みがおさまることなく続き、爪の内部の出血もすぐにあらわれます。

ジンジン、ズキズキとしたひどい痛みがおさまらない場合は、爪と皮膚が離れて、間に血が溜まっている状態です。指は爪でカバーされているため、出血が外に排出されずに、爪と傷、骨の間に圧力がかかり、ひどい痛みがおこります。

爪と皮膚の間にある爪床(そうしょう)という部分が損傷していると、時間経過とともに、血腫がみられる場所の爪が変形したり、剥がれ落ちたりすることもあります。爪床損傷による爪の変形は、一生涯そのままになる場合もあります。

爪下血腫の診療科目・検査方法

爪下血腫ができて、痛みがおさまらないといった際は、爪の下の指の骨が折れている恐れもあるので、受診をお勧めします。主な診療科目は、皮膚科形成外科となります。

爪下血腫ができた場合は、視診、問診をおこないます。爪の下の骨が骨折していないかを調べるために、レントゲン撮影がおこなわれる場合もあります。また、ガングリオンやグロムス腫瘍、軟骨腫などとの鑑別も必要になります。

爪下血腫の原因

爪下血腫は、爪の上や横から、強い衝撃を受けることが主な原因です。

扉に指を挟んだり、トンカチで釘を叩く際、誤って爪を叩いたりすることで発症します。また、引っ越しの荷物運びなど、重労働をしていて、手が滑り、爪の上に重い物を落として発症することもあります。

また、スポーツをやっていて発症する患者さんも多くいます。特に、サッカーや、陸上競技のハードルなどで、足を打ちつけたときに多く発症しています。

爪下血腫の予防・治療方法・治療期間

爪下血腫は、痛みがない、もしくは我慢できる程度の痛みで徐々に引いてきている状態であれば、特に治療を必要としません。爪下血腫で色が変化した部分は、爪の成長とともに上へ押し上げられて、最終的にはなくなります。

ただし、血の圧迫による痛みが増してきた場合は、血を抜く治療が必要です。焼灼装置、針などを用いてドレナージ(溜まっている血や膿などを体外に排出すること)をおこない、血を排出します。

必要に応じて、局所麻酔を使用することもあります。再発があれば、再度、血を抜きます。

その後、爪の成長によって、治療箇所が押し上げられてなくなるか、爪そのものが剥がれ落ちます。爪の形が変わることもあります。

爪全体が生え変わるのには、半年から1年かかります。爪の生え変わりは、毎日おこなわれていますが、1日に0.1mm程度しか進まないためです。足の爪は、さらに成長が遅く、手の爪のスピードに対して約半分です。そのため、爪下血腫がなくなるまで1~2年かかる患者さんもいます。

爪下血腫の治療経過(合併症・後遺症)

爪下血腫予後は通常良好です。病変が原因ではないので、細菌感染がなければ、痛みもスムーズになくなり、経過も順調となります。

スポーツをしている患者さんは、爪が脱落(怪我の部分から爪が剥がれ落ちる状態)してしまうと、生え変わるまでスポーツができなくなるので、仮の義爪が使われる場合もあります。

見た目は爪下血腫と似ていますが、爪の下にできた腫瘍など、病変が原因で爪の色が変わってくる別の病気もありますので、注意が必要です。この場合、良性か、悪性かを見極めたうえで、それぞれ適した治療を受けなくてはなりません。

爪下血腫になりやすい年齢や性別

厚生労働省がおこなった、平成29年度の患者調査(傷病分類編)によると、爪の障害で治療を受けた人は、25,000人でした。そのうちの何人が爪下血腫だったかは不明です。

爪下血腫は、病院で治療を受けなくても、傷が自然によくなっていくケースが多いと考えられます。そのため、病院を受診していない患者さんの数、性差、年代については把握できていません。

執筆・監修ドクター

長谷川 佳子
長谷川 佳子 医師 ルサンククリニック銀座院 院長 担当科目 形成外科/皮膚科/内科

経歴北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院 形成外科、藤沢湘南台病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
を経て横浜栄共済病院 形成外科
2014年 KO CLINICに勤務
2021年 ルサンククリニック銀座院 院長 就任

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