がんぐりおんガングリオン
ガングリオンとは、良性の腫瘍の一種です。手首の関節、特に手の甲側にできやすいといわれています。ほかにも、指の関節、足首やひざの裏側、肩甲骨の周辺などにできることがあります。
中にドロッとしたゼリー状の液体を含んでいるのが特徴です。大きさは米粒大からピンポン玉大までさまざまです。まれに、塊として認められないくらい小さいものも存在します。
良性の腫瘍ですので、がんなどの心配をする必要はありません。
ガングリオンの症状
多くの場合、違和感や不快感以外に目立った症状はありません。しかし、ガングリオンが神経や血管を圧迫すると、痛み、しびれなどがおこり、日常生活に支障をきたす場合があります。
また、まひなど関節や神経に関連した障害を引きおこす場合もあります。手を使いすぎるとガングリオンが大きくなり、症状が悪化する場合があります。
ガングリオンの診療科目・検査方法
必ずしも治療が必要な病気ではありません。気になる症状があらわれた場合には整形外科を受診してください。また、見た目が気になる場合も受診した方がよいでしょう。
大きな腫瘍であれば、その部分を観察することが重要です。ガングリオン特有の柔らかさがあるか、圧痛(押すと痛むこと)があるかなどを調べます。
また、問診で、いつからあるのか、大きさに変わりがあるのかなども確認します。
注射器を使って腫瘍の中身を吸い出し、ゼリー状かどうかを確認することで診断する場合もあります。
ガングリオンの原因
はっきりした原因は分かっていません。
関節を包んでいる袋である関節包、腱鞘(けんしょう)炎で知られる腱鞘(けんしょう)などの変性によっておこると考えられています。
腱鞘炎とは違い、手をよく使う人に多いわけではありません。
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ガングリオンの予防・治療方法・治療期間
さまざまな治療法があります。
安静を保つことで自然に治っていく可能性もあります。そのため、経過観察にとどめる場合があります。テーピングなどで圧迫をすることで改善する場合もあります。
日常生活に支障をきたす場合は、注射器を使ってガングリオンの中身を吸い出したり、ガングリオンそのものを取り出す手術をおこなったりします。手術であれば、外からは見えないガングリオンも治療できます。また、再発を繰り返す場合も手術が検討されます。
治療の期間については、症状の種類や程度、治療法によって異なります。
ガングリオンの治療経過(合併症・後遺症)
個人差がみられます。手術をした場合でも、約5~15パーセントと少数ながら再発する可能性があります。そのため、治療後も注意深く経過を観察する必要性があります。
ガングリオンになりやすい年齢や性別
20歳から50歳くらいまでの幅広い年代にみられます。どちらかといえば、若い年代に多いのが特徴です。
男性と女性で比較すると、女性の方が3倍多くなっています。
参考・出典サイト
執筆・監修ドクター
経歴北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院 形成外科、藤沢湘南台病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
を経て横浜栄共済病院 形成外科
2014年 KO CLINICに勤務
2021年 ルサンククリニック銀座院 院長 就任
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