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けいついしょう頚椎症

けいぶせきついしょう頚部脊椎症
更新日:2022/08/10 公開日:2019/02/12 view数:23,669

頚椎症とは?

頚椎症(けいついしょう)とは、首の骨の変形などによって頚椎から出ている神経根や脊髄が圧迫されてさまざまな症状があらわれることです。
人間の背骨は、「椎骨(ついこつ)」という骨がブロックのように積み重なってできています。
頚椎(けいつい)は椎骨の中でも頭をささえる首の部分である頚部(けいぶ)の骨のことです。

頚椎は7つの骨が重なっており、それぞれの骨の間にはクッションの役割をする椎間板があります。頚椎の真ん中は空洞になっていて、中心は「脊髄(せきずい)」の通り道になっています。脊髄は運動や感覚の働き、反射機能などを脳から伝達しており、椎骨は脊髄を保護する役割もあります。

頚椎の間にある椎間板は年齢とともに水分が失われて弾力性がなくなり変性します。それによって頚椎そのものもすこしずつ変形して痛みが出やすくなることがあります。その結果、頚椎から出ている脊髄や神経根も圧迫し、症状があらわれます。

目次
  1. 頚椎症の症状
  2. 頚椎症の診療科目・検査方法
  3. 頚椎症の原因
  4. 頚椎症の予防・治療方法・治療期間
  5. 頚椎症の治療経過(合併症・後遺症)
  6. 頚椎症になりやすい年齢や性別

頚椎症の症状

急に症状があらわれるのではなく、首の痛みなどから始まり、すこしずつ腕や足の症状があらわれます。

首や肩には、筋肉が緊張し、肩こりがおきたり、押すと痛みがあったりといった症状があらわれます。首を前後に動かすと、肩や腕に痛みがあらわれることもあります。

首や肩について、腕は症状があらわれやすい場所です。とくに手をつかっていないのに脱力感や
疲労感、こわばりを感じます。
手先の動作がしにくくなり、手や指の感覚に異常を感じたり冷めたかったりといった感覚を覚えます。

脊髄が圧迫される状態になっていると、腰の痛みや歩行障害など下半身にも症状があらわれます。便秘や排尿障害などがあらわれることもあります。

頚椎症の診療科目・検査方法

「手足のしびれがある」「こまかい手の動きができない」などの症状があれば、整形外科を受診しましょう。

検査内容は、毛筆などを用いて触れる感覚を刺激する「触覚検査」や安全ピンなどを用いて痛みを刺激する「痛覚検査」をおこない神経の症状を確認します。
また、腱反射の検査としてゴム製のハンマーで筋肉や腱(けん)を叩くことにより筋肉が瞬間的に収縮する現象を確認します。
もし脊髄が障害されていると、この検査で強い反射がおこります。

そのほかに「画像検査」もおこないます。頚椎のレントゲン写真やMRIを撮影して状態を確認します。
レントゲン検査では脊髄が通る部分にあたる脊柱管の広さを測定し、頚椎がどれくらい変形しているかを確認します。
脊髄はレントゲンでは撮影されませんが、MRIでは撮影が可能です。

頚椎症の原因

年齢とともに椎間板がつぶれたり、弾力がなくなったりすることでクッションとしての機能が弱くなり、それに伴い頚椎自体も変形します。それによって脊髄や神経根を圧迫することで症状があらわれます。

こうした加齢による変形は多くの場合、40歳ごろから始まりますが個人差があります。
変化は高齢になるにつれ強くなります。

また日常生活でも姿勢が悪いことで首に負担をかけていたり、長時間同じ姿勢をしていたりすることなども原因になります。
パソコンやスマートフォンを使用することが増えたことも影響していると考えられています。

頚椎症の予防・治療方法・治療期間

保存的治療としては薬物療法や、頚椎カラーという首の部分を固定する装具を着用する方法、首をけん引するといった方法があります。薬物療法では炎症をおさえて痛みをしずめる消炎鎮痛剤(しょうえんちんつうざい)や、ビタミンB12、筋肉の緊張をゆるめる筋弛緩剤(きんしかんざい)、炎症をおさえる効果があるステロイドなどを使用します。

こうした保存的な治療でも状態が改善せず、日常生活に支障をきたす場合は手術で外科的に神経の圧迫をとることを検討します。
手術は頚部の前か後ろからおこないます。圧迫している骨を取りのぞき、骨盤の骨や人工骨を移植します。

治療期間は、治療法によってかわりますが、保存的な治療の場合、約半年から1年程度です。手術の場合、入院期間の多くは10日~3週間程度です。

頚椎症の治療経過(合併症・後遺症)

保存的治療については、軽症例に対しては有効とされていますが、長期的な予後についての根拠は十分ではありません。
手術については、手術前に撮影したMRIで脊髄の圧迫が強いほど予後が悪い傾向にあります。

重症であるほど予後はよくありません。

頚椎症になりやすい年齢や性別

頚椎症のみの統計は不明ですが、整形外科新患調査2012年によると、整形外科を受診する患者さんの31.9%が脊椎・脊髄にかかわる病気でした。

また年齢が高くなるにつれて発症しやすくなります。もともと脊柱管がせまい人は、圧迫を受けやすいので、早い段階から注意が必要です。

40代から頚椎の変性が始まると考えられていますが、発症しやすいのは50歳代です。
男性は女性よりも約2倍多く発症していると考えられています。

執筆・監修ドクター

河合 隆志
河合 隆志 医師 フェリシティークリニック名古屋 院長 担当科目 整形外科

経歴1997年 慶應義塾大学理工学部卒業
1999年 同大学院修士課程修了
2006年 東京医科大学医学部卒業
2012年 東京医科歯科大学大学院博士課程修了
     三楽病院整形外科他勤務
     愛知医科大学学際的痛みセンター勤務
     米国にてペインマネジメントとエイジングケアについて学ぶ
2016年 フェリシティークリニック名古屋 開設

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