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びちゅうかくわんきょくしょう鼻中隔弯曲症

びちゅうかくわんきょくしょう鼻中隔湾曲症
更新日:2022/08/10 公開日:2019/05/10 view数:4,543

鼻中隔弯曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)とは、鼻の穴を左右2つに分けている仕切りである「鼻中隔」が曲がっている状態をいいます。

鼻中隔は、ほとんどの場合、まっすぐではなく、多少なりともどちらかに曲がっています。

その曲がり方、曲がっている位置は人それぞれ異なり、個人差があります。
もし曲がっていたとしても日常生活に支障をきたさなければ問題はありません。

しかし鼻閉や嗅覚障害などの自覚症状があり、生活に影響を及ぼすほどの曲がり方の場合、「鼻中隔弯曲症」と診断されます。

鼻は、生きていく上で必要不可欠な「呼吸」の基礎となる器官です。

そのため、鼻の障害から起こる諸症状は生活の質に影響を及ぼすことが多く、軽視できない疾患といえます。

目次
  1. 鼻中隔弯曲症の症状
  2. 鼻中隔弯曲症の診療科目・検査方法
  3. 鼻中隔弯曲症の原因
  4. 鼻中隔弯曲症の予防・治療方法・治療期間
  5. 鼻中隔弯曲症の治療経過(合併症・後遺症)
  6. 鼻中隔弯曲症になりやすい年齢や性別

鼻中隔弯曲症の症状

鼻腔の左右どちらか、鼻中隔が突き出ている方が狭くなります。

鼻腔は2つあるので、1つが狭くなってももう1つはむしろ広くなるから問題ないと感じると思います。しかし実際には、広い方の鼻腔は「下鼻甲介」というものが大きくなってしまい、鼻閉を生じることも多々あります。

さらにアレルギー性鼻炎や薬剤性鼻炎が併発すると、鼻炎によって粘膜の腫れが悪化し、鼻腔がより狭くなり、症状が悪化します。

鼻腔や副鼻腔から膿を排出する機能が悪化し、慢性副鼻腔炎発症リスクが高くなると考えられています。

他には鼻腔の通気が悪くなり、睡眠時にいびきが生じる「睡眠時無呼吸症候群」の原因の1つになります。睡眠時無呼吸症候群は、脳への酸素が不足し、慢性的頭痛や偏頭痛を発症する恐れもあります。

鼻腔の通気性が悪くなるため嗅覚障害はもちろんのこと、嗅覚が低下することで味覚障害(風味障害)を生じることもあります。


鼻中隔弯曲症の診療科目・検査方法

症状によっては、他疾患の可能性もあるため、耳鼻いんこう科受診を検討しましょう。

まずは鼻鏡を用いて鼻孔を広げて、鼻の中の状態を確認します。

症状によっては、鼻腔の様子を詳しく診るために内視鏡検査を行う場合もあります。CT検査で、鼻の断面を確認し、弯曲の度合いを評価することもあります。

他にも鼻腔通気度検査で鼻腔からの通気度合いをチェックしたり、採血でアレルギーの確認を行うこともあります。

鼻中隔弯曲症の原因

鼻中隔も思春期に成長し鼻に高さが出てきます。

鼻中隔は軟骨と骨で構成されています。軟骨と骨では成長速度に違いがあり、結果、鼻中隔のバランスを崩し、軟骨の歪みや骨と軟骨接合部のバランス悪化が生じ、鼻中隔弯曲症を発生させます。

成長過程での生理的な発症以外には、転倒や事故などによって、顔面に負荷がかかることで鼻中隔が弯曲することもあります。

鼻中隔弯曲症の予防・治療方法・治療期間

治療には、薬剤を利用した対症療法と手術があります。
完治するには手術が必要になりますが、症状が軽症な場合は対症療法が選ばれます。

術式は、鼻中隔の鼻粘膜を剥がし、突出している部分の軟骨を切除し、粘膜を戻す「鼻中隔矯正術」です。しかし、成長期に手術を受けると鼻腔の発育が悪くなったり、「鞍鼻(あんび)」という副作用があらわれることがあります。

鞍鼻とは、鼻中隔という支えがなくなったために、鼻が潰れてしまうことです。これらのことからある程度成長してから手術を行います。

手術の実施に対して、20歳以上などと一定の年齢規定を設けている医療機関もあります。

鼻中隔矯正術のみであれば日帰りで受けられることもありますが、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎の手術も同時に実施することがあります。そのような場合には数日〜1週間程度の入院となる場合がほとんどです。

鼻中隔弯曲症の治療経過(合併症・後遺症)

手術は鼻内から行うため体表に傷は残りません。また、鞍鼻が生じなければ鼻の高さにも変化はありません。

鼻中隔を取り除いた部分は軟骨も骨もないため、その部分は粘膜のみで左右の鼻を隔てることとなります。

上述のように「鞍鼻」というリスクがあるため、耳鼻咽喉科専門医を選ぶことが大切です。

手術以外の治療は対症療法となります。根本的な治療はできないため、長期間、薬剤治療が必要となる場合がほとんどです。併発疾患も含めて治療することが重要であり、薬剤治療も専門医による経過観察が必要になります。

鼻中隔弯曲症になりやすい年齢や性別

外傷に伴う鼻中隔弯曲などでなければ乳幼児や小児にはほとんど発症しません。

罹患者の大部分は、ある程度成長が進んだ思春期以降(17〜18歳以降)の大人です。

執筆・監修ドクター

水島 豪太
水島 豪太 医師 水島耳鼻咽喉科 副院長 担当科目 耳鼻いんこう科

経歴2009年に日本大学医学部を卒業。初期研修課程終了後、東京医科歯科大学耳鼻咽喉科へ入局。東京医科歯科大学付属病院や土浦協同病院などの市中病院で研鑽を積み、カリフォルニア大学サンディエゴ校へ留学。
2016年7月より医療法人社団則由会AGAヘアクリニックを院長として開院すると同時に水島耳鼻咽喉科副院長に就任。

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