風邪を早く治す方法!ひきはじめ・のどの痛み・発熱の3段階で解説
風邪はのどの痛みや悪寒など、何かしらのサインを感じた時点で早く治したいものですよね。
風邪を冬にひきやすいのにも理由があるので、予防しておくことも大切です。
この記事では「風邪のひきはじめ」「のどの痛み」「発熱」の3つに分けて、風邪を早く治すための対処法を解説しています。
風邪について。何度もひくのはなぜ?
1.風邪は大きく分けて2つ
風邪は、大きく分けて一般的な風邪といわれる「普通感冒(かんぼう)」とインフルエンザを指す「流行性感冒」の2つになります。
『普通感冒』
普通感冒とは、一般的にいわれる「鼻かぜ」や「のどかぜ」のことで、比較的軽い症状のものを指していることがほとんどです。
症状としては、発熱・のどの痛み・せき・くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどのほか、下痢や腹痛など、消化器系の症状をともなうこともあります。
『流行性感冒』(インフルエンザ)
インフルエンザは、11月頃から3月頃にかけて最も流行し、二次感染するのが特徴です。
最初に38度以上の高熱が出ることが多く、悪寒・頭痛・倦怠感・筋肉痛などの症状が全身に強くあらわれます。
免疫が弱い小さな子どもや高齢の方は、肺炎などの重大な合併症を引き起こすこともあります。
2.風邪をひく原因は?
ウイルスなどの病原体を吸い込んだことが原因
風邪は、鼻や口から病原体を吸い込んだことが原因で発症します。
風邪の原因となる病原体は非常に多く、数百種類はあるといわれています。
病原体の約8割はウイルスで、最も多いのが「ライノウイルス」だとされています。そのほかにも「コロナウイルス」や「RSウイルス」などが原因となっていることが多くあります。
風邪を何度もひくのはなぜ?
風邪の原因となるウイルスの種類はとても多いため、免疫の記憶をしていない別のウイルスに感染するたびに風邪を引き起こします。
そのため、冬になったり、免疫が弱まったりするたびに、風邪をひいてしまうのです。
冬に風邪をひきやすい理由
ウイルスなどの病原体は、空気が乾燥することによって感染力が上がるため、冬の寒い時期に増加しやすくなります。
これは空気が乾燥することで口や鼻など呼吸器系の粘膜も乾燥し、風邪やインフルエンザなどの感染に対する防御機能が低下するためです。
そのため、暖房で部屋を温かくしても、部屋自体が乾燥している場合、ウイルスの感染力があるといえます。
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早く治すために!風邪のひきはじめの対処法
1.しっかりと睡眠をとる
体が健康な状態だと、ウイルスに抵抗する免疫力があります。
しかし、疲れていたり体調がすぐれなかったりすると免疫力が低下して、風邪をひきやすくなっています。
少しでも調子が悪いと感じたら、体を温めてしっかりと睡眠をとることが大切です。
2.まずは体温を上げる
風邪のひきはじめで、高熱でない場合は温かいお風呂につかってしっかりと体を温めましょう。
38度ほどのお湯に20~30分浸かると、体の芯まで温まります。
湯上りに冷えないよう注意しましょう。
3.部屋の湿度を高めておく
空気が乾燥していると、ウイルスの感染力が高まります。
そのため、暖房を使用する際は加湿器などで部屋の保湿をおこないましょう。湿度が高いとウイルスの感染力は低下します。
4.風邪のひきはじめは薬に頼らない
風邪のひきはじめは、薬に頼らず食事からしっかりと栄養補給をおこないましょう。
とくに意識してとりたい栄養素は、ウイルスへの抵抗力を上げてくれる「ビタミンC」や「ビタミンA」です。
『ビタミンC』
ビタミンCは、イチゴやキウイなどの果物に豊富に含まれています。
風邪で食欲が落ちていても、果物なら比較的食べやすいのではないでしょうか。
『ビタミンA』
ビタミンAは、ほうれん草・にんじん・かぼちゃなどの色の濃い野菜に多く含まれています。
粘膜の保護に役立つので、のどや鼻の粘膜が弱っているときにはおすすめです。
「のどの痛み」を早く治したいときの対処法
1.基本はしっかりとうがいをすること
風邪でのどが痛いときは、まずはしっかりとうがいをしましょう。
うがい薬を使用するのもいいですが、紅茶や番茶などは殺菌作用や炎症をやわらげる効果があるのでおすすめです。
2.殺菌やせき止め作用のある「生姜」や「ネギ」を食べる
漢方薬としても使われている生姜には、「ショウガオール」や「ジンゲロン」といった辛み成分に殺菌・発汗・せき止めなどの効果があります。
また、ネギに含まれている「アリシン」も、抗菌・せき止めの効果があるため、のどの痛みをやわらげてくれます。
熱を早く下げたいときの対処法
1.熱を逃さないようにしっかりと温める
発熱は、体がウイルスの侵入を防ごうと抵抗するために起こります。
ウイルスは熱に弱いため、体温を上げて免疫を活性化させることで侵入を防げます。
そのため、体の熱を逃さないようしっかりと温めて体を休めることが大切です。
2.『ビタミンC』の補給をしっかりとおこなう
体温がどんどん上昇しているときは、体力も消耗しています。
とくに消耗が激しい『ビタミンC』は、さっぱりと食べやすい柑橘系の果物で補給するのがおすすめです。
食欲がない場合は、食べられそうなものを少しでも口にするようにしましょう。
3.解熱剤はできるだけ使用しない
発熱はつらいものですが、体内は細菌やウイルスを撃退している状態です。できるだけ解熱剤は使用しないほうがよいでしょう。
しかし、高熱が続いて体力の消耗が激しい場合は、無理せずに解熱剤を服用してください。
4.着替えと水分補給をおこなう
発熱すると大量に汗をかきます。体が冷えないよう、こまめに着替えをおこないましょう。
また、脱水症状にならいよう、水分補給もじゅうぶんにおこなってください。
5.熱が下がりはじめても油断しないこと
熱が下がってくると油断しがちですが、風邪をひいているときはかなりの体力を消耗しています。熱が下がっても、しばらくは消化のよいものを食べてしっかりと休息をとりましょう。
運動や飲酒は、体力が回復してから2~3日様子をみてからにしてください。
まとめ
執筆・監修ドクター
経歴2006年 北里大学大学院卒、
2008年 平塚共済病院内科医長を経て小田原銀座クリニックに入職、その後院長に就任。
2013年 12月には当院久野銀座クリニックを開業
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