インフルエンザ予防接種おすすめの時期は?接種後の副反応についても紹介
インフルエンザから身を守るために、予防接種を考える方も多いと思います。
インフルエンザが話題になるのは例年では10月末頃です。
インフルエンザワクチンの予防接種は、適切な時期に受けてこそ効果を発揮するものですが、今年は早めの対策が必要なのでしょうか?
この記事では『インフルエンザの予防接種』に適した時期や副反応についてご紹介しています。
これから予防接種をしようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
インフルエンザの予防接種はいつ受けたらいい?
最短で、いつから予防接種ができる?
インフルエンザワクチンの予防接種は、一般的に10月1日から医療期間にて受付が始まります。
そのため、最短で10月末からインフルエンザワクチンを接種することができます。
インフルエンザワクチンを接種するのはいつがいい?
10月末から12月初めまでに!
インフルエンザの流行する時期は、12月末頃から翌年の3月頃までです。
その時期に効果を出すためには、10月末から12月初めまでに接種を終わらせましょう。
早めの接種をおすすめする理由
インフルエンザワクチンの予防接種をしてから免疫ができるまで、通常2~3週間かかります。
ワクチンの効果は約5ヶ月とされているため、インフルエンザが流行し始める前に接種しても効果は持続します。
13歳未満のお子さんの接種について
13歳未満は2~4週間空けて2回の接種が必要です。
そのため、遅くても1回目の接種を11月中旬までには終わらせましょう。
受験生は、いつ接種するのがおすすめ?
適した時期に接種をして受験を乗り越えましょう!
インフルエンザが流行する11月~3月は、ちょうど受験シーズンと重なります。
そのため、受験生やそのご家族にとって、インフルエンザ対策として予防接種は有効です。
接種をする場合は、以下の時期がおすすめです。
・インフルエンザが流行する前に免疫をつけたい場合
10月中旬から10月下旬にかけて
・インフルエンザが流行する時期に免疫がついていればいい場合
11月上旬~11月下旬にかけて
とは言っても、効果は約5ヶ月持続するとされているため、早めの接種に越したことはありません。
インフルエンザが流行する時期まで待って免疫をつけるメリットはとくにないでしょう。
接種は12月初めまでに終わらせましょう
どんなに遅くても、12月初めまでには接種を終わらせておくことをおすすめします。
受験生はもちろん、ご家族もインフルエンザの予防接種をおこなっておくことで、万全の状態で受験にのぞむことができます。
ふだんから環境づくりに気を配ることが大切
予防接種を受けたからといって、絶対にインフルエンザに感染しないわけではありません。
毎日の手洗いうがいなどを徹底して、免疫力が低下しないように普段の食生活や睡眠も見直しましょう。
インフルエンザの予防接種の副反応について
副反応の症状は?
インフルエンザワクチンの予防接種によって、副反応が起きることがあります。
よく見られる副反応としては、接種した部分が赤く腫れる、痛む・発熱・頭痛・悪寒・だるさ・発疹・じんましん・かゆみ、などがあります。
症状にもよりますが、接種した10~20%程度の方にかゆみや腫れなどが出ることがあります。その場合は、通常2~3日で消えていくでしょう。
「卵アレルギー」による副反応も
インフルエンザワクチンには微量ですが、卵白が入っています。
そのため、卵アレルギーをお持ちの方は、強いアレルギー反応が出てしまうこともあります。
心配な方は、接種する前に医師に相談しておくようにしましょう。
非常に重い副反応が出ることも
まれにではありますが、免疫の異常や非常に強いアレルギー反応によって重い病気を発症することがあります。
考えられる病気としては、『ギランバレー症候群』『急性脳症』『急性散在性脳脊髄炎』『けいれん』『肝機能障害』『喘息発作』『紫斑』などがあげられます。
副反応による死亡は、ワクチンではなく基礎疾患が原因
インフルエンザの予防接種の副反応による死亡例については、現在も厚生労働省や専門家による評価がおこなわれています。
しかし、インフルエンザワクチンの予防接種が直接の死因とされる症例は認められていません。
また、死亡例のほとんどが基礎疾患のあるご高齢の方でした。
種別 | 期間 | 症例 |
新型 | 平成21(2009)年10月~平成22(2010)年9月 | 3例 |
平成22(2010)年10月~平成23(2011)年3月 | 4例 | |
季節性 | 平成23(2011)年10月~平成24(2012)年5月21日 | 0例 |
平成24(2012)年10月~平成25(2013)年5月14日 | 1例 | |
平成25(2013)年10月~平成26(2014)年7月まで | 1例 | |
平成26(2014)年10月~平成27 (2015)年6月まで | 3例 | |
平成27(2015)年10月~平成28(2016)年4月まで | 1例 |
(「インフルエンザワクチンによる死亡例」表は厚生労働省ホームページより)
副反応があらわれる期間
副反応は接種後から1週間以内に出る!
副反応は、接種から4~5日後がピークとなり、1週間ほどで治まるとされています。
5日以上経過しても症状が出なければ、副反応はなかったと判断してよいでしょう。
アレルギー反応が強い場合、接種後30分で副反応が!
強いアレルギー反応の場合、接種後30分程度で副反応が見られます。
アレルギーが心配な場合は、30分ほど病院で休ませてもらうとよいでしょう。
まとめ
予防接種は適切な時期におこなうことで効果を発揮
インフルエンザを予防するために、インフルエンザワクチンを接種しておくことは有効です。
できれば、インフルエンザが流行する前にしっかり免疫をつけておいたほうがよいでしょう。
「インフルエンザワクチンを接種しておくのか」、「インフルエンザが流行する時期に免疫をつけておきたいのか」をよく判断し、適切な時期にインフルエンザワクチンを接種しましょう。
接種後は副反応もあるため、体調の変化に注意!
個人差はありますが、インフルエンザワクチンによる副反応も見られます。
予防接種後の体調変化にはじゅうぶん気をつけましょう。あまりつらい状態であれば医師に相談することをおすすめします。
執筆者:久野銀座クリニック 岡村信良 先生
執筆・監修ドクター
経歴2006年 北里大学大学院卒、
2008年 平塚共済病院内科医長を経て小田原銀座クリニックに入職、その後院長に就任。
2013年 12月には当院久野銀座クリニックを開業
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