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脊髄に障害がおこる『ミエロパチー』はどんな病気?症状や治療法は?

更新日:2017/10/30 公開日:2017/10/30 view数:1,167
ミエロパチー

日常生活で脊髄(せきずい)に痛みを感じる、いつもしている動作がしづらい、などが『ミエロパチー』では生じます。

脊髄には、脳から手足の筋肉までの運動神経や、感覚神経などがびっしりとつまっています。脊髄が何らかの原因で圧迫されると、手足の感覚に障害があらわれ、しびれなどの症状がみられます。

この記事では、ミエロパチーとはどんな病気か、症状や診断方法、治療法などについて解説します。

目次
  1. ミエロパチーとは
  2. ミエロパチーの治療法について
  3. ミエロパチー治療後の生活について
  4. まとめ

ミエロパチーとは

1.ミエロパチーってどんな病気?

ミエロパチーの症状は?

ミエロパチーとは『脊髄障害』のことで、ふだん痛みを感じない部分に、うずくような痛みを感じます。

そのほかにも、腰痛・歩行障害・首の痛み・肩こり・手足のしびれ・上肢痛・下肢痛・スポーツ障害・手足の運動障害・麻痺などの症状があります。

2.ミエロパチーの症状

しびれ

ミエロパチーは、一般的なしびれだけでありません。手足を動かしたときにしびれる、さわったときに痛みを感じる、皮膚の感覚がにぶくなる、などの症状があります。

感覚障害

感覚障害とは?

ミエロパチーにかかると、感覚にも障害があらわれます。

脊髄には、『痛み』『温度』『触覚』『深部知覚(手足の深い部分の振動やまげ伸ばしの感覚)』という4つの感覚があります。これらは「痛みと温度」、「触覚と深部知覚」の、2つに分かれて脳へ伝わります。

そのため、痛みと温度の感覚はなくても触覚と深部知覚は正常にあるということが起こります。このように、「感じる感覚」と「感じない感覚」がある状態を『感覚解離』といいます。

運動障害

脊髄には、大脳から手足を動かすための指令を『脊髄前角細胞』に伝える運動神経がとおっています。

『脊髄前角細胞』とは、運動神経から骨格を動かす筋肉に送っている神経細胞の代表的な細胞です。

脊髄前角細胞に指令が伝わらない場合、どこの筋肉に萎縮があるかで脊髄障害の高さを診断します。

排尿障害

脊髄の図

脊髄の下の部分にある腰髄(ようずい)のすぐ下に、膀胱(ぼうこう)と直腸をコントロールする仙髄(せんずい)があります。仙髄に障害が起こると、膀胱と直腸のはたらきが悪くなり、排尿障害や便通の異常を引き起こします。

症状としては、排尿する際に力を入れる必要がある・残尿感・頻尿・便秘などがあります。尿がまったく排出できなくなると、膀胱にカテーテルをいれた導尿が必要になります。

歩行障害

脊髄障害が慢性化した場合の初期症状として、下半身がつっぱって歩きにくくなる、階段を降りることが困難になる、などがあります。

これらの症状は、運動神経が伝わる錐体路(すいたいろ)が障害を起こし、筋肉に指令が伝わらずに固まった状態になっている『痙性(けいせい)麻痺』が原因です。

3.ミエロパチーの原因について

ミエロパチーの原因について

交通事故などにより脊髄に外傷がおこる『脊髄損傷』が原因としてあげられます。

そのほかにも、麻疹・水痘(水ぼうそう)・風疹・インフルエンザ・流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)などのウイルスに感染したのちに、骨髄炎』『細菌感染』『骨髄腫瘍』などにかかることがあります。

これらの病気にかかると、脊髄が圧迫され、脊髄の血管が障害されことで発症する場合もあります。

4.どんな人がかかりやすい?

どんな人がかかりやすい?

『脊髄損傷』の場合、交通事故やスポーツなどの事故が原因ですが、『骨髄炎』はインフルエンザなどのウイルス感染によっても起こります。

『変形性頚椎(けいつい)症』が原因の場合は、加齢によって椎間板(ついかんばん)の膨らみや骨の形成に変化があらわれることで、脊髄が圧迫されて発症します。

高齢者の場合は異変を感じにくく、病状が進行してしまうこともあります。

ミエロパチーの治療法について

1.ミエロパチーの検査方法

ミエロパチーの検査について

問診や症状からミエロパチーが疑われる場合、まず『X線検査』や『MRI検査』をおこないます。

ウイルス感染が原因だと考えられる場合は、『脊髄の髄液』や『感染症の検査』をする場合もあります。

2.ミエロパチーはどうやって診断する?

ミエロパチーの原因となる『脊髄外傷』や『脊髄炎』、『脊髄硬膜外膿瘍(せきずいこうまくがいのうよう)』、『脊髄の血管障害』『腫瘍』『変形性頚椎(けいつい)症』がないかを確認します。

3.ミエロパチーの治療法

ミエロパチーの治療法

感覚異常の場合

脳の代謝を上げ痙性麻痺(けいせいまひ)の症状をやわらげる薬が処方されます。うずくような痛みやしびれなどの異常知覚がある場合は、『抗てんかん剤』が処方されます。

脊髄硬膜外膿瘍の場合

抗生物質の服用と、手術で膿を取り除く必要があります。

変形性頚椎症の場合

頸部をカラーで固定し、安静に保存的治療をおこないます。

保存的治療とは、装具を首につける、痛みやしびれがあれば薬を服用する、湿布、リハビリなどです。

それでも症状が進行する場合は、外科的な治療をおこなうこともあります。しかし、手術が難しく、症状を悪化させることもあるため慎重な判断が必要です。

ミエロパチー治療後の生活について

治療後の生活は?

1.必要に応じて、リハビリテーションをおこなう

ミエロパチーの原因によっても異なりますが、後遺症が残る可能性があるため必要に応じてリハビリテーションをおこないます。とくに、『廃用症候群』を予防することが大切です。

2.予防が大切!廃用症候群とは

廃用症候群は、安静な状態を長く続けることによって発症します。身体の機能が落ちて筋肉の萎縮や関節が動かなくなり、立ち上がるときにめまいがする『起立性低血圧』などを引き起こします。

廃用症候群になるともとの状態に戻ることが難しいため、予防が大切です。

まとめ

ミエロパチーは、さまざまな原因によって起こる脊髄障害です。ふだん痛みを感じない部分の痛みがあり、日常生活に支障が出ることもあります。

高齢の方は、日常生活で異変に気づくことが難しい場合もあります。しびれや痛みなどがあれば、早めに脳神経内科や脳神経外科などを受診するようにしましょう。

執筆・監修ドクター

岡村 信良
岡村 信良 医師 久野銀座クリニック 理事長 担当科目 消化器内科

経歴2006年 北里大学大学院卒、
2008年 平塚共済病院内科医長を経て小田原銀座クリニックに入職、その後院長に就任。
2013年 12月には当院久野銀座クリニックを開業

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