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水ぼうそう

水痘

目次
  1. 概要
  2. 症状
  3. 原因
  4. 検査方法と主な診療科目
  5. 治療方法と治療期間
  6. 治療の展望と予後
  7. 発症しやすい年代と性差

概要

水ぼうそうとは?

水ぼうそうの正式名称は水痘(すいほう)です。
子どもがなりやすい感染症で強い感染力を持ちます。
症状は、発熱のほか、皮膚に小さな赤い発疹や水ぶくれができます。
予防にはワクチン接種が大切です。
高い確率で予防することができるので、できるだけ受けておきましょう。

主に子どもが感染する病気で9歳以下に多くみられます。
健康な子どもであれば、この病気に感染しても軽症ですむことがほとんどです。
子どもが発症した場合は小児科での受診が推奨されます。

一方、他の病気などで免疫機能が低下しているような場合、症状が悪化することがあるので注意が必要です。
また、大人になってから感染すると、子どもが感染した場合より熱が高くなるなど重症化する場合が多いことが知られています。
主な診療科目は皮膚科です。

症状

水ぼうそうの症状は、全身に小さな赤い発疹(ほっしん)や水疱(すいほう)があらわれ、強いかゆみや発熱がみられます。

発疹

最初に赤くて小さい発疹が、体の中心あたりに複数あらわれます。それから半日くらいの間に頭、顔、腕、足などの全身に広がります。
また、口の中やまれにまぶたと目の結膜にあらわれることもあります。

発疹は短時間で強いかゆみを伴う水疱に変わります。最初の発疹があらわれてから数日の間に新しい発疹が次々とあらわれて、水疱に変わります。水疱は、さらに数日経つと乾いてかさぶたに変わるため、病気のピーク時には、発疹と水疱、かさぶたが入り混じった状態になります。そして、すべてのかさぶたが自然にはがれ落ちるまで約3週間かかります。

水疱を潰したり、かさぶたをかきむしったりすると細菌感染をおこして化膿する場合があるので注意する必要があります。
水疱にはウイルスがたくさん含まれています。直接手で触れないようにし、触れた場合は、すぐに手を洗う必要があります。

発熱

発疹があらわれると、同時に発熱します。熱はそれほど高くなく、37~38度が2~3日間続きます。
新しい発疹があらわれなくなると熱は徐々に下がります。

原因

水痘・帯状疱疹(たいじょうほうしん)ウイルスの感染による皮膚感染症が水ぼうそうです。
水痘帯状疱疹ウイルスは気道粘膜から体内に入り、鼻咽頭やリンパ節で増殖し、4~6日で発症します。その後、さらに他の器官へ広がり、増殖します。

1度自然感染により発症すると免疫ができ、獲得した免疫により発症しなくなります。この免疫は生涯続くとされています。

検査方法と主な診療科目

検査

水ぼうそうは、問診と視診以外に特別な検査はありませんが、幼児や小児は家族が経過を把握して、しっかりと医師に伝えることが大切です。
小児が発症した場合は小児科で診療を受けます。成人している場合は皮膚科を受診できます。
また、確定診断のために血液検査でウイルスの抗原や抗体を調べたり、水疱からウイルスを特定したりすることもあります。

診断

発疹、水疱、かさぶた、またはそれに伴う強いかゆみ、発熱、年齢という特徴的な症状により診断されます。
水ぼうそうは法定伝染病とされているため、医師の許可が出るまで幼稚園や小学校は休まなければなりません。
主な診療科目は皮膚科です。

治療方法と治療期間

水ぼうそうの治療には、対症療法と抗ウイルス療法があります。

対症療法

かゆみを抑える治療

「フェノール亜鉛華軟膏の外用」「抗ヒスタミン薬の使用」があります。
外用薬は水疱を破らないように注意して、丁寧に塗ります。
水疱が破れても、手で直接触れないように綿棒を使うとよいでしょう。

細菌感染を防ぐ治療

「抗生物質の使用」
かゆみで皮膚をかきむしったりした場合、細菌感染で化膿することがあり、その際には抗生物質が使用されます。

抗ウイルス療法

抗ウイルス薬(アシクロビル・バラシクロビル)の使用

抗ウイルス薬は、体内でウイルスが増殖するのを抑制する作用があります。
発症48時間以内に服用すると、発疹や水疱が少なくなり軽症ですみます。
抗ウイルス薬は、必ず医師の指示を守って服用します。

治療上の注意とケア

水ぼうそうを治療する上で注意しておきたいポイントと、ケア方法には下記のようなものがあります。

●発疹や水疱をかきむしらないようにするため、子どもの爪は短く切ります。できれば手袋をしておこないましょう。子どもの手にもウイルスがついている場合があるので、よく洗って清潔にします。

●食事は食欲があれば何を食べてもかまいませんが、口の中に発疹があると痛むので、喉越しのよいヨーグルト、ゼリー、麺類などがよいでしょう。

●水疱がかさぶたになるまでは入浴を控えます。お尻や外陰部にできた水疱は、かさぶたになりにくいのでシャワーなどで洗い流し、清潔にして他の細菌感染をおこさないようにします。

●水疱が潰れると衣類や寝具が汚れます。下着やパジャマ、シーツや枕カバーなどはこまめに替えるようにしましょう。

●水疱があらわれている間は、人への感染力を持っています。全ての水疱がかさぶたになるまでは外出を控える。

市販の解熱剤には、アスピリンなど子どもに強い副作用(ライ症候群:激しい嘔吐や痙攣(けいれん)などがおこり、生命の危険がある病気)があらわれる可能性のある成分が入っているため、服用する場合は必ず医師に相談してください。

治療の展望と予後

水ぼうそうは、ウイルスに感染してから症状があらわれるまで約2週間の潜伏期間があります。
また、水ぼうそうが治ったからといってウイルスがいなくなるわけではありません。ウイルスは、知覚神経の神経節に隠れていつまでも潜伏し続けます。

数十年後、加齢による体力低下、または大きなストレスや病気などで体の免疫力が低下すると、ウイルスは神経節から出てきて増殖しようとします。このため「帯状疱疹」がおこると考えられています。

水ぼうそうは、冬から春にかけて流行がみられ、保育園や幼稚園などで集団発生する場合があります。子どもが水ぼうそうに感染した場合、治るまで他の子どもたちとの接触は避けるようにします。

予防法の第一は、水ぼうそうのワクチン接種を受けることです。
このワクチンは副作用がほとんどなく安全性が高く、推奨されます。

ワクチンは1歳から接種できます。定期接種(※)が受けられる期間は無料、他の場合は自費となります。
一方、このワクチンは、免疫をつくる作用があまり強くないため、効果は100%ではありません。接種後に1~2割程度に感染がみられる場合がありますが、軽症ですむとされています。
また、アトピー性皮膚炎などで皮膚の弱っている場合、水ぼうそうにかかると症状が重くなるため、ワクチン接種が推奨されます。
また妊婦は水ぼうそうのワクチン接種が禁じられています。家族内に妊婦・授乳をしている人がいる場合は医師に相談しましょう。

*ワクチンの定期接種については厚生労働省や自治体の情報を確認してください。

発症しやすい年代と性差

水ぼうそうは非常に感染力が強く、ワクチンが使用されるようになるまでは(1995年)、子供の約90%が15歳までにこの病気にかかるといわれていました。

現在では、ワクチンの普及で年間の水ぼうそう患者数は約70%も低下したといわれています。
家庭内接触した場合の発症率は90%と報告されています。
罹患者のほとんどは9歳以下です。

性差に関しては報告がありません。

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