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はくせん白癬

更新日:2022/08/10 公開日:2019/11/08 view数:15,555

白癬(はくせん)とは、白癬菌という人の皮膚を好む真菌(カビの仲間)が皮膚に入ることでおこる感染症です。

白癬菌は、ケラチン(タンパク質のひとつ)を栄養として存在しているカビです。ケラチンが多くある部分であれば、どこでも感染をおこします。また、角層(かくそう)とよばれる皮膚の一番外側にある層が変化した爪や毛にも感染する場合があります。

足に感染が生じる足白癬は水虫とも呼ばれ、特に多いと考えられています。

  • 足白癬(水虫)のほかにも、
  • 爪に感染する爪白癬(爪水虫)
  • 手に感染する手白癬
  • 股部分に感染する股部白癬(インキンタムシ)
  • 顔に感染する顔面白癬
  • 頭皮、頭髪に感染する頭部白癬(シラクモ)
  • 股部分以外の身体に感染する体部白癬(ゼニタムシ)
  • 白癬菌が皮膚中に侵入した深在性白癬

などがあります。

目次
  1. 白癬の症状
  2. 白癬の診療科目・検査方法
  3. 白癬の原因
  4. 白癬の予防・治療方法・治療期間
  5. 白癬の治療経過(合併症・後遺症)
  6. 白癬になりやすい年齢や性別

白癬の症状

白癬の種類によって症状は異なります。

足白癬(水虫)

趾間型(しかんがた)

足指の間(特に、中指と薬指の間)の皮がむけたり、皮膚が湿ってジュクジュクした状態になったり、皮膚が赤く腫れてただれたりします。かゆみはある場合とない場合があります。

小水疱型(しょうすいほうがた)

足の裏の皮膚がむけてガサガサしたり、赤く小さなボツボツ状の水膨れが生じたりします。かゆみを伴う場合が多くみられます。

角質増殖型

皮膚の表面がゴワゴワした感じになります。角層の角化(かくか:皮膚の細胞が死んで硬くなること)がひどくなると、ひび割れをおこし、痛みが生じるケースもあります。かゆみを伴わない場合も多くみられます。

頭部白癬(シラクモ)

頭皮の感染した部分が乾燥してカサカサになり、毛が抜けます。また、かゆみを伴うフケが出るようになります。症状が悪化すると、皮膚が赤くなったり、赤いボツボツができたりして、痛みが出る場合もあります。子どもに多くみられます。

体部白癬(ゼニタムシ)・股部白癬(インキンタムシ)

皮膚がカサカサした状態が、最初に症状があらわれた部分を中心に外側へと拡大していきます。皮膚に赤みや赤いボツボツがみられる場合もあります。多くは、強いかゆみや炎症を伴います。

爪白癬(爪水虫)

爪の一部が白く濁って、ツヤ感がなくなります。症状が悪化すると、爪が厚くなり、ボロボロの状態になります。

白癬の診療科目・検査方法

白癬菌は、皮膚表面の角層、爪、毛髪などに感染します。検査では、感染が疑われる部分をメスなどで切り取ったり、はがれた皮膚(鱗屑:りんせつ)などを採取したりして、水酸化ナトリウム(KOH)で溶かし、顕微鏡で観察します。

その結果、白癬菌が見つかれば、白癬と判断されます。そのほかにも、真菌培養検査や遺伝子検査をおこなうこともあります。

白癬とよく似た症状があらわれる病気は数多くあるため、自己判断はせず、皮膚科の受診をおすすめします。

白癬の原因

白癬菌への感染は、白癬菌をもつ人間や動物の皮膚、白癬菌がついたものに触れることで引きおこされます。

白癬菌が発育、増殖する原因としては、温度、湿度、栄養が挙げられます。

白癬にかかる主なきっかけ

  • 白癬にかかっている同居人と共有のスリッパなどを使う
  • 浴場、プールなどの脱衣所を素足で歩く、共有の足拭きマットを使う
  • 白癬菌をもつ動物に触れる
  • スポーツや格闘技で、ほかの人と触れる
  • 靴の中で足が蒸れて高温多湿の状態になる
  • 糖尿病にかかっていることで皮膚の症状に気がつきにくく、菌に対する抵抗力も低下しているため

白癬の予防・治療方法・治療期間

水虫の主な治療法は、カビの増殖を抑える抗真菌薬を使った薬物療法です。

爪白癬(爪水虫)がなく、頭以外の皮膚に生じた場合

抗真菌薬を塗る治療がおこなわれる場合が多いようです。

症状の程度によっても異なりますが、一般的には、数週間で快方に向かいます。

頭部白癬(シラクモ)の場合

頭髪の内部など、深い部分に感染が生じています。そのため、塗り薬ではなく、飲み薬による治療がおこなわれる場合が多いようです。

治療期間は一般的には約1カ月と考えられています。

爪白癬(爪水虫)の場合

近年、爪の内部まで浸透できる抗真菌薬が登場しました。そのため、症状が軽い段階であれば、塗り薬による治療から始める場合が多いようです。

中等度~重症の場合には、飲み薬による抗真菌薬の内服治療がおこなわれます。

薬の種類や症状によって異なりますが、一般的には、3~6カ月間継続して治療がおこなわれます。

白癬の治療経過(合併症・後遺症)

水虫は、自然に治ることはほぼないと考えられています。

水虫をおこす原因となる白癬菌は、増殖(発育)速度は緩やかですが、生命力が強いため、増殖が1度おこると根絶は困難になります。

しかし、諦めずにしっかりと治療を続ければ、完治できる病気です。近年使われるようになった治療薬には、1日1回の使用で症状の改善に有効なものもあります。

皮膚科で相談しながら治療をおこなうことをおすすめします。

白癬になりやすい年齢や性別

季節により変動があり、5月に調査をおこなうと日本人の5人に1人が感染していると考えられています。性別や年齢に関係なく感染がおこります。

足白癬(水虫)、爪白癬(爪水虫)は加齢に伴い増加する傾向にあります。

アメリカ合衆国のデータでは爪白癬(爪水虫)は60歳以上の4割が感染しているとしています。

執筆・監修ドクター

長谷川 佳子
長谷川 佳子 医師 ルサンククリニック銀座院 院長 担当科目 形成外科/皮膚科/内科

経歴北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院 形成外科、藤沢湘南台病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
を経て横浜栄共済病院 形成外科
2014年 KO CLINICに勤務
2021年 ルサンククリニック銀座院 院長 就任

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