水虫の飲み薬の副作用とは?処方されるケースや市販での購入について
水虫の治療に、「飲み薬」を使用することがあります。
こちらの記事では、水虫の飲み薬が処方されるケースや、副作用、飲み薬を飲んではいけない人について解説しています。
水虫の飲み薬について
1.飲み薬を処方されるケース
爪水虫の場合
爪水虫は、水虫の症状が爪にあらわれ、爪が変色したり、すじが入ったりします。
飲み薬を使用することで、塗り薬が浸透しづらい爪にも効果が期待できます。そのため爪水虫の場合は飲み薬を併用することが多いです。身体の内側から菌にはたらきかけることで、治りにくい爪水虫も、完治しやすくなります。
「角質増殖型」の足水虫の場合
『角質増殖型』の足水虫は、足の裏全体に水虫を引き起こします。
水虫菌が角質の奥深くまで侵入しているため、塗り薬だけでは完治が難しいです。そのため、飲み薬で角質奥の水虫菌に対して治療します。
2.処方される飲み薬の種類について。市販で買える?
飲み薬としては、水虫の菌を殺菌する『抗真菌薬』が処方されます。
抗真菌薬には、『ミコナゾール』や『イミダゾール』、『イトラコナゾール』 などがあります。『イトリゾール』は市販でも購入できますが、副作用もあるため、注意が必要です。
水虫の飲み薬の副作用や服用期間
1.飲み薬の服用期間はどれくらい?
爪水虫の場合は6か月前後
爪水虫の場合、治療期間は6か月前後です。
角質増殖型の足水虫は、人によってさまざま
角質増殖型の足水虫の場合は、人によって治療期間が異なります。3か月ほどで治ることもあれば、半年以上かかることもあります。
基本的に、飲み薬は治るまで服用しつづけます。
2.水虫の飲み薬の副作用
塗り薬に比べて、内服薬は副作用が出る可能性が高いです。
『胃の不快感』や『吐き気』、『嘔吐』、『腹痛』、『下痢』、『肝機能障害』などを生じることがあります。
副作用について不安がある場合は、事前に医師と相談しましょう。
3.飲み薬の服用が困難なケース
水虫の飲み薬の服用が難しいかた、注意の必要なかたもいらっしゃいます。
過剰に副作用が出てしまう場合、副作用のリスクが高い場合は、内服薬を使用することはできません。次のかたは、飲み薬の服用は難しいです。
肝機能障害があるかた
肝機能障害があるかたは、副作用の危険性が極めて高く、飲み薬での治療は難しいです。
薬は、肝臓の『酵素』によって取り込まれます。肝臓に障害があると、薬が代謝されなかったり、副作用が出やすくなったりします。
ほかの薬を飲んでいるかた
ほかの薬をのんでいるかたは、薬の飲み合わせによって服用できなかったり、飲むとひどい副作用があらわれたりすることもあります。持病や治療中の病気がある場合は、必ず医師に相談しましょう。
『お薬手帳』または飲んでいる薬を持っていくなど、分かりやすく伝えられるようにしておくと良いですね。
妊娠中・授乳中のかた
妊娠中や授乳中の場合は、赤ちゃんへの影響を考慮して内服薬の使用は避けることがほとんどです。
高齢のかた
高齢のかたは、腎機能や肝機能が低下する傾向があるため、飲み薬による治療は避けます。
まとめ
水虫は、症状のあらわれる場所によって、「足水虫」「爪水虫」に分けられます。特に爪水虫の場合は、飲み薬を治療に用いることが多いです。副作用など気になることがあれば、必ず医師に相談しましょう。
また、水虫を疑われる症状があれば、早めに皮膚科を受診しましょう。治療を早く始めることで、症状の悪化を防ぎ、治療期間を短くすることもできます。
執筆・監修ドクター
経歴2007年 山梨大学医学部卒業
国際医療センター国府台病院で初期研修の後、日本医科大学麻酔科学講座に入局
2011年 皮膚科、美容皮膚科に転科
現在はGINZA Zen 禅クリニック院長に至る
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