「足の裏がかゆい!」ストレスや肝臓の病気が原因かも!指の間の皮むけは水虫?皮膚の乾燥や汗の対処法を紹介
足の皮膚がカサカサしたり、ガサガサした状態になっていたら、皮膚の乾燥が原因のかゆみかもしれません。
場合によっては、皮膚の表面がポロポロ、あるいはボロボロと、はがれ落ちてくることもあります。
人間の皮膚は、一番外側にある脂分が水分の蒸発を防ぐことで、正常な状態に保たれています。
しかし、なんらかの理由で、この脂分が減ると、水分も失われ、皮膚が乾燥した状態になり、かゆみを引きおこします。
冬場など、空気が乾燥した時期であれば、皮膚の乾燥が原因である恐れが高くなります。
また、皮膚の乾燥が原因である場合、お酒を飲む、辛味の強い食べ物を食べる、夜、布団に入るなど、血行がよくなったときに、かゆみが増すという傾向もあります。
カサカサしていたら、乾燥によるかゆみかも!?
乾燥を防ぐ工夫をしましょう
乾燥からくるかゆみを治したり、予防したりするには、皮膚の脂分を保つ工夫が有効です。
具体的には、
・お風呂やシャワーで、洗いすぎない
・足を洗ったあとは、市販のクリーム、ローションなどを塗る
といったことを試してみましょう。
こうした工夫をしても、よくならない場合、病気など、何か理由があって乾燥している恐れがあります。
乾燥した状態が続くようであれば、皮膚科で相談してください。
湿っていたら、汗によるかゆみかも!?
さきほどとは逆に、人間の皮膚は過度に湿っていてもかゆみを感じることがあります。
自分の足を見て、普段より湿り気を帯びているようであれば、汗などが原因のかゆみかもしれません。
人間の足は体のなかでも汗をかきやすい部分だといわれています。
にもかかわらず、靴や靴下で覆われている時間が長いので、汗で湿った状態になりがちなのです。
夏場など、暑い時期であれば、汗などが原因である恐れが高くなります。
また、汗そのものがかゆみを引きおこすだけでなく、湿気の多い状態では、かゆみだけでなく、においも出たり、体に害のある細菌などの動きが活発になってしまったりといった問題もあるので、放置しているのはよくありません。
足の環境を改善しましょう
特に暑い日、たまたまたくさん汗をかいたといった一時的なものであれば、これといって対策は必要ありません。
かゆみが長く続くようであれば、足の環境を見直してみるとよいでしょう。
まず、普段、履いている履物を変えてみてください。スニーカー、サンダルなど、より風通しのよいものを選ぶといいでしょう。
同じ靴を続けて履かない、中敷きを吸水性のよいものと取り替えるといったことも有効です。
靴下についても、綿や麻など、吸水性の高い素材のものを選ぶと、足の皮膚をよりよい状態に保つことができます。
病気が原因で汗が増えていることも
汗の量が増えるのは、ただ単に、暑かった、よく歩いたといった場合だけではありません。
病気など、ほかの体の不調によって、汗が増えている恐れもあります。
気づかないうちに、病気にかかっていたり、持病が悪化していたりすることもあるので、前より汗をかきやすくなったと感じたら、内科や、かかりつけの医師に相談してください。
また、ストレスや、不安など、精神的な不調が原因で汗が増えることあります。
気分転換をしたり、休息を充分にとったりしても改善しないようであれば、精神科、心療内科などで、プロの力を借りるのも一つの方法です。
指の間がジュクジュクしていたら、水虫かも!?
かゆみに加えて、足の指の間の皮膚がむけたり、湿ってジュクジュクした状態になったりしていたら、水虫によるかゆみかもしれません。
水虫の症状としては、ほかにも、足の指の間の皮膚が赤く腫れる、足の裏の皮膚に赤く小さなポツポツ、ボツボツとした水ぶくれができるといったこともあります。
水虫とは、正式な名前を足白癬(あしはくせん)といい、白癬菌というカビの一種が皮膚に棲みつくことでおこる病気です。
汗などで湿った足は、白癬菌にとって、とても棲みやすい環境なのです。
また、水虫は、かかった本人に、かゆみや、痛みがおこるだけでなく、タオルや足拭きマット、スリッパなどを通じて、周囲の人へ伝染してしまうことも多いので、注意しなくてはなりません。
皮膚科で、しっかりと治療しましょう
かゆみを和らげるために、市販の塗り薬を使うのも一つの方法です。
しかし、しっかりと治そうと思うと、やはり、皮膚科で診察・治療を受けることをおすすめします。
水虫に対して、「治りにくい病気」というイメージがあるかもしれません
。そうしたイメージは、多くの患者さんが、かゆみがある程度治まると、ご自身の判断で薬を塗るのをやめてしまっていることからきています。
実際には、かゆみが治まっても、白癬菌はいなくなってはおらず、薬の効果がなくなるのを待って、また活発に動き始めてしまうのです。
そうならないためにも、専門である皮膚科に、定期的に経過を確かめてもらい、完全に治ったと判断されるまで、根気よく治療を続けることが大切なのです。
周囲の人にうつさないためにも、「水虫かな?」と思ったら、まずは皮膚科を受診するようにしましょう。
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黄色くなっていたら、肝臓の病気が原因かも!?
かゆみのある部分、そのなかでも特に、足の裏の皮膚が黄色く変色していたら、肝臓の病気が原因でかゆくなっているのかもしれません。
この場合、体のほかの部分もかゆみがあったり、黄色く変色していたりすることがあります。
肝硬変や肝臓がんなど、肝臓の病気にかかると、皮膚のところどころが黄色く変色する黄疸(おうだん)があらわれることがあります。
黄疸の部分には強いかゆみがあります。また、足の裏は黄疸があらわれやすい部分です。
こうしたことから、足にかゆみがあって、その部分が黄色くなっていれば、肝臓の病気が原因である恐れがあるといえるのです。
原因となっている病気の治療が必要です
黄疸があらわれてる場合は、原因となっている肝臓の病気を治療しなければなりません。どのような治療になるかは、病気の種類や程度によって変わってきます。
診療科目は内科です。しかし、足のかゆみが黄疸によるものかどうか、判断がつかなければ、まずは皮膚科で相談してみてもよいでしょう。
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まとめ
足がかゆいときは、足の様子を観察すると、見た目の様子から原因や対処法をおしはかれることがあります。
ただし、これらはほんの一例であって、実際には、このほかの原因でかゆくなっていることも多くあります。
かゆみが強い場合や、長く続く場合、もしくは、判断に迷う場合は、まず皮膚科に相談してください。
執筆・監修ドクター
経歴2002年 金沢医科大学医学部 卒業
2002年 金沢医科大学病院 小児科、内科勤務
2004年~2018年大阪、神戸、東京、福岡の病院、クリニックで内科、皮膚科勤務
2018年 クリスタル医科歯科クリニックインターナショナル内に医科開設
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