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風疹

目次
  1. 概要
  2. 症状
  3. 原因
  4. 検査内容と主な診療科目
  5. 治療方法と治療期間
  6. 治療の展望と予後
  7. 発症しやすい年代と性差
医師

【執筆ドクター】

 板東 浩 先生

概要

風疹とは?

風疹は風疹ウイルスによるウイルス感染症です。「赤い発疹」「発熱」などの症状をきたしますが、基本的には時間の経過で治癒する病気です。妊婦が風疹にかかると胎児に感染して、「先天性風疹症候群」と呼ばれる先天異常をきたす恐れがあります。

かつては子どもの病気とされていましたが、近年は成人が罹患する割合が増えてきました。「麻疹(はしか)に似ているが、より早く治癒する」という特徴から、「3日はしか」という別名があります。

症状

風疹の症状とは?子どもの場合と大人の場合

38℃くらいの発熱、目の充血、のどのはれと痛みといった風邪に似た症状とともに、小さな赤い発疹が、顔、体、手足など全身にあらわれます。
この発疹にかゆみはほとんどなく、はしかのように発疹が大きくなることもありません。また、耳のうしろのリンパ節がはれて痛む点も特徴です。

これらの症状は、3~4日でピークを過ぎます。そのため、「3日はしか」と呼ばれることもあります。

風疹の症状は、子どものうちは比較的軽いものですが、まれなケースとして脳炎や血小板減少性紫斑症(けっしょうばんげんしょうせいしはんしょう)など合併症が発生することがあります。

また、子どもの感染症と思われがちですが、大人が感染すると、発熱や発疹期間が長く(一週間かそれ以上)ひどい関節痛があるなど、子どもと比較し症状が重くなることが多いと言われています。

先天性風疹症候群

風疹に対する免疫が不十分な妊娠初期の女性が風疹ウイルスに感染することでおこります。胎児も感染してしまい、生まれてきた赤ちゃんが難聴、心疾患、白内障、そして精神や身体の発達の遅れ等が見られる可能性があります。
これらの病気を先天性風疹症候群と呼びます。

原因

風疹は風疹ウイルスへの感染が原因です。
春先から初夏にかけて流行する傾向があります。
潜伏期間は2~3週間です。
一度感染すると免疫ができ、多くの人は生涯かかることはありません。感染しても明らかな症状が出ることなく免疫ができてしまう人もいます。
風疹にかかったことがあるかどうかは、血液検査で調べることができるので、医師に相談します。

風疹ウイルスは感染しても発症しないことがあることから、知らないうちに他の人にうつしてしまうことがあります。
感染の原因は主に飛沫感染であり、風疹ウイルスをもった人のくしゃみや会話などの唾液しぶきなどから感染します。

検査内容と主な診療科目

問診、視診にて風疹に特徴的な症状を確認します。
確定診断には血清診断が多く用いられます。

内科、小児科、感染症内科を受診します。

治療方法と治療期間

常は、安静にしていれば問題ありません。症状が重い場合には、症状を緩和する対症療法が行われます。
二次感染予防のために、抗菌薬が使われることもあります。

大人になる前に予防接種を!

これまで風疹の予防接種を受けたことがない人は、男女関係なく風疹ワクチンを接種することが推奨されます。

風疹は一度かかると生涯かかることはありませんが、「子どもの頃に風疹にかかった」「予防接種を受けた」と家族に言われても、『記録』がなければ医療機関に相談することが望まれます。
すでに風疹にかかったと『記憶』のある人たちに血液検査を行ったところ、約半数は記憶違いか、風疹に似た他の病気にかかっていたというケースも多いとの報告があります。

もし、風疹にかかったことが血液検査によって確かめられていない場合は、予防接種を受けます。
本当に子どもの頃に風疹にかかったことがあったとしても、成人になって予防接種を受けることに問題はありません。
また、風疹の抗体検査を受けることもできます。記憶があいまいな場合も体内に風疹の抗体があるか検査で確認することができます。

妊娠中の予防接種

妊娠中は予防接種を受けることができません。
妊娠出産年齢の女性にワクチン接種する場合は、妊娠していない時期(生理中あるいはその直後が確実)にワクチン接種をおこないます。
その後2ヶ月間は避妊します。

妊娠中に風疹ワクチンを接種したために胎児に障害が出たという報告は現時点ではありません。

しかし理論的に100%安全とは言えないため、注意が必要です。

風疹ワクチンとは

予防接種によりワクチンを接種しても、通常の風疹感染とは異なり、ほとんど症状が出ませんが、風疹ウイルスに対する免疫を得ることができます。
現在では子どもの頃に受ける麻疹(はしか)ワクチンと混合した麻疹風疹混合(MR)ワクチンが定期予防接種に用いられています。

予防接種の費用

1歳児と小学校に入学する1年前の子供が受ける2回の麻疹風疹混合ワクチンは、基本的に無料、あるいは若干の自己負担で受けることができます。

その後の予防接種は原則、自己負担になります。風疹の予防接種に助成金を出している自治体も多くあります。

自治体の補助や無料検査を利用する

多くの自治体で風疹の抗体検査を無料で実施しています。
血液検査によって免疫の状態を調べることができるので、妊娠を希望する女性は検査を受けることが推奨されます。生まれてくる赤ちゃんの先天性風疹症候群を予防するためにも、事前に抗体検査を受けて抗体の有無を確認することが望まれます。

もし抗体検査で免疫がない、あるいは少ないことが確認された場合は、医師と相談して風疹ワクチンを接種します。

現在、厚生労働省でも、先天性風疹症候群を予防するために風疹に対して啓発事業を展開しています。
費用に対する対応は自治体によってことなるので、最寄りの保健所で確認します。

治療の展望と予後

通常、風疹の症状自体は重いものではありませんが、まれに合併症を引きおこし、重症化するケースがあります。

また、妊婦へ感染すると新生児が先天性風疹症候群を発症する可能性もあるので、家族もできれば早めに予防接種を受けることが望ましいです。

発症しやすい年代と性差

風疹の患者さんは成人が9割です。
とくに男性は20~40代に多くみられます。また全体としても女性より男性に多く、2013年の調査では男女差は約3.2倍ありました。

2014年度の感染症流行予測調査によると、20代~50代前半の成人男性の4人に1人は風疹の予防に有効な免疫を持っていませんでした。この調査は2014年7月~9月に実施された抗体化測定:赤血球凝集抑制法(2015年3月時点)HI法で32未満を有効な免疫が無かったと判定しました。

この男女比および世代比の差は、風疹の定期予防摂取制度の変遷によるもので、成人になって風疹にかかる人の多くは、子どもの頃に予防接種の機会がなかったためです。

予防接種は、以前は女子中学生のみを対象としてきたが、1995年より生後12ヶ月から90ヶ月未満の男女小児、および、中学生男女となりました。

2013年からは1歳児と小学校入学前1年間の2回、「麻疹風疹混合(MR)ワクチン」が接種されるようになっています。

風疹にかかると、妊娠中の女性が近くにいた場合、風疹をうつし、赤ちゃんが先天性風疹症候群となって生まれてくる可能性があります。

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