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子供の気管支炎の多くは急性気管支炎!症状や治し方を解説

更新日:2022/09/26 公開日:2019/11/21 view数:103,520

子供の気管支炎の多くは急性気管支炎です。

気道と呼ばれる空気の通り道のうち、主に気管支に炎症がおきたことで、咳(せき)や痰(たん)、発熱などの症状があらわれる病気のことです。

経過が早く、数日から3週間ほどのうちにおさまるものを急性気管支炎と呼びます。

目次
  1. 子供のかかる気管支炎とは?
  2. 気管支炎の注意すべき症状
  3. ウイルスや細菌への感染が原因
  4. どうすればスムーズに受診できる?
  5. 子供の気管支炎にはどんな治療をするの?治療後は?

子供のかかる気管支炎とは?

子供の気管支炎の多くは急性気管支炎

気管支炎とは、気道と呼ばれる空気の通り道のうち、主に気管支に炎症がおきたことで、咳(せき)や痰(たん)、発熱などの症状があらわれる病気のことです。

経過が早く、数日から3週間ほどのうちにおさまるものを急性気管支炎と呼びます。

それ以上続く場合は遷延性(せんえんせい)、3ヶ月以上続く場合は慢性気管支炎と呼びます。

遷延性や慢性のものは子供にはあまりありません。そのため、子供の気管支炎の多くは急性気管支炎といえます。

保育園や幼稚園、学校、家庭など乳幼児期から小児期は全般的に感染症が広がりやすい環境にあります。

そのため、どの年齢の子供に、気管支炎が多いか傾向を示すことは難しいといえます。性差についての報告も特にありません。

急性気管支炎は体のどこにおこる?

急性気管支炎の原因のほとんどがウイルスによるものです。

その他、マイコプラズマやクラミドフィラ、細菌によることもあります。急性気管支炎はよく風邪と呼ばれる上気道炎に続いておこることも多くあります。

上気道とは鼻、咽頭(いんとう:のど)、喉頭の部分をさします。風

邪では、この上気道に炎症がおきます。風邪から上気道の炎症が始まり、さらにその先にある、気管や気管支に炎症が及ぶと気管支炎と呼ばれます。

風邪症状はあまりなく、初めから気管支炎をおこす場合もあります。気管支に炎症がおきると咳が出ます。

気管支に痰がからまったり、気管支がしまって狭くなったりして、ゴロゴロ、ヒューヒュー、ゼイゼイという音がすることがあります。

その結果、呼吸が苦しくなることがあります。

気管支炎に似た病気にも注意

気管支炎に似た病気として、喉頭の部分を中心に炎症をおこしてケンケンと犬が泣くような咳が出たり、呼吸がゼイゼイしたりする「クループ症候群」や、気管支のさらに奥の細気管支に炎症をおこして喘息(ぜんそく)のようなヒューヒューという音がして呼吸が苦しくなる「細気管支炎」という病気もあります。

子供のうち、乳児から幼児期にかけては、さまざまな病原体に対する免疫力がまだ足りないため、風邪や気管支炎にかかりやすいです。

重症化すると肺炎になったり、酸素が足りなくなり呼吸困難をきたすため、子供に咳や発熱がある時は状態を観察して、息苦しそう、熱が長引くなどの場合には早めに医療機関を受診しましょう。

気管支炎の注意すべき症状

おもな症状は咳

咳は数日から数週間あらわれます。気管支炎の主要な症状です。
痰はある場合とない場合があります。

発熱は微熱から高熱までさまざまです。熱が出ないこともあります。

喘鳴(ぜんめい)という呼吸するとヒューヒュー、ゼイゼイする音がすることがあります。

喘鳴があるということは気管や気管支が狭くなっていることを意味します。症状が悪化して呼吸に支障をきたし、息苦しい呼吸困難になることもあります。

子供の気管支炎は症状をしっかり観察する

気管支炎では原因となる病原体によって熱や痰、喘鳴など、あらわれる症状はさまざまです。

咳はほぼ全例にみられる症状で、夜寝る前に激しくなることが多いです。

咳は痰を伴いゴホゴホ、ゼロゼロという音がする湿り気を感じる湿性咳嗽(しっせいがいそう)と、痰が出ずコンコン、コホコホと乾いた乾性咳嗽(かんせいがいそう)があります。

注意が必要な症状と確認ポイント

熱があまり出ない気管支炎もありますが、高熱が続く場合は注意が必要です。

気管支に痰がからまったり、狭くなったりして喘鳴がおこり、呼吸困難となっている可能性があり、これにも注意が必要です。

新生児、乳児や幼児期の子供は症状を言葉で伝えられません。

そのため、呼吸困難をおこしていないか観察することが重要です。呼吸困難を疑う症状として以下のような症状に注意してください。

1.チアノーゼと呼ばれる顔や体の皮膚が青紫色になっている状態。

2.呼吸数が多い。1分間の呼吸数が、新生児で60回以上、乳児で50回以上であればとても多いと考える。

3.陥没呼吸という息を吸う時に鎖骨の上や肋骨(ろっこつ)の間がへこむ呼吸。

4.鼻翼(びよく)呼吸という息を吸う時に鼻が開く呼吸

このような症状があれば、速やかに医療機関を受診しましょう。

ウイルスや細菌への感染が原因

最大の原因はウイルス感染

急性気管支炎の原因は、病原微生物による感染症です。

病原体の種類としてはウイルスによるものが多いと考えられています。

ウイルスの種類としてはライノウイルス、アデノウイルス、RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス、インフルエンザウイルスなどです。

ウイルス以外の原因では、ウイルスと細菌の中間の大きさと性質をもつマイコプラズマやクラミジア(クラミドフィラ)、細菌では百日咳、ブドウ球菌、肺炎球菌、ヘモフィルス菌などが原因となります。

二つの感染経路

病原体の感染経路は主に飛沫(ひまつ)感染と接触感染です。

飛沫感染とはくしゃみや咳などによって空気中に飛び散った病原体を吸い込むことによっておこる感染です。

接触感染とはドアノブやつり革、おもちゃなどを介して手に病原体がつき、その手を介して感染がおこります。

手で目や鼻を触ったり、手づかみで物を食べたりする時などは気をつける必要があります。

どうすればスムーズに受診できる?

急性気管支炎であれば内科呼吸器内科を受診することになりますが、子供の場合は小児科への受診をおすすめします。

熱や咳、痰、鼻水などの症状の経過、喘鳴や呼吸困難の有無、食欲などをメモしておき、医師に伝えるとよいでしょう。

どんな検査をする?

検査は必要に応じておこなわれます。

肺炎になっていないか確かめるための胸部レントゲン写真を撮影することがあります。
病原体の種類を確かめるための各種検査ではインフルエンザマイコプラズマ百日咳、肺炎クラミドフィラ、その他の細菌などを検査します。

子供の気管支炎にはどんな治療をするの?治療後は?

原因に合わせた治療

原因により治療法を選択する必要があります。

原因がインフルエンザウイルスの場合は、必要に応じて抗インフルエンザ薬が処方されます。

それ以外のウイルスでは有効な抗ウイルス薬は存在しないため、自然治癒を待つこととなります。

必要に応じて対症療法として痰を取り除くための去痰剤や咳をおさえる鎮咳(ちんがい)剤、鎮痛解熱薬などが処方されます。

細菌性気管支炎では、抗生物質が有効ですが、症状によっては投与せずに様子を見る場合もあります。

ウイルス性の気管支炎の場合にも、二次感染といって、後から細菌感染が合併する場合があります。そのため抗生物質が投与されることがあります。

乳児が発症した場合、水分や栄養補給のために入院による治療が必要になる場合もあります。

治療期間は病原体によって異なります。解熱し、だるさが取れた後も咳が長引くことがあります。

治療の経過は?

一般的に予後は良好です。

慢性肺疾患、先天性心疾患、免疫不全などもともと何かの病気をもつ子供が重症化した場合では予後がよくないケースがあります。

執筆・監修ドクター

加藤 順
加藤 順 医師 加藤医院 院長 担当科目 内科/呼吸器内科

経歴1995年 群馬大学医学部医学科 卒業
1995年 東京大学医学部付属病院内科研修医
1997年 公立学校共済組合 関東中央病院 呼吸器内科 医員
1999年 東京大学医学部付属病院 呼吸器内科 文部教官助手
2003年 東京大学大学院医学系研究科(呼吸器内科学)
2007年 同修了
2007年 東京大学 保健センター 内科 助教
2011年 東京大学医学部付属病院 検査部(呼吸機能検査担当)
2012年 加藤医院 院長

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