花粉症で肌荒れするのはなぜ?乾燥やヒリヒリ…。春特有の原因は他にも!
【医師監修】花粉症によって肌荒れを引き起こすことがあります。
鼻をかみすぎて鼻の下が擦れる、肌が乾燥してしまう、紫外線を浴びることも肌荒れの原因です。
この記事では花粉による肌荒れの症状や、なぜ肌荒れするのか、原因と対策についてくわしく解説します。
花粉症で、肌荒れが起こる!原因は?
花粉症の症状が現れると、肌の調子も悪くなることはないでしょうか。
具体的には、肌が乾燥したり、荒れてヒリヒリしたり、赤くなったり、化粧のりが悪くなったりと、乾燥や刺激が主な症状です。
1.花粉症で肌が荒れるワケ
花粉症の時期に、ティッシュで鼻をかんだり、マスクをしたりすることで、それらが直接肌に触れ摩擦が起こることが肌荒れの原因として挙げられます。
また、アレルギー症状それ自体が、肌に影響し、かゆみなどが出る場合もあります。
物理的な要素としては、ティッシュ以外にも髪の毛に花粉がつき、それが顔に触れることで肌にも影響が出ることもあります。
2.花粉症以外の、春に起こる肌荒れの原因
花粉も肌荒れの原因の1つですが、PM2.5や紫外線、保湿が不十分であることも肌荒れに影響します。
実は…春は乾燥しやすい
春は湿度が低く、昼夜の気温差が大きいこと、また、紫外線量が上昇することにより、乾燥しやすい季節といえます。
紫外線というと夏の暑い季節をイメージしますが、冬から春にかけても、急激に紫外線が強くなる時期といえるのです。
春はぽかぽかしているからといって、日焼け対策をせず、長時間外にいると肌にダメージを与えてしまいます。
PM2.5などが原因のことも
また、PM2.5は、3月から5月に濃度が高くなる傾向にあり、黄砂などの時期とも重なります。
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皮膚科でうける、花粉症の肌荒れ治療
1.花粉症による肌荒れがひどければ、皮膚科で相談を
花粉症による肌荒れがひどい場合は、皮膚科を受診することも検討しましょう。
問診や視診を行い、必要な場合は血液検査でどの花粉に対して反応が起きているのかを調べます。
2.病院でうける治療。保険は適用される?
肌荒れの状態にもよりますが、保湿剤やステロイドの塗り薬が処方されます。
目のかゆみや鼻水など、花粉症の症状も強い場合は、花粉症を抑える薬である抗ヒスタミン薬が処方されます。
抗ヒスタミン薬は、花粉症を始め、湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、アトピー性皮膚炎などのアレルギーを抑える薬として用いられます。
花粉症による肌荒れで医療機関を受診した場合は、保険が適用されます。
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自分でできる!花粉症の肌荒れを改善する方法
1.スキンケアやメイクについて
花粉症によって肌荒れを起こした肌は、バリア機能が低下している状態です。
今、お使いの化粧品やスキンケア用品で、特に問題がないようであればそれを継続して使っても問題ありません。
赤くなる・ヒリヒリする場合は使用を避けて
ただ、ヒリヒリしたり、赤みが強くなったりする場合は、一旦使用を中止し、なるべくシンプルなケアを心がけ、メイクも控えるようにしましょう。
どうしてもメイクをする必要がある場合は、帰宅後なるべく早くメイクを落とし、肌に負担をかけないように心がけましょう。
おすすめのクレンジング・洗顔方法
ミルククレンジングは肌に負担をかけにくいため、おすすめです。
メイクを落とす時も、肌への負担を最小限にするために、ごしごし擦らないようにするなど、優しく落としましょう。
洗顔をする際は、いつも以上に石鹸の泡をたっぷり泡立てて、肌に直接手が触れないよう、泡を乗せるイメージで洗います。肌が荒れている時は、スクラブ洗顔など、刺激が強く肌にダメージを与えやすいものは控えましょう。
2.花粉症の肌荒れに、おすすめの食品は?
薬のように即効性はありませんが、日ごろから食べるものに気をつけることで肌荒れしにくくなったり、肌荒れしても治りが早くなったりする場合があります。
抗酸化作用のある食品で、老廃物を排出
まず、動物性の脂質を控え、抗酸化作用のある、ごぼう、れんこん、にんじん、南瓜や食物繊維、ミネラルの多い海藻類を意識して摂ることで、老廃物を排出するようにします。
肌の調子を整えるビタミンC・A・Eを摂ろう!
また、ビタミンA・ビタミンC・ビタミンEは、肌の調子を整えるビタミンです。にんじん、南瓜、ブロッコリーなどの緑黄色野菜や果物、ナッツ類に多く含まれます。
毎食彩りを良くすることで、自然にしっかりと摂ることができるので、食生活を見直してみて下さい。
3.生活リズムを整える
睡眠不足やストレスは、免疫力を低下させます。
免疫のバランスが崩れると、ちょっとの花粉に対しても過剰に反応してしまう場合があり、花粉症の悪化につながります。
早寝早起きを心がけ、自宅や近所で軽いストレッチやウォーキングをしてみると、身体も気分もスッキリするのでぜひ取り入れてみましょう。
軽いストレッチなどの運動も身体の調子を整えることに役立ちます。
4.アルコールや喫煙は控えましょう
アルコールの過剰摂取、喫煙は鼻粘膜を刺激し、鼻づまりを悪化させる原因になります。
アルコールは血管を拡張させ、鼻づまりに加え、目を充血させます。花粉症のシーズンは、歓送迎会や飲み会などが続くシーズンでもありますが、身体と相談しながら適量を心がけましょう。
まとめ
鼻水、鼻づまりによる、鼻のかみすぎ、マスクによる肌への摩擦などにより、肌にダメージを与えることがあります。
そうした春特有の肌荒れは、花粉によって引き起こされることもありますので、日ごろの生活習慣を見直し、不快な症状を少しでも軽くするようつとめましょう。
執筆・監修ドクター
経歴北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院 形成外科、藤沢湘南台病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
を経て横浜栄共済病院 形成外科
2014年 KO CLINICに勤務
2021年 ルサンククリニック銀座院 院長 就任
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