アレルギー性鼻炎の症状は風邪とどう違う?セルフチェックと対処法

これって風邪?それとも花粉症?そんなふうに迷ったことはありませんか。
鼻水や鼻づまりなどの症状がでるので、アレルギー性鼻炎は風邪と勘違いしやすいです。
こちらの記事では、風邪とアレルギー性鼻炎を見分けるセルフチェックや症状をやわらげる方法を解説します。
アレルギー性鼻炎と風邪の違い
1.症状が似ている
鼻水や鼻づまりなどの症状は、アレルギー性鼻炎だけでなく、風邪でもたびたび起こります。
特に花粉症の症状が出やすい2~3月は、風邪やインフルエンザも流行する時期で、見分けがつきにくいです。
2.原因の違い
アレルギー性鼻炎は、花粉やダニなど、『アレルゲン』とよばれる原因物質に反応して起きるアレルギー症状です。
一方、風邪はウイルスや細菌に感染して起きる感染症状です。
それぞれ単発でかかることもあれば、両方同時にかかることもあります。
3.セルフチェックシート

病院で診てもらうのが一番ですが、自分でも簡単にチェックできるシートを用意しました。
風邪かアレルギー性鼻炎か分からない、というかたは参考にしてくださいね。
| アレルギー性鼻炎 | 風邪 | |
|
鼻 |
さらさらとした水のような鼻水。くしゃみも増える。粘膜が炎症を起こして腫れた状態が続くため、鼻詰まりがひどくなりやすい。 | 水のような鼻水は最初のみで、黄色っぽく粘ついた鼻水に。くしゃみが増えたり、鼻づまりを起こしたりすることもある。 |
| 目 | かゆみ、充血、瞼の腫れ | なし |
| 皮膚 | 顔や首、ときに全身が痒くなることもある.発疹 | なし |
| 喉 | かゆみ、咳が出ることがある。痛みを感じることもあるが、それほどひどくない。くしゃみが続く。 | 痛みが出やすい。つばを飲み込むときに痛む。咳も出やすい。
初期にくしゃみが出る。 |
| 全身 | 発熱することもあるが微熱。頭がすっきりせず、ぼんやりしている様子もある | 37.5度以上の発熱。
*インフルエンザの場合は高熱 |
| 時期による症状の変化 | 花粉症であれば、原因となる花粉の飛散量が増えると症状が悪化。ダニなどが原因の場合は1年を通して症状が続く。 | 1年中発症するリスクがある。
特に冬から春にかけて、インフルエンザ・風邪共に増えやすい |
| 症状が続く期間 | シーズン中、手当てしない限り続く。通年性アレルギー性鼻炎なら1年中 | 数日~1週間程度で治る |
| 場所による症状の変化 | 花粉にさらされやすい外出時や、ダニが繁殖しやすい埃の多い部屋で過ごしているとひどくなりやすい。
雨のような湿度が高いときは症状が緩和する。 |
特になし |
ポイントは、アレルギー性鼻炎では『かゆみ(特に目)』が現れることです。鼻水や発熱など似た症状もありますが、かゆみがあれば、アレルギー性鼻炎の疑いが濃厚です。
アレルギー性鼻炎について
1.アレルギー性鼻炎はどうして起きるの?
アレルギーはどのようにして起きるのでしょうか。
異物に対抗するしくみ「抗原抗体反応」
身体の中に細菌などの異物(抗原)が入ると、それに対抗するために、人の体内に抗体と呼ばれる物質が作られます。そして、再び同じ抗原が体内に入ってきたときは、その抗体が働いて抗原を排除します。これを『抗原抗体反応』と呼びます。
インフルエンザの予防接種も、この抗原抗体反応を利用しています。
アレルギーは抗原抗体反応が過剰な状態
この、抗原抗体反応がうまく機能している場合が『免疫』です。一方で、過剰に反応してしまった場合は『アレルギー』になります。
2.原因
アレルギー性鼻炎を引き起こす抗原には、1年中存在する通年性のものと、限られた時期に発生する季節性のものがあります。
ダニやハウスダストなど、通年性の抗原
通年性の抗原によるアレルギーのかたは、1年中鼻炎に悩まされます。
通年性の抗原には、ダニ、ハウスダスト、カビ、あるいは犬や猫の上皮(フケ)などがあります。ダニは糞や死骸にアレルギーを引き起こす性質があります。生きているダニそのものよりも、糞や死骸を吸い込んだ方がアレルギーを起こしやすいのです。
花粉症など、季節性の抗原
季節性の抗原によるアレルギーのかたは、特定の季節だけ鼻炎を発症します。
季節性抗原の代表は、植物の花粉です。それぞれの花粉が飛ぶ時期は、次の通りです。
<春>ハンノキ1~3月、スギ2~4月、ヒノキ3~4月、シラカンバ・コナラ4~5月
<夏>カモガヤ5~6月、ハルガヤ5~7月、オオアワガエリ5~8月(イネ科が多い)
<秋>ブタクサ8~10月、ヨモギ9~10月、カナムグラ9~10月
知っておきたい!アレルギー症状を軽くする方法
アレルギー症状は、アレルゲンを体内に取り込むことによって起こります。まずはそれを避けることが、症状を改善する第一歩です。
1.ダニやカビ

ダニやカビは、温かく湿った環境を好みます。じゅうたんや畳、寝具、ぬいぐるみなどの中多く生息しています。
ダニやカビを減らすために、自宅で次の対策を心がけましょう。
・掃除機掛けは週2回、1畳あたりに30秒以上の時間をかける
・物を減らし、ほこりがたまらないようにする
・カーテンや寝具、ぬいぐるみなどを定期的に洗う
2.花粉

花粉は、外出先で吸い込んだり身体に付着したりします。その量に比例して症状が強くあらわれます。
花粉症の症状を軽くするには、次の対策を心がけましょう。
・外出時に帽子やメガネ、マスクを着用する
・部屋に花粉を持ち込まないよう、服や髪、身体についた花粉を玄関ではらう
・洗濯はなるべく室内に干す
・花粉の飛散状況を確認し、飛散が多い日はできるだけ室内で過ごす
3.アレルギー性鼻炎の症状が出たら気を付けること

乾燥に注意する
症状が出てしまった場合には乾燥に注意してください。
鼻粘膜が乾燥していると、アレルギー物質が付着して、体外に排出することが難しくなります。その結果、アレルギー症状が助長されます。部屋が乾燥してしまわないよう、気を配りましょう。
しかし、部屋の湿度が高すぎてもダニの増加が心配です。室内の湿度を約50%に保つように、加湿器や除湿器を上手に利用しましょう。就寝時にマスクをしたり、蒸しタオルを鼻にあてて蒸気を吸ったりすることも効果的です。
生活習慣を整える
生活習慣の乱れによっても、アレルギーの症状は悪化します。
今一度、自分の生活を見直し、生活習慣の改善につとめましょう。寝不足や疲労、食生活の乱れによって免疫のバランスが悪くなります。疲れを感じたら無理はせず、栄養をとってしっかり休みましょう。
まとめ
鼻水や鼻づまりが気になるときは、アレルギー症状か風邪などの感染症状かを確認しましょう。アレルギー症状であれば、抗原を体の中に取り込まないことや、乾燥などに気をつけてください。
アレルギー性鼻炎は、自分でも対策できることがたくさんあります。症状が悪化しないよう、日々の生活に気を配りましょう。
執筆・監修ドクター
経歴平成14年 慶應義塾大学医学部卒業
平成16年 立川共済病院勤務
平成17年 平塚共済病院勤務(小児科医長)
平成22年 北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室 研究員
平成29年 なごみクリニック 院長
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