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子どものアレルギー性鼻炎

子どものアレルギー性鼻炎とは?その症状と注意すべき項目

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目次
  1. 子どもが発症しやすいアレルギー性鼻炎
  2. アレルギー性鼻炎の主な症状とは?
  3. アレルギー性鼻炎が発症する原因とは?
  4. 何科を受診すればいい?
  5. アレルギー性鼻炎の主な検査方法とは?
  6. アレルギー性鼻炎の主な治療方法と治療期間とは?
  7. 注意点と予防について
  8. 発症しやすい年齢

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子どもが発症しやすいアレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎はハウスダスト(※)・花粉などが原因でアレルギー反応が起こり、鼻水やくしゃみが出る病気です。子どもが発症すると集中力が低下し、学業に影響する場合もあります。乳幼児は呼吸がしにくくなり、食事が困難になることもあります。

メカニズムなどは成人のアレルギー性鼻炎と同じですが、「薬が必要がどうかを判断して、市販薬を用いる」などの判断力が育っていないぶん、対応に苦慮しやすくなります。

アレルギー性鼻炎は、アトピー性皮膚炎・気管支喘息などと並んで、アレルギー疾患の代表格となっています。
乳児にも子どものアレルギー性鼻炎が確認されます。

※ハウスダスト・・・ダニの糞や死骸、カビやペットの毛などが含まれた室内の塵や埃のことで、アレルギーの原因になります

アレルギー性鼻炎の主な症状とは?

子どものアレルギー性鼻炎

くしゃみ・鼻みず・鼻づまりが三大症状で、風邪の初期症状とよく似ていることが特徴です。
子どものアレルギー性鼻炎では、成人に比べて鼻づまり型が多く、くしゃみ型が少ない傾向にあります。
また、眼のかゆみや充血といった症状が成人に比べて強く現れる傾向がみられます。

アレルギー性鼻炎の発症は、自律神経の働きと関係します。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、日中は交感神経が、夜から朝にかけては副交感神経が働きます。
アレルギー性鼻炎の症状は、副交感神経の働きが活発になった時に出やすくなるため、朝夕に強く現れる傾向があると考えられます。

複数のアレルゲンに反応するとほぼ一年中症状が現れ、くしゃみ・鼻みず・鼻づまりの三大症状に加え、眼や喉のかゆみ・眼の充血・涙目などの症状を伴います。

アレルギー性鼻炎が発症する原因とは?

アレルギー性鼻炎の原因となる物質を「抗原(=アレルゲン)」という。
抗原が鼻から体内に侵入すると、体内では「抗体(=IgE抗体)」という物質を作って抗原を攻撃する。

IgE抗体はアレルギーの原因となる抗原との接触を繰り返すたびに体内に蓄積される物質で、一定量を超えるとアレルギー性鼻炎を発症する

このような体の防御システムを「免疫」という。
しかし、抗体が体内で増えすぎると過剰反応を起こし、くしゃみや鼻みずなどによって抗原を排除しようとする。
これがアレルギー性鼻炎の原因となる。

アレルギー性鼻炎は、ほぼ一年中症状が現れる通年性アレルギー性鼻炎と、ある特定の時期に症状が現れる季節性アレルギー性鼻炎の2つに分類されます。

通年性アレルギー性鼻炎は、冬場や夏場に症状が強く現れる傾向あり、
原因は冷暖房をかけるため窓が閉め切った状態となり、ハウスダストが室内を舞うことによるものが大きいです。
また、空気の乾燥も症状を悪化させる原因となると考えられます。

季節性アレルギー性鼻炎は「花粉症」とも呼ばれ、花粉が抗原である場合がほとんどです。
発症時期は、抗原である植物の開花時期と一致しています。

何科を受診すればいい?

気になる症状がみられたら、早めに耳鼻咽喉科の医師に相談することが望ましいです。
まず、問診で発症時期や症状の程度、家族のアレルギー既往歴などについて質問されるので、保護者の方は事前に準備しておきましょう。また、医師の判断により、アレルギー科の紹介が行われることもあります。

アレルギー性鼻炎の主な検査方法とは?

子どものアレルギー性鼻炎

鼻粘膜の状態をみるための鼻鏡検査や風邪の初期症状とアレルギー性鼻炎を見分けるための鼻汁中好酸球検査などを行います。
アレルギー性鼻炎と診断されると、原因となっている抗原を特定するための皮膚反応検査・血中特異的IgE抗体検査・鼻粘膜誘発テストなどがあります。

そのほか、副鼻腔炎(蓄膿症)の合併の有無を調べるためレントゲン検査を行う場合もあり、他の病気を除外するため検査を行います。

主な検査を以下です。

鼻鏡検査
鼻鏡という器具を使用して、鼻粘膜の状態をみる検査。
アレルギー性鼻炎の場合、粘膜が青白くふくらんでいたり、鼻みずが粘膜の周りを覆っていることがあります。

鼻汁中好酸球検査
風邪の初期症状とアレルギー性鼻炎の症状を見分ける検査。
スライドガラスに鼻みずをとり、試薬を加えて好酸球の数値を調べます。
好酸球の数値が増加しているとアレルギー性鼻炎と診断されます。

好酸球は白血球の1種でアレルギー反応を高め、症状を悪化させたり慢性化させたりする原因になります。

皮膚反応検査
抗原を特定する検査。抗原液を注射したり、ごく浅い傷を作って抗原液をたらしたりして、皮膚の反応をみます。
抗原に対する抗体をもっていると、かゆみや腫れなどの症状が現れる可能性が高いです。
検査結果に影響を及ぼすため、薬を服用している場合は医師に相談することが望ましいです。

血中特異的IgE抗体検査
抗原を特定する検査。採血し、抗原に対する抗体の有無を調べます。

鼻粘膜誘発テスト
抗原を特定する検査。抗原を染み込ませたろ紙を鼻粘膜に置いて反応をみます。
くしゃみや鼻みずなどの症状が現れれば、抗原が特定された判断します。

アレルギー性鼻炎の主な治療方法と治療期間とは?

治療法は、抗原の除去や回避・薬物療法・特異的免疫療法(減感作療法)・手術の4つに分かれます。重症度や抗原の種類、患者さんのライフスタイルによって治療法を選択するとよいでしょう。

抗原の除去や回避

アレルギー性鼻炎の治療の基本であり、患者自身や家族が日常生活の中で行うことのできる治療法です。

ハウスダストの除去

・室内の掃除には、排気循環式の掃除機を使用する。1平方メートルに付き20秒を目安に、1週間に2回以上掃除機をかける
・ハウスダストが付くのを防ぐため、布製のソファーの使用を避ける
・カーペットや畳をフローリングに変更する。また、ダニが繁殖しやすくなるため、畳にカーペットを敷くのを避ける
・マットレスや布団、枕には抗ダニ作用のあるカバーをかける
・ダニは高温多湿を好むため、部屋の湿度を50%、室温を20~25℃に保つよう心掛ける
・ぬいぐるみなどのハウスダストが付きやすい玩具は、小まめに洗って清潔に保つ
・布団は日光に当てて乾燥させ、掃除機をかける。花粉症の場合は、掃除機をかけるのみとする

花粉の回避

・花粉情報に注意し、飛散が多い時は外出を控える
・窓や戸を閉めて花粉が室内に入らないよう注意する
・外出時にはマスクやメガネを着用する
・毛織物などの衣服は避ける。付いた花粉をふき取ったり、払い落としたりしやすいように、ツルツルした素材の衣服を着用する
・帰宅時は、衣服や髪に付いた花粉をよく払い落としてから入室するよう心掛け、洗顔やうがいをし、鼻をかむ
・基本的に布団や衣類は屋外に干さない

ペット抗原の除去

・屋外で飼育可能なペットを飼う。事情により室内外になる場合は少なくとも寝室にはペットを入れないように注意する
・ペットの飼育環境を清潔に保つ

薬物療法

最もよく行われる治療法ですが、市販薬の多くは成人用で、子どもには適さないことも少なくない。必ず耳鼻咽喉科を受診したうえで、子どもに適した薬を処方してもらうよう注意が必要です。また、点鼻薬が苦手な子どもの場合は、周囲の大人がまずお手本をみせてあげてから徐々に慣らしていくとよいでしょう。

アレルギー性鼻炎の治療で使用される主な薬剤

ケミカルメディエーター遊離抑制薬

鼻づまりに効果があるされる。
内服薬と点鼻薬があり、効果が現れるまで2週間ほどかかる。

第二世代抗ヒスタミン薬

症状全般に効果があり眠気などの副作用が少ない。内服薬は、効果が現れるまでに2週間ほどかかる。点眼薬や点鼻薬は比較的即効性がある。飲み合わせの悪い薬があるため、ほかの薬を服用している場合は必ず医師に相談すること。

抗トロンボキサンA2薬、抗ロイコトリエン薬

鼻づまりに効果がある内服薬。穏やかな効き目で効果が現れるまでに時間がかかる。

ステロイド薬

鼻粘膜の炎症を抑え、症状全般に効果がある薬。内服薬と点鼻薬がある。点鼻薬は数日で効果が現れ、副作用が少ない。内服薬は、ほとんどが症状の強い成人用であり、子どもには適さない場合が多い。

抗コリン薬

鼻みずに効果がある点鼻薬。副交感神経の働きを抑える薬で、原則として12歳以上に使用する。

血管収縮薬

鼻づまりに効果がある。即効性はあるが、使用しすぎると鼻づまりがひどくなる場合もあるため注意が必要。
原則として6歳未満での使用は避け、それ以上の年長児に使用する場合にも医師に相談しなければならない。

特異的免疫療法(減感作療法)

抗原を少量ずつ注射して体内に取り込むことによって、その抗原に対する反応を徐々に弱めてアレルギー反応がなくなることを期待されている治療法です。この治療には以下の2種類の方法があります。

皮下免疫療法(SCIT)

アレルゲンを注射する方法。

舌下免疫療法(SLIT)

アレルゲンを「舌の下にある粘膜」に投与する方法。

※ごくまれに、アナフィラキシーショックなどの副作用がみられるため、反応に注意しながら医師の監視下で行います。
患者さんの負担が少ないSLITを行うのが一般的です。アナフィラキシーショックは抗原が体内に入り、血圧低下や呼吸困難、皮膚の発赤などの全身症状が現れた状態です。
SLITをするにあたって、毎日1度はアレルゲンを取り入れ、月1回は通院する必要があります。

治療期間は3~5年間ほどで、アレルギー性鼻炎の患者さんの約70~80%に効果があるといわれています。しかし治療の結果として薬の減量、長期寛解(※)に留まるケースが多く、誰しもに薦められる治療ではないのが現状です。

※長期寛解は、「年単位の期間にわたり、症状が現れない状態が続くこと」を意味します。

手術

強度の鼻づまりやほかの治療法で効果がみられない場合は、手術による治療を行います。

レーザー手術は、抗原に対して過敏になった鼻粘膜を軽く焼くことで反応を弱め、入院が不要なため用いられやすい方法ですが、おとなしく治療を受けられない乳幼児などには適さない可能性があります。
個人差はあるが、数カ月から2年程度効果が持続します。しかし、焼かれた鼻粘膜はいずれ再生するため、完全に治るまでに至らないのが現状です。

そのほか、鼻粘膜を切除する手術や鼻づまりを改善する整復術、鼻みずを分泌する神経を切って鼻みずを止める手術などがありますが、これらの手術はそれぞれ全身麻酔で行われ、1週間ほどの入院を必要とします。 ただし、子どもに適用されることはほとんどありません。

注意点と予防について

子どものアレルギー性鼻炎

生命にかかわる病気ではないですが、そのまま放っておくと、鼻のかゆみが気になって授業に集中できない、鼻が詰まって眠れないなど、日常生活に影響を及ぼす可能性が高くなります。
鼻のかゆみや鼻づまりが気になり、鼻をほじったりいじったりして鼻血が出ることもしばしば。

乳幼児の場合は、鼻が詰まってミルクが飲めなくなったり、食事ができなくなったりすることも考えられます。
子どもは自分の苦しんでいる症状をうまく伝えることができず、病気を悪化させてしまうことも少なくないため、保護者が注意深く観察するよう心がけましょう。

アレルギー性鼻炎は完治の難しい病気ですが、日常生活に気をつければ症状の緩和や発症の予防も可能です。子供が快適に過ごせるように、下記のことに注意することが望ましいです。

周囲の大人は禁煙を

たばこの煙は鼻粘膜を刺激し、症状の悪化につながります。周囲の大人は禁煙を心がけましょう。

十分な睡眠がとれる環境作りを

睡眠不足は身体の抵抗力を弱めるため十分な睡眠がとれるような環境を整えましょう。

バランスのよい食事を

鼻炎により呼吸が苦しいことで食欲がなくなることがあるので注意が必要。
栄養のバランスの整った食事をするよう心がけましょう。

室内の乾燥に注意

鼻粘膜には適度な湿度が必要です。加湿器などを使用し、乾燥を防ぐと同時に加湿器はカビが発生しやすいため、定期的な掃除を行いましょう。

一緒に楽しめる運動を

適度な運動は、ストレス解消とともに自律神経の働きを高めます。
子供が継続して運動を楽しめるようサポートしましょう。
注意点として水泳をする場合は、鼻粘膜を敏感にして症状の悪化をさせてしまうことがあるため、十分に注意が必要です。

発症しやすい年齢

小児でのアレルギー性鼻炎は0~4歳でも見られるが5~9歳に増加する傾向があります。
鼻アレルギー診療ガイドライン2013年度版によればスギ花粉症であれば4歳児以下では1.1%だったが5~9歳では13.7%に増加。

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