めまいは何科を受診すべき?通院のタイミングや検査内容について
ひとくちに『めまい』といっても、症状はさまざまです。
どのような症状のめまいかによって、何科を受診すべきかも変わってきます。
こちらの記事では、めまいの種類や、症状別の病院へのかかりかた、病院でうける検査について解説します。
めまいの種類と原因
めまいには3つの種類があります。それぞれのめまいの特徴と、考えられる病気について解説します。
1.回転性めまい
回転性めまいは、ぐるぐると回転を感じます。原因は、耳の中にある『三半規管』の調子が悪くなることです。
可能性のある病気は『メニエール病』や『内耳炎』、『前庭神経炎』などが挙げられます。
2.動揺性めまい
動揺性めまいは、ふらつきを起こします。脳の『脳幹』というところがめまいに影響しています。
『脳梗塞』や『悪性発作』、『脊髄小脳変性』など、大きな病気が原因の可能性もあります。
3.立ちくらみが起きるめまい
急に目の前がまっくらになる『眼前暗黒感』という症状があらわれることがあります。ひどくなると失神し、意識を失います。失神で意識を失うのは一瞬ですが、症状があらわれたら必ず病院へ行きましょう。
立ちくらみがおこるめまいを感じた場合は、心臓などの『循環器系の障害』がある可能性があります。
4.病気と生活習慣の乱れが原因
いずれのめまいも、原因は病気だけではありません。
睡眠不足や食生活など、毎日の生活習慣の乱れが、めまいを引き起こすこともあります。めまいを感じたら、普段の生活習慣についてもいま一度見直してみましょう。
病院の選びかた!何科に行くべき?
1.耳にかかわる症状があれば「耳鼻咽喉科」へ
『耳の痛み』や『聞こえづらさ』など、耳にかかわる症状がめまいとともにみられる場合は、耳鼻咽喉科を受診しましょう。
2.頭痛をともなう、頻繁に起こるめまいは「脳神経外科」へ
めまいとともに頭痛もする場合や、めまいが頻繁に起こる場合は脳神経外科を受診しましょう。
3.近くに該当する病院がない場合、心因的な場合は「内科」へ
先に挙げた病院が近くにない場合は、まず内科を受診するのもひとつの手です。そこで問診を受け、必要であれば紹介状を書いてもらいましょう。
また、心因的な要因からめまいが生じることもあります。とはいえ、自分のめまいが心因的なものか、病気によるものかを判断するのは難しいです。その場合も、まずは内科を受診しましょう。
医療機関での相談のタイミングと検査内容について
1.こんなときはすぐに病院へ!急を要する症状
次の症状がめまいとともにみられたら、救急車を呼ぶなどして、すぐに病院へ行きましょう。
ろれつが回らない
激しい頭痛
麻痺
2.めまいが起きたら3日以内に病院へ!
上記のような急を要する症状でなければ、めまいを感じてから3日以内に病院へ行きましょう。
めまいが起きた当日から3日間のあいだであれば、検査でも異常が発見されやすいです。
3.検査と問診はどんなものがおこなわれる?
病院では、めまいの持続時間や回数、そのほかの症状、何をしているときにめまいを感じたのか、などを訊かれます。めまいは血の巡りが関係していることが多いため、血液や血圧を検査することもあります。
また、脳の病気が疑われる場合は、『CT』や『MRI』などの画像検査をおこなうこともあります。それから、『平衡感覚の検査』をおこなうことで、身体のバランスをチェックします。
まとめ
頻繁に起こるめまいや、重度のめまいは医療機関を受診!
めまいが頻繁に起こる場合や、立ちくらみなど重度のめまいにおそわれた場合は、迷わず医療機関を受診しましょう。
生活習慣を改善してめまいを和らげる
また、生活習慣を改善することで、めまいの症状が和らぐこともあります。
めまいと特に深くかかわっているのは『睡眠』です。規則正しく、十分な睡眠をとることを意識しましょう。また、カフェインを控える、バランスのよい食事を意識する、などもめまいの予防に大切です。疲労やストレスをため込まず、身体の調子を整えるよう気を配りましょう。
執筆・監修ドクター
経歴2001年 慶應義塾大学医学部附属病院耳鼻咽喉科入局
2002年 佐野厚生総合病院耳鼻咽喉科
2004年 川崎市立川崎病院耳鼻咽喉科
2007年 静岡市立清水病院耳鼻咽喉科 科長
2011年 深谷耳鼻咽喉科クリニック開業
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