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生理の血が多い「過多月経」をチェック!貧血や子宮内膜症との関係は?

更新日:2022/11/30 公開日:2018/03/07 view数:966
過多月経

急に生理の出血量が増えた…血の塊がかなり大きい…など、生理の変化には敏感になりますよね。

『過多月経』とは、生理時の血の量が通常より多い状態のことです。

めまいや立ちくらみなど貧血の症状を引き起こすほか、女性特有の病気が潜んでいる可能性があります。

この記事では、過多月経の原因や、貧血とのかかわりについて解説しています。またチェックリストも設けていますので、気になるかたは確認してみてください。

目次
  1. 生理時の血が多い…もしかして過多月経?
  2. 過多月経の原因は?病気?
  3. 過多月経の治療法について。病院へ行くべき?
  4. 過多月経を放っておいた場合のリスク
  5. まとめ

生理時の血が多い…もしかして過多月経?

1. 過多月経とは?

月経

生理のときの出血量(経血量)が多い場合を『過多月経』といいます。

経血量の多さが生理痛の重さに比例するわけではありませんが、一定の量を超えている場合は女性特有の病気が潜んでいることもあります

病院を受診して、一度確認することをおすすめします。

2.『過多月経』のチェックリスト

月経

下記のような症状があれば、過多月経の疑いがあります。

【経血量が多いと考えられる症状】

  • 昼でも夜用のナプキンを使う必要のある日が3日以上ある
  • 経血量が増えた、生理の日数が長くなったと感じる
  • ふつうの日用のナプキンでは1時間も持たない
  • 経血にかなり大きいゼリー状の塊がまざっている
  • 過多月経による貧血と考えられる症状
  • 病院や健康診断で鉄分不足だと言われたことがある
  • 生理中、立ちくらみ・めまい・息切れなどの症状が出る
  • 疲れやすい、体がだるいと感じるようになった
  • 頭痛や頭が重い感じがする

3.過多月経と貧血とのかかわり

血液

経血量が150ml以上だと貧血になりやすい?

正常な経血量は1周期の生理で20〜140ml とされています。

経血が150ml以上の状況が続くと、頭痛や立ちくらみなど日常生活に支障が出たり、貧血の症状が起こったりすることがあります。

めまいや立ちくらみは貧血のサインかも

過多月経になると、『鉄欠乏性貧血』を起こしている可能性があります。

めまいや立ちくらみ、疲れやすいなどの症状があれば、貧血の可能性が高いでしょう。

過多月経の原因は?病気?

1.ホルモン分泌の異常

月経

女性の体は、『エストロゲン』と『プロゲステロン』という女性ホルモンが、分泌量を増減させ、生理周期をつくり、ホルモンバランスを保っています。

月経は、これらの女性ホルモンの分泌が減ったときに起こりますが、このバランスが崩れ、女性ホルモンの分泌異常が起こると、過多月経になることがあります。

また逆に生理の血が少ない『過少月経』となることもあります。

2.子宮の病気

女性

子宮筋腫や子宮内膜症、子宮がんなどに罹患していると、過多月経になることがあります。

具体的にいうと、『子宮内膜』が厚く、子宮の止血力が弱くなる疾患が過多月経の原因になりやすいとされています。

3.生活習慣や環境が原因

生活習慣

睡眠不足や暴飲暴食、ストレスなどもホルモンバランスを乱す原因となり、過多月経を引き起こすことがあります。

4.その他、血液の病気

血液

その他、血液止血能力が弱くなる血液の疾患があると、過多月経になることがあります。

過多月経の治療法について。病院へ行くべき?

1.病院の受診がすすめられる症状

生理

次のような症状があれば、一度病院を受診することをおすすめします。

  • 数ヶ月にわたって経血量が異常である
  • 昼間もナイト用のナプキンでなければいけない
  • 睡眠の途中に漏れを起こしてしまう
  • 経血とともに大きな血の塊が多く混じっている
  • 経血量は正常でも血の塊があまりに大きい、頻繁にみられる
  • 経血量などに大きな変化があった場合

 

毎月と比べて少し経血量が増えたくらいであれば問題はないでしょう。

しかし、経血量の量がふつうではない、大きな血の塊がみられるなど、驚くほどの変化があった場合は、数ヶ月続いていなくても産婦人科を受診して相談することをおすすめします。

2.病院での診察・検査について

病院

まずは問診をおこない、過多月経の様子を医師に話します。念のため、月経の状況や基礎体温などをメモしていくと、より診察がスムーズです。

検査としては、子宮や卵巣などの状態を確認するため、膣に手を入れ内診をおこなったり、膣から見る超音波を使って子宮、卵巣の状態を見たりします。

また過多月経による貧血の程度を調べるために、血液検査をします。

一時的な過多月経であれば、経過観察となることもあります。

3.病院ではどんな治療をおこなうの?

薬物療法が中心です

薬

治療は、黄体ホルモン製剤、卵胞ホルモン・黄体ホルモン配合剤、子宮内黄体ホルモン放出システム(LNG-IUS)などのホルモン剤や抗線溶薬による薬物療法をおこなっていきます。

ホルモン製剤によって女性ホルモンの分泌を抑え、排卵と子宮内膜の増殖を抑制することで経血量を減少させることができます。

生理痛をやわらげる効果もありますが、吐き気や頭痛などの副作用があらわれることもあります。そのため、服用の初期段階では注意が必要です。

出血が多い場合は外科的治療をおこなうことも

手術

薬物療法が無効な場合や生理による急な大量出血の処置として、外科的治療法があります。手術には病巣だけを摘出したり焼いたりする保存手術と、子宮、あるいは子宮・卵巣を摘出する根治手術とがあります。

子宮内膜に対して直接おこなう治療としては、子宮内膜掻爬術や子宮内膜焼灼術などがあります。妊孕性温存が不要の場合は子宮全摘または子宮内膜焼灼術などの手術療法をおこないます。

一時的に止血の効果はありますが、根治的な治療にはなりません。

再発する可能性が非常に高いため、薬物療法も同時におこなっていく必要があります。

子宮内膜を焼いて固め、経血量を減らす治療

女性

子宮内膜をマイクロ波の熱で焼いて固まらせることで経血量を減らす『マイクロ波子宮内膜焼灼術(アプレーション)』という治療法もあります。ただし、将来的に妊娠を希望する人には使用できない方法です。

子宮内膜は赤ちゃんのベッドの役割にもなるため、これをマイクロ波の熱で壊死させると妊娠しにくい環境になります。

ただし子宮内膜が一部残存していれば、妊娠が成立する可能性は0ではありません。

過多月経を放っておいた場合のリスク

子宮内膜症

過多月経で貧血が起きていれば、日常でめまいが起こったり、動悸や息切れが起こったり、日常生活に支障をきたします。

また、ホルモンバランスが悪い状態で過多月経が起きていれば、着床しにくく、妊娠が望めなかったり、日常生活で不定愁訴が起こったりします

また、血液疾患といった内科的な疾患があった場合は早めに治療しなければ、どんどん悪化していくことも考えられるので、早めに病院を受診しましょう。

まとめ

過多月経とは、経血量にナプキンが追いつかなくなったり、経血とともに大きな血の塊が出てきたりすることです。

放っておくと、めまいや立ちくらみ、頭痛などの症状のほか、貧血を起こすことがあります。また、女性特有の病気が潜んでいる可能性もあります。

過多月経が続いている場合は、一度病院を受診して検査・診断を受けるようにしましょう。

病気が潜んでいる場合、病気の治療をおこなうことで過多月経も治ることがほとんどです。

執筆・監修ドクター

石野 博嗣
石野 博嗣 医師 石野医院 副院長 担当科目 婦人科/内科

経歴1999年 日本医科大学産婦人科教室入局 日本医科大学付属病院 産婦人科研修医
2001年 国立横須賀病院(現 横須賀市立うわまち病院) 産婦人科
2002年 東京都保健医療公社 東部地域病院 婦人科
2003年 日本医科大学付属病院 女性診療科・産科 助手代理
2004年 日本医科大学付属第二病院 女性診療科・産科 助手
現在 石野医院の副院長

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