「生理前は熱っぽくてだるい…」37度台の発熱や微熱が続くのはなぜ?対処法や病院の受診目安は?

【医師監修】
女性はホルモンバランスによって基礎体温が定期的に変化するので、生理前に熱っぽさを感じることは珍しくありません。
生理がくる頃には微熱は下がり平熱に戻る場合がほとんどなので、生理中まで発熱を引き継ぐ場合は体に何かしらの不調が起きている可能性があります。
生理中に発熱がある場合、原因は他にあるかもしれません。
毎度のように生理中に熱が出る方は、病院を受診しましょう。
この記事では、生理のときに熱が出たり熱っぽさを感じたりする原因を解説します。
生理中に熱が出る原因は?
1.月経困難症
生理前ではなく生理中の発熱は、月経困難症が影響している可能性があります。
月経困難症の場合、生理が重くなる1~2日目に、下腹部痛や頭痛といった症状も出ます。
月経困難症には2つのタイプがありますが、いずれも症状のひとつに発熱が挙げられます。
機能性の月経困難症

機能性の月経困難症は、『プロスタグランジン』というホルモンが、不規則な生活習慣・ホルモンバランスの乱れ・ストレス・冷え・むくみなどによって過剰に分泌されることが原因です。
プロスタグランジンには、不要な粘膜や経血を体外に押し出すため子宮を収縮させる働きがありますが、この量が増えすぎることで子宮の痛みや吐き気といった生理痛症状を引き起こします。
発熱もその症状のひとつです。
器質性の月経困難症

器質性の月経困難症は、子宮内膜症や子宮腺筋症、子宮筋腫など、子宮に病気や異常があることが原因で引き起こされます。
この場合は原因となる病気の治療が最優先です。
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2.ホルモンバランスの変化

生理前は黄体ホルモンの増加により基礎体温が上がりますが、このときの微熱が生理中も持続することがあります。
しかし月経困難症と違って苦痛を伴わないことがほとんどなので、解熱剤などを使用する必要はありません。
3.免疫力の低下

生理前や生理中に、免疫力が低下して風邪を引くことがあります。それに伴い熱っぽさを感じることがありますが、これは風邪が原因の発熱です。
特に生理前は血液循環が悪くなるため内臓などの器官が弱ってしまうことがあり、風邪を引きやすくなります。
生理中の発熱を改善する治療について
1.検査方法

生理のたびに発熱が起こる場合は月経困難症の疑いがあるので、次のような検査を行って機能性か器質性かを判断します。
・問診
・内診
・経膣超音波
・血液検査
器質性の可能性がある場合、具体的な病名を判断するためにCT検査やMRI検査を行うこともあります。
2.治療方法
月経困難症と診断された場合には治療を行います。
機能性の月経困難症

機能性の場合は、薬物療法や生活習慣の改善を行います。痛みなどの症状は、鎮痛薬を用いて和らげます。
また、プロスタグランジン合成阻害薬を使用して、月経痛の原因となるプロスタグランジンの過剰生産を抑制します。
プロスタグランジンは炎症や発痛だけでなく発熱にも関与するので、分泌を抑制できれば微熱は下がることがほとんどです。
この薬剤は生理の数日前から服用することで、より高い働きを期待できます。
器質性の月経困難症

器質性の場合は、その原因となっている子宮の病気(子宮内膜症や子宮腺筋症、子宮筋腫など)を治療します。
そうすることで自然と月経困難症も快方に向かうでしょう。
生理中に熱が出るときに、自分でできる対処法
1.休息とリラックスを

生理中は免疫力が落ち、体がよりデリケートな状態になっています。
そのため熱っぽさを感じたら無理をせず、休息をとってリラックスしましょう。
2.規則正しい生活を心がける

ホルモンバランスを整えるために、規則正しい生活を意識することも大切です。
バランスの良い食事、睡眠、適度な運動は、月経困難症の改善にもつながるでしょう。
3.基礎体温を記録して病院へ!

一度だけでなく毎回のように生理中に発熱する場合は、一度病院を受診しましょう。
診察を受ける際は、どのタイミングで何度くらいの熱が出るかがわかるとスムーズです。
まずは毎日基礎体温を計測し、記録をすることから始めましょう。
4.解熱剤の服用について。高熱であれば病院へ

解熱剤は一時的に熱を下げる働きがありますが、根本的な治療にはつながりません。
高熱の場合は解熱剤を服用する前に、病院へ行くことをおすすめします。
まとめ
生理前の微熱はホルモンバランスの変化によるもので、珍しいことではありません。通常、生理が始まる頃には平熱に戻ります。
しかし生理中に熱が出たり熱っぽくなったりする場合は、体に何かしらの不調があるかもしれません。
一度や二度ではなく毎度のように生理中に熱が出るという方は、病院で検査を受けることをおすすめします。
執筆・監修ドクター
経歴1999年 日本医科大学産婦人科教室入局 日本医科大学付属病院 産婦人科研修医
2001年 国立横須賀病院(現 横須賀市立うわまち病院) 産婦人科
2002年 東京都保健医療公社 東部地域病院 婦人科
2003年 日本医科大学付属病院 女性診療科・産科 助手代理
2004年 日本医科大学付属第二病院 女性診療科・産科 助手
現在 石野医院の副院長
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