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ねっちゅうしょう熱中症

更新日:2022/08/10 公開日:2019/11/05 view数:5,009

熱中症(ねっちゅうしょう)とは、気温や湿度が高いことによって体温を調節する機能や、体内の水分と塩分のバランスが乱れることでおきる体調不良のことです。
熱中症には、“熱けいれん”、“熱疲労”、“熱射病”などのいくつかの種類があります。
重症度によってわけられ、熱射病が最も重く、生命を脅かす状態です。

気温が31℃以上かつ湿度が65%以上 の温度と湿度がともに高い場合は、熱中症に対して「厳重警戒」、「危険」な状況で、よりリスクが高くなります。

暑さに身体が慣れていない、身体の熱が放出されない、疲れているなど、身体の要因も重なって熱中症が発症すると考えられています。
熱中症になる状況として、一般的には炎天下に長時間いたという状況を想像します。しかし、過去に救急要請があったのは、屋内で静かにしていたというケースが全体の4割近くを占めていました。また、湿度が高い日は気温が高くなくとも熱中症にかかる危険度は高まります。

日頃からこまめに水分補給をする、暑いときには無理をしない、「室内ではエアコンや扇風機をうまく使いわける、タオルなどで身体を冷やす、「帽子や傘などで外出時の日よけをするなど、予防を心がけることが大切です。

目次
  1. 熱中症の症状
  2. 熱中症の診療科目・検査方法
  3. 熱中症の原因
  4. 熱中症の予防・治療方法・治療期間
  5. 熱中症の治療経過(合併症・後遺症)
  6. 熱中症になりやすい年齢や性別

熱中症の症状

症状は、軽いものから命にかかわるものまで段階的にわけられています。
以下のような症状がみられる場合、熱中症にかかった可能性があります。

Ⅰ度

  • めまい
  • 立ちくらみ
  • こむらがえり
  • 失神
  • 顔面蒼白   など

血圧が下がり、脳への血行が悪くなっておこる「熱失神」と呼ばれる状態です。

Ⅱ度

  • 頭痛
  • 気分が悪い
  • 肉痛・けいれん
  • 下痢
  • 判断力の低下 など

失った身体の水分を補わないと脱水状態になります。
「熱疲労」と呼ばれる状態です。

Ⅲ度

  • 大量の発汗
  • 過呼吸
  • 意識が朦朧(もうろう)とする
  • ひきつけをおこす
  • 呼びかけに応じない
  • 歩けない
  • 身体を触ると熱い、体温が高い  など

体温が上がり、脳から全身に指令を送る中枢(ちゅうすう)機能が障害された状態です。
「熱射病」と呼ばれる状態で、生命を脅かす危険があります。緊急に治療が必要です。

熱中症の診療科目・検査方法

温度や湿度が高い状況にいる、またはいた後にめまいや筋肉がけいれんするなどの症状があれば熱中症の可能性があります。涼しい場所に移動し、水分と塩分を補給しても改善がみられない、自力で水を摂取できない状態であれば医療機関をを受診する必要があります。内科小児科を受診します。

意識が朦朧としている、呼びかけをしても返事をしない場合には、一刻も早く病院に搬送する必要があるため救急の要請も考慮します。

自力で水分補給ができないときに無理に水分を補給させようとすることは誤嚥する危険性があるため危険です。

熱中症の原因

熱が過剰につくられ体内にこもり、熱をうまく放出できない状態になることが原因です。
通常では、体温をコントロールするために汗を出し熱を下げようとします。しかし、外気の温度や湿度など環境変化によって体温が上がり、体内の水分と塩分のバランスが崩れ、体温が調節できなくなります。

1)熱が過剰につくられる場合

  • 運動など、筋肉を激しく使う活動をした
  • 感染症で発熱、脱水症をおこしている
  • 身体の代謝が促進される病気(甲状腺機能亢進症など)がある

2)熱をうまく放出できない場合

高温・多湿な環境では、熱をうまく放出できないことがあります。
その他、以下のような場合が考えられます。

  • 通気性が悪い服装をしている
  • 抗精神病薬、利尿剤、抗コリン薬などを服用している
  • 肥満
  • 高齢者や乳幼児
  • 身体に障害をもつ人
  • アルコールを前日大量に飲んだ人
  • 糖尿病
  • 慢性腎不全
  • 寝不足

1)と2)の両方が原因となって熱中症を引きおこすこともあります。

熱中症の予防・治療方法・治療期間

0.1~0.2%の食塩水に砂糖20~40gを加えたもの(経口補水液でも可)を飲むことが効果があるとされています。誤嚥を防ぐため、高齢者には経口補水ゼリーが推奨されます。
自力で水分や塩分を補給することができない場合や、脱水によるさまざまな症状がある場合は、点滴によって補います。

氷枕などを使用して熱をとり除く「冷却療法」もおこなわれます。
とくに高体温状態が長時間続いた患者さんの場合には、約2~3℃の水に数分間身体を浸らせて冷却をはかる方法もあります。

意識がない場合、病院に搬送するのはもちろんですが、救急車到着前に身体に水を噴霧するなど、冷却する処置をすることで、後遺症などを防ぐ可能性が上がります。

重症度により治療期間は異なります。軽症であれば、水分補給をして休息することで回復することもあります。重症であれば入院する必要もあり、期間もさまざまです。

熱中症の治療経過(合併症・後遺症)

病院を受診したとき、以下のような場合は非常に生命にかかわると報告されています。

  • 深部体温が高い
  • 収縮期血圧が低下している
  • 意識レベルが低下している
  • 高体温状態が長時間続いた

重症例では後遺症が残る可能性もあります。
心筋障害、肝障害、腎障害、中枢神経障害などが後遺症として報告されています。
熱中症が疑われる場合はすみやかに病院を受診し、水分補給も難しいほど重症であれば、ためらわず救急車を呼ぶことが重要です。

熱中症になりやすい年齢や性別

男女とも、高齢者や乳幼児は熱中症になりやすい傾向にあります。
体温調節機能が衰えている、または未熟であるために熱が身体にこもりやすく、発症しやすいからです。また、暑さを自覚しにくいことも要因のひとつです。

2019年8月に全国で熱中症による救急搬送された人は、36,755人でした。
昨年8月よりも約6,345人増えています。

執筆・監修ドクター

岡村 信良
岡村 信良 医師 久野銀座クリニック 理事長 担当科目 消化器内科

経歴2006年 北里大学大学院卒、
2008年 平塚共済病院内科医長を経て小田原銀座クリニックに入職、その後院長に就任。
2013年 12月には当院久野銀座クリニックを開業

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