脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎の症状と原因

【監修】板東 浩 先生(医学博士、内科医)

フケが多くなり、皮脂が多い部分に鱗屑が出る

脂漏性皮膚炎は、脂漏部位で起こる炎症です。
進行するにつれて、症状もひどくなっていきます。主な症状は以下の通りです。

初期症状

鼻の溝、顔、耳の裏、わきの下、胸、背中、髪の生え際などといった脂漏部位に炎症が起き、かゆみが出ます。
頭皮で発症するとフケが多くなります。

進行したときの症状

・炎症の広がり

脂漏部位に赤みがかった斑点が複数出てきます。
炎症部分はかさぶたになったり、ニキビに似たものができたりします。
ひどくなると、皮膚がぼろぼろ取れるような鱗屑となることがあります。(頭皮に発症している場合は、フケが多くなります。)

・脱毛

脂漏性皮膚炎は患部の脱毛に関係があるとされています。
皮脂が多くなると、毛穴が詰まったり炎症したりするため、毛根がダメージを受け脱毛につながります。

フケが多くなり、皮脂が多い部分に鱗屑が出る

ニキビとの違い

症状の一つに、ニキビに似た湿疹ができることがあります。
一見同じように見えますが、ニキビはアクネ菌によってできるものであり、脂漏性皮膚炎でできるものはマラセチア菌によるものです。
治療薬が異なるため、自己判断で薬を使用しても治らない場合があります。
病院を受診し、原因に対して適切な治療を受けましょう。

カビが原因で発症

脂漏性皮膚炎の原因は「マラセチア」という常在菌(じょうざいきん)が活発に活動、増殖することです。
常在菌とは人間や動物の身体に共存している菌のことで、マラセチアは皮膚に存在しているカビ菌の一種です。

マラセチア菌は皮脂を栄養分として繁殖し、皮脂を分解する際に脂肪酸を生み出します。
この脂肪酸が皮膚に炎症を引き起こす原因になります。
皮脂量が多くなりすぎると、本来は害を示さないマラセチアが急激に増殖し、その結果皮膚に炎症が起きます。

※炎症が起きる異常な皮脂分泌量や成分は研究段階であり、明確にはわかっていないのが現状です。

マラセチアの栄養源である皮脂の分泌が増えるのは、

・ストレスや過労によるホルモンバランスの乱れ
・ビタミンB不足
・洗顔、洗髪方法が悪い

などが考えられます。

また、辛いものを食べたり刺激物を皮膚につけることでフケとかゆみが増すことがあります。

皮脂の過剰分泌のほかには、以下のような原因が考えられます。

・神経伝達系の異常

脂漏性皮膚炎は、他の神経系の病気と合併して起こるケースが多いです。
具体的には脳炎後パーキンソン病、顔面神経麻痺(がんめんしんけいまひ)、ガッセル半月神経節(はんげつしんけいせつ)の片側障害などが挙げられます。
神経による麻痺で皮膚が動かずに皮脂が溜まってしまうことが原因とされています。

・物理的因子

脂漏性皮膚炎の要因は、低温度、低湿度、紫外線といった物理的に影響があるものも原因とされています。

低温度、低湿度は乾燥肌を招き、悪化すると鱗屑といった皮膚炎の症状を引き起こします。

また、紫外線は日焼けを代表として皮膚に悪影響をもたらします。
そして本来、皮脂はこの紫外線から皮膚を守るために分泌されています。
そのため紫外線の影響が強いと皮脂の分泌も高まるのです。

板東浩先生
 【監修医】医学博士 / 内科医: 板東浩 先生
 1957年生まれ。
 1981年 徳島大学を卒業。
 ECFMG資格を得て、米国でfamily medicineを臨床研修。
 抗加齢医学、糖質制限、プライマリ・ケア、統合医療などの研究を行う。
 

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