しぼうしゅ脂肪腫
脂肪腫の症状
一般的な症状としては、
- 通常の場合は痛みやかゆみがない
- 皮膚のふくらみやしこりを感じる
- 大きさは直径1cm程度~直径10cm以上など、小さいものから大きいものまでさまざま
場所によっては神経を圧迫して痛みを伴うことがあるため、注意が必要です。皮膚の上から触ると、ゴムのように柔らかい感触も特徴の1つです。
まれではあるものの、複数できることもあります。
皮下型のものは動かす事も可能ですが、筋肉内脂肪腫に関しては普通は深さがあるため、動かすことはなかなか難しいです。
背部、肩、頸部などに多く、次いで上腕、臀部、大腿などの体幹に近い部位に好発します。
脂肪腫の診療科目・検査方法
脂肪腫の原因
脂肪を蓄えた細胞が増えることが原因といわれているが、詳しくは未だ解明されていません。
異常な遺伝子が脂肪細胞の増殖に関与しているのではないかといわれていません。また、体質的なもの、外傷がきっかけでできることもあります。
脂肪腫の予防・治療方法・治療期間
基本的には大きな腫瘍は「摘出術」をおこないます。
大きいものや周囲の組織との癒着が疑われるもの、筋肉内の腫瘍、長時間同じ格好をしている事が難しい場合には入院し全身麻酔をしてからおこないます。
悪性の場合は治療方針も大きく変わってきます。
小さな場合は局所麻酔によりおこなわれ、日帰り治療が可能です。大きな場合は脂肪吸引する場合もあります。
治療期間は腫瘍の大きさによって異なります。
脂肪腫の治療経過(合併症・後遺症)
近年の治療は、「日帰り手術」も増えており、また傷跡はできるだけ小さくする方法が多くあります。
切除することで再発も防げることが多いため、予後も良好です。早めに気づいて医療機関を受診することが望ましいです。
脂肪腫になりやすい年齢や性別
罹患者数は、脂肪腫のみの数は出ていません。
軟部腫瘍としての罹患者数は、良性・悪性もあわせて約6000例が登録されています(2012年度全国骨軟部腫瘍登録)。
日本における悪性の軟部腫瘍の年間死亡者数は緩やかに増加しています。
発症自体は、幼少期と考えられています。
時間をかけて大きくなるため発見するのが遅く、40~50歳代に多くみられ、男性より女性に多いです。
また、肥満者に多いともいわれています。
参考・出典サイト
執筆・監修ドクター

経歴北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院 形成外科、藤沢湘南台病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
を経て横浜栄共済病院 形成外科
2014年 KO CLINICに勤務
2021年 ルサンククリニック銀座院 院長 就任
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