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食中毒

目次
  1. 概要
  2. 症状
  3. 原因
  4. 検査内容と主な診療科目
  5. 治療方法と治療期間
  6. 治療の展望と予後
  7. 発症しやすい年代と性差
医師

【執筆ドクター】

 板東 浩 先生

概要

食中毒とは?

一般的に「食中毒」といった場合、「食物と同時に病原体・有毒物質を摂取して、胃腸症状などの体調不良をきたすこと」を指します。
病原体には「細菌」「寄生虫」「ウイルス」などがあり、有毒物質には「細菌が産生する毒素」「自然毒」「化学物質」などがあります。
胃腸症状が中心の場合、食中毒もまた感染性胃腸炎・急性胃腸炎の一種です。

基本的には、夏場に細菌性食中毒、冬場にウイルス性食中毒が流行します。
5月くらいから細菌性の食中毒が増えて9~10月にかけて激減し、11月にはウイルス性の食中毒が増えはじめて3月あたりまで続く傾向にあります。
ただ、近年は暖房器具の普及から「季節外れの細菌性食中毒」も出ていますし、衛生環境の発達による危機意識低下で「寄生虫による食中毒」が再び増えてきています。主に内科、消化器内科、胃腸内科、感染症内科などで受診が可能です。

症状

腹痛、嘔吐、下痢などの胃腸症状が代表的な症状である。

「食事に由来する体調不良」という条件を満たしているなら、胃腸症状ではなくても食中毒とされる。
「食品衛生法―第58条」では「食品、添加物、器具もしくは容器包装に起因して中毒した人(または、その疑いがある人)」を「食中毒患者等」と呼ぶ。
そのため食中毒患者は胃腸症状に限定されず、原因によりさまざまな症状をおこすため、神経症状をおこす場合もある。

原因

食中毒は、「食事が原因の体調不良」を指している。
食べ物自体はもちろん、食品添加物、調理器具、容器、包装などが原因の場合も含む。

食中毒の原因物質には、さまざまな種類が存在する。
原因別に分類した場合、次の5種類に大別する。

細菌性食中毒

食品に付着していた細菌が原因の食中毒は、細菌性食中毒に分類される。
食中毒を引き起こす細菌の多くは、20℃以上で増殖が速くなり、35~40℃でもっとも活発に増殖する。
そのため、細菌性食中毒が多発するのは主に夏場が多い。

ウイルス性食中毒

食品に付着していた病原体がウイルスであれば、ウイルス性食中毒に分類される。ウイルスが安定的に存在できる条件は、低温・乾燥である。
そのため、ウイルス性の食中毒は冬場に流行する傾向がある。

自然毒食中毒

自然毒食中毒は、自然に存在する毒物が原因の食中毒である。

代表的なものに「毒キノコの誤食による食中毒」「フグの不適切調理による食中毒」がある。
自然毒には植物由来と動物由来があり、毒キノコなら植物由来、フグ毒なら動物由来に分類される。

化学性食中毒

化学性食中毒は、化学物質を摂取したことが原因の食中毒です。
「家庭菜園の野菜に多量の農薬が付着していた」「食器に多量の洗剤が残留していた」などの理由で体調を崩せば、化学性食中毒と扱われる。

ただし、化学性食中毒に分類されるには、「誤食」が絶対条件となる。
「本人」「調理した人物」などの過失で、間違って化学物質を食べた場合に化学性食中毒となる。
「自殺のために自分から摂取した場合」「殺人・傷害を目的として故意に混入した場合」は、食中毒に分類されない。

寄生虫食中毒

寄生虫に感染したことによる食中毒は、寄生虫食中毒に分類される。
衛生面の向上で激減したが、近年、再び増加の傾向を見せている。
増加の要因としては、次の2つが指摘されている。

・衛生的な環境で育った現代人は、食中毒への警戒心が低下している
・生食用魚介類を冷凍せず、生のまま流通させることが増えた

検査内容と主な診療科目

疑われる原因により検査は異なることがある。
原因と思われる食品の検査、患者さんの糞便検査、培養検査、生化学検査、顕微鏡など様々である。

内科、胃腸内科、感染症内科などを受診する。

治療方法と治療期間

原因によって治療法や期間は異なる。
また、確実な治療法がないことも多いため対症療法をとられるが多くの場合、下痢止めなどの服用は推奨されない。
またフグ毒などでは胃洗浄をおこなうこともある。
寄生虫が原因の場合は内視鏡により取り除く場合もある。

治療の展望と予後

自然毒や化学性のものの中には短い時間で生命に関わるものもあり、原因によって治療の展望や予後は大きくことなると言える。

発症しやすい年代と性差

厚生労働省が発表した「病因物質別患者数発生状況(2015年)」によれば、食中毒と診断された患者さんの26.5%が細菌性食中毒であった。

具体的な原因菌ごとの内訳は

カンピロバクター 9.2%
サルモネラ属 8.4%
ブドウ球菌 2.7%
ウェルシュ菌 2.4%
病原性大腸菌(※1) 1.6%
腸炎ビブリオ 1.0%
腸管出血性大腸菌(※2) 0.7%
セレウス菌 0.4%
そのほかの細菌 0.1%

※1 本来、病原性大腸菌には腸管出血性大腸菌を含めまるが、上の表内の「病原性大腸菌」は、食中毒の原因となる大腸菌から、「腸管出血性大腸菌」を除いたものである。症状の程度に大きな差があることから、便宜的に区別している。

※2 「腸管出血性大腸菌」は、ベロ毒素と呼ばれる毒素を産生する大腸菌である。
代表的な腸管出血性大腸菌は「O-157」である。

また66.6%がウイルス性食中毒でだった。ウイルス性食中毒のうち、65.5%がノロウイルスによる食中毒でしたので、「ウイルス性食中毒は、ほとんどがノロウイルスによるもの」と捉えることができる。

自然毒食中毒は1.1%でそのうち植物性自然毒が0.8%、動物性自然毒が0.3%という内訳になっている。他にも1.8%が化学性食中毒、1.3%が寄生虫食中毒だった。
具体的な寄生虫の内訳は、クドアが0.7%、アニサキスが0.6%となっている。

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