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きょうかいせいぱーそなりてぃしょうがい境界性パーソナリティ障害

びーぴーでぃーBPD
更新日:2022/08/16 公開日:2019/02/07 view数:25,066

境界性パーソナリティとは?

境界性(きょうかいせい)パーソナリティは境界性人格障害、ボーダーともよばれます。10種類あるパーソナリティ障害のうちの1つです。人間はいろいろな個性をそれぞれが持っていますが、その一部分が極端に表れて日常生活に支障をきたしている状態が人格障害です。

神経症的な症状と統合失調症的な症状の境界にあるような症状をもつ人格障害です。激しく感情に波があり、感情や対人関係が不安定なことが特徴です。
その中でもいつも強いイライラ感を見せる神経症的な症状と、現実と虚構の区別がつかなくなってくる統合失調症的な症状が境界性パーソナリティ障害ではあらわれます。
そのため強い恐怖感や不安感を過剰に抱いたり、感情が不安定で回りの人と関係を保てないなどの症状があります。

ちょっとしたことで極端に不安におちいるかと思えば、良いか悪いかを白か黒でしか判断できないような極端さがあります。孤独に対して耐性が低く、死にものぐるいで人に見捨てられない努力をします。他にも自傷行為や自暴自棄的な行為に依存するなどの症状があります。他人に対する評価は、依存的なほどの高評価をしていても、少しでも意に反する点をみつけると極端に評価をさげるような捉え方をします。

うつ病パニック障害などほかの病気を同時に発症していることがあり、臨床現場でもよくみられます。原因は解明されていませんが、環境的な要因と持って生まれた性格傾向が関係しているのではないかと考えられています。



目次
  1. 境界性パーソナリティ障害の症状
  2. 境界性パーソナリティ障害の診療科目・検査方法
  3. 境界性パーソナリティ障害の原因
  4. 境界性パーソナリティ障害の予防・治療方法・治療期間
  5. 境界性パーソナリティ障害の治療経過(合併症・後遺症)
  6. 境界性パーソナリティ障害になりやすい年齢や性別

境界性パーソナリティ障害の症状

強い「見捨てられ不安」のために大きく感情が揺れ動いたり虚しさを感じたりすることが特徴です。本当の自分というものが分からなくなります。

ときには自傷行為などの衝動性がみられたり、うつ病を合併したりすることがあります。人に見捨てられたくないがための他者の注意をひく行動ですが、自殺のリスクは一般人口の約40倍といわれています。

世話をしてくれる人を理想化したと思えば、突然その人に対して幻滅したりと、不安定で対人関係のあり方が激しいことも特徴です。通常、怒りや不安などの気分の変化は数時間しか続きません。怒りのコントロールができず、気分や感情が変わりやすい、妄想と自分自身との解離の感覚などがあります。

境界性パーソナリティ障害の診療科目・検査方法

特別な検査はありません。DSM-5の診断基準などで診断されます。

症状が診断基準の9項目のうち5つ以上当てはまると、この病気が疑われます。

・人間関係の不安定さ
・不安定な自己像
・感情のコントロールができない
・自分を傷つける可能性のある衝動性
・慢性的な空虚感

などがあります。

 

また、診断するためには、

・症状が持続的
・生活上、多くの場面で症状がある
・症状がほかの精神疾患によるものではない

などの条件に当てはまっていなければなりません。

症状がある場合、早期に治療を始める必要があります。心療内科精神科への受診が必要になります。

 

境界性パーソナリティ障害の原因

原因は未だはっきりと分かっていません。幼少期の体験が大きく関与していることが多くあります。

脳の機能的問題や遺伝の要素もあると考えられています。不安を感じやすい性格なども原因になる可能性があります。

ネグレクトや、幼少期に親に否定され続け自己否定感が強い、身体的、性的な虐待など発達期に直面した苦しい体験などが、発症に関係していることもと考えられます。
また、遺伝的な要素が大きく、家族や親族に同じ症状の人がいることが多い病気です。遺伝的な要因と、環境的な要因など、さまざまな要因が重なって発症すると考えられます。

境界性パーソナリティ障害の予防・治療方法・治療期間

特別な治療法や薬はありません。うつや不眠などが合併している場合にはそれに対する治療が補助的に有効なこともあります。
ありのままの自分を受け入れることが重要な取り組みとなります。

認知行動療法などで問題を認識し、自分の気持ちを整え、問題に対処する方法を医師、カウンセラーと協力して築き上げます。

薬物療法をおこなう場合は気分安定薬や抗精神病薬を症状に応じて使用します。少量かつ継続的に使うことが良いといわれています。ベンゾジアゼピン系の薬は依存性のリスクがあるため、推奨されていません。

治療期間は数年に及びます。

境界性パーソナリティ障害の治療経過(合併症・後遺症)

治療は可能ですが、多くは長い年月を要します。大半の患者さんは治療で症状がゆっくりですが、良くなり、再発率も高くありません。また、最近では、年齢とともに症状が軽くなるという報告もあります。しかし、症状は良くなるものの、対人関係や社会における適応性などは、改善された状態が継続されることは多くはないとされます

また、人の気を引くために自傷行為をすることが多く、注意が必要です。患者の約8~10%が自殺によって命を落とすと報告されています。

境界性パーソナリティ障害になりやすい年齢や性別

全人口の1.7~3%ほどに確認されると報告されています。また、精神にかかわる病気の治療を受けている人の中では、有病率は最大で15~20%といわれています。

発症する頻度は男性:女性=1:1で、男女差はみられませんが、病院を受診するのは若い女性が多いといわれています。

思春期に発症することが多く、遅くとも青年期や成人期の早い段階で症状が形成されるといわれています。年齢と共に罹患率は減り、症状は軽くなる傾向にあります。

執筆・監修ドクター

福田 真
福田 真 医師 アカラクリニック 院長 担当科目 内科/リウマチ科/心療内科

経歴2004年 弘前大学医学部医学科卒業
    茅ヶ崎徳洲会総合病院(現:茅ヶ崎徳洲会病院)にて初期臨床研修
2006年 湘南鎌倉総合病院総合内科にて後期研修
2008年 2008年度内科チーフレジデント
2009年 東京医科歯科大学医学部附属病院膠原病・

リウマチ内科に入局しリウマチ膠原病診療に従事

湘南鎌倉総合病院総合内科・リウマチ科非常勤

武蔵野赤十字病院膠原病・リウマチ内科非常勤
2011年 信愛クリニック非常勤医として勤務
2014年 東京医科歯科大学大学院博士課程修了 信愛クリニック常勤医として勤務
2016年 アカラクリニック開院

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