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統合失調感情障害とは
統合失調感情障害の症状
統合失調症の症状と、気分障害の症状が両方、同時にあらわれます。
統合失調症
統合失調症の症状は、幻覚や妄想が特徴的です。
さらに、意欲が低下する、疲れやすく集中力が続かなくなる、人付き合いが面倒で引きこもりがちになるといった症状もみられます。入浴や着替えなど、清潔を保つことも苦手になります。
また、考えがまとまりにくくなり、何を言いたいのか、自分でもわからなくなることが多くなります。相手の話の内容もつかめず、周囲とのコミュニケーションが難しくなるといった特徴もあります。
気分障害
気分障害の症状は、気分が落ち込みやすく、うつ状態となり、死ぬことばかり考えるといったことです。一方で、気持ちが高揚するときもあり、怒りっぽくなる、自分は何でもできると思うようになるなど、極端な気分の浮き沈みがあります。
統合失調感情障害の診療科目・検査方法
統合失調感情障害の原因
統合失調感情障害の正確な原因は不明です。「遺伝子的な要因」と「環境」の相互作用によって発症すると考えられています。脳の変化によっておこる病気のため、不良な環境だけでおこる精神障害とは異なります。
症状は突発的にあらわれます。症状があらわれる直前に、強いストレスを感じていたり、家族に気分障害の人がいたりすると、発症するリスクが高くなります。
統合失調感情障害の予防・治療方法・治療期間
統合失調感情障害の治療には、気分を安定させるために薬物療法がおこなわれます。抗うつ剤が使われることもあります。不眠などに対しても、薬剤が投与されます。
また、家族療法など、家族の協力も必要です。
自殺をほのめかす場合や、重い症状があって抑制のきかない場合などには、「電気けいれん療法」がおこなわれることもあります。
電気けいれん療法は、電極を頭に設置して、脳に電流を流し、脳内で発作をおこさせる治療方法です。理由は解明されていないものの、この発作によって、抑うつが緩和されます。
統合失調感情障害の治療経過(合併症・後遺症)
統合失調感情障害を構成する要素の一つである統合失調症にかかると、患者さんの5~6%が自殺し、約20%が自殺を試みるといわれています。
また、ほとんどの患者さんは常に自殺を考えているともいわれています。そのため、気分を安定させるための薬剤はとても大切です。
予後は、薬物療法の指示をきちんと守っているかどうかによって変わってきます。薬剤を継続的に服用していれば、再発率は下がり、再入院の恐れは大幅に低くなります。
統合失調感情障害になりやすい年齢や性別
執筆・監修ドクター
経歴昭和61年3月 青山学院大学文学部教育学科心理学専修コース卒業
平成6年3月 東邦大学医学部卒業
平成6年4月 東京女子医大病院で臨床研修を終え、
東京女子医大精神神経科入局
平成8年7月 武蔵野赤十字病院心療内科勤務
平成11年10月 しのだの森ホスピタル入職
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