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とうにょうびょうせいもうまくしょう糖尿病性網膜症

更新日:2022/08/16 公開日:2019/02/04 view数:4,612

糖尿病性網膜症とは?

糖尿病性網膜症は、糖尿病の代表的な合併症のひとつです。糖尿病網膜症と表記することもあります。

高血糖が原因で網膜の毛細血管に障害が起き、血管の閉塞や出血などおきます。眼底出血がおこったり、網膜剥離などの目の障害をおこすことがあります。放っておくと症状が進行するため、早期に発見して治療を開始することで症状を軽度で抑えます。

糖尿病の患者さんは自覚症状がなくても眼科で検査を受けることが重要です。


目次
  1. 糖尿病性網膜症の症状
  2. 糖尿病性網膜症の診療科目・検査方法
  3. 糖尿病性網膜症の原因
  4. 糖尿病性網膜症の予防・治療方法・治療期間
  5. 糖尿病性網膜症の治療経過(合併症・後遺症)
  6. 糖尿病性網膜症になりやすい年齢や性別

糖尿病性網膜症の症状

糖尿病によって高血糖の状態が続くと、体の中で一番細い血管からダメージを受けはじめます。

体の中でも「目」「腎臓」「神経付近」の血管は細い血管で構成されていることから、この3か所は症状がおこりやすく、「網膜症」「腎症」「神経障害」は糖尿病三大合併症と呼ばれています。糖尿病性網膜症はそのうちのひとつです。

症状の機序としては、網膜の血管が障害を受けることで「血管の蛇行」「細くなる」「細かな点状出血」がおこります。さらに進行し、もろくて出血などがおこりやすい新生血管が現れます。

新生血管の破裂によって眼底出血などを起こし重症化していきます。程度により軽症のものから重症のものまで大きく以下の3つに分類されています。

単純性網膜症

初期の状態です。
血管瘤(毛細血管瘤:もうさいけっかんりゅう)とよばれる細い血管の壁が盛り上がり「こぶができる」「小さな点状出血(斑状出血)がおこる」などの症状があります。

血液内の脂肪やたんぱく質などの成分が血管の壁から漏れ、硬性白斑と呼ばれるシミを作ります。

前増殖性網膜症

細い血管が閉塞した状態。血管の閉塞は血流不良による網膜内の酸素不足を引き起こします。そのため不足した酸素を網膜へ供給しようと新生血管を作る準備が始まります。

この段階で症状を自覚する患者さんが増えます。

増殖性網膜症

新生血管が作られ網膜や硝子体に向かって伸びた状態です。

新生血管が破裂して硝子体出血を引き起こします。硝子体は眼球内を満たす透明なゼリー状の組織であり、硝子体に出血が起こると視野にあきらかな影響が出てきます。

視野に黒い影が見える飛蚊症の出現や、さらに進行して網膜剥離を起こします。

糖尿病性網膜症の診療科目・検査方法

眼底検査で状態を確認するため、眼科の受診が必要となります。

初期の単純性網膜症の段階では症状はあまり自覚できません。

糖尿病であれば、網膜症を早期発見し予防するため、定期的に眼科を受診することが重要です。

糖尿病性網膜症の原因

糖尿病による合併症として起こります。そのため、血糖コントロール不良が原因になります。

糖尿病性網膜症の予防・治療方法・治療期間

基本的な治療として、根本的な原因となる高血糖を抑制し、血糖コントロールを行います。

血糖値を下げてHbA1c(糖化ヘモグロビン)を下げることが重要となります。

初期の単純性網膜症の段階であれば、血糖コントロールによって症状を改善させることが可能です。また高血圧や高脂血症は網膜症を進行させるリスクがあるため、血糖コントロールだけでなく高血圧や高脂血症の治療も必要になります。

前増殖性網膜症まで進行しているのであれば新生血管の増生を抑えるため、レーザー治療により進展を止めます。

近年は新生血管の増生を抑える抗血管内皮増殖因子薬(抗VEGF薬)を眼球内に注入する治療法もとりいれられています。

抗VEGF薬は黄斑浮腫、血管増殖の抑制や、硝子体手術の際の補助剤として利用される。
増殖性網膜症では、硝子体出血などを起こした場合は硝子体手術を行います。

硝子体出血や網膜剥離の可能性がある場合は、硝子体を吸引し、ガスに置き換える硝子体手術が必要になります。

それぞれの治療法は数週間から数か月です。

完治する病気ではないため、症状を継続的に見守り対処する必要があります。

糖尿病性網膜症の治療経過(合併症・後遺症)

完全に治すことは難しい病気です。

症状の進行を抑えるための治療を行います。

糖尿病性網膜症になりやすい年齢や性別

糖尿病を発症して5年で約15%、15~19年で約50%の人に何らかの網膜症が発症するとされます。

糖尿病に罹患している期間が長いほど発症しやすく、高齢者ほど発症リスクは高くなります。

性差はありません。

執筆・監修ドクター

広瀬 正和
広瀬 正和 医師 D medical Clinic Osaka 院長 担当科目 糖尿病内科/内科/小児科

経歴2001年 佐賀医科大学医学部卒業
2001年 大阪市立大学附属病院 小児科入局
2008年 医学博士取得
2010年 Joslin Diabetes Center Behavioral and Mental Health Unit留学
2014年 大阪市立大学大学院医学研究科 発達小児医学 病院講師
2017年 D medical Clinic Osaka 院長

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