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ほうかしきえん蜂窩織炎

ほうそうえん蜂巣炎
更新日:2022/08/10 公開日:2019/11/08 view数:13,620

蜂窩織炎(ほうかしきえん)とは、皮膚の深層から皮下脂肪組織にかけて細菌に感染し、化膿(かのう)性の炎症がおこる病気です。

皮膚軟部とよばれる組織への感染でおこる病気としては発症頻度が高いとされています。細菌は小さい傷口、毛穴や汗が出る管などから侵入し、血流の多い脂肪組織にそって増加し炎症をおこします。

顔や足、また、足のなかでも下腿(かたい:ふともも)によくおこると考えられています。足の指の間にできる趾間(しかん)型の足白癬(はくせん:水虫のこと)の傷口から細菌が侵入し感染するケースが多くあります。

蜂窩織炎が人から人へ感染することはありません。

目次
  1. 蜂窩織炎の症状
  2. 蜂窩織炎の診療科目・検査方法
  3. 蜂窩織炎の原因
  4. 蜂窩織炎の予防・治療方法・治療期間
  5. 蜂窩織炎の治療経過(合併症・後遺症)
  6. 蜂窩織炎になりやすい年齢や性別

蜂窩織炎の症状

皮膚が赤くなり(発赤)、その部分を押すと痛みがある、腫脹(しゅちょう:はれた状態)、発熱や熱感がある、触ると痛い、うずくような痛みがあるといった症状があらわれます。

また、リンパ管炎を一緒におこすこともあります。

炎症範囲が広い場合は、全身に発熱がみられ、頭痛、関節痛、寒気をともなうケースもあります。

また炎症が強い場合、毛細血管壁の隙間が広くなることで、むくみが急激に悪化する可能性があります。

免疫機能が低下している場合には、細菌の感染が脂肪組織から体中へと拡大し、敗血症などの重い感染症をおこす可能性があります。

蜂窩織炎の診療科目・検査方法

白血球の増加や炎症反応数値の上昇が確認されれば、診断の参考にはなりますが、特別な血液検査や画像検査はありません。そのため基本的には医師が皮膚の状態を観察する皮膚所見や病歴聴取をしてどんな病気になったことがあるのかなどを確認して診断されることが多いようです。

蜂窩織炎と初期症状がよく似ている壊死性筋膜炎は、皮膚の症状が急速に広がり、皮膚が紫色に変色する、水膨れなどの症状があらわれます。

壊死性筋膜炎は、治療が遅れると命にかかわる重篤な病気です。そのため、蜂窩織炎と区別するためにも医療機関の受診が必要です。壊死性筋膜炎と判別するためにはMRIやCTなどの画像検査により、炎症の範囲を確認します。

皮膚科を受診するケースが多いです。

蜂窩織炎の原因

人間の皮膚に備わっている強力なバリアー機能が、何らかの原因によって壊されると、そこから細菌が侵入し感染します。

考えられる感染のきっかけとしては以下のようなことです。

1. 擦り傷、虫刺されなどで皮膚に傷ができた
2. 水虫(白癬)、伝染性膿痂疹(とびひ)により細菌が増加しバリアー機能が低下
している
3. アトピー性皮膚炎などの湿疹により、皮膚のバリアー機能が低下している
4. 手術経験がある(特にリンパ切除術に多い)
5. 糖尿病、抗ガン剤を用いた化学療法を受けている、エイズウイルス(HIV)感染などにより免疫機能が低下している場合

蜂窩織炎のおもな原因となる細菌は、溶連菌と黄色ブドウ球菌の2種と考えられています。

蜂窩織炎の予防・治療方法・治療期間

症状が軽ければ飲み薬や点滴で抗菌薬を使用して、細菌を抑制する治療がおこなわれます。また痛みが強く出ている場合には、痛み止めが処方されるケースもあります。

症状がおきている部分を安静にして、冷やす方法も有効とされています。

発熱などの全身症状があれば、免疫機能が低下していて内服薬では改善がなければ重症化しやすくなります。そのため、入院して点滴治療がおこなわれることもあります。

治療期間は、出現している症状により異なりますが、通常、数日から2週間くらいが目安とされています。

重症化しなければ2~3日で急性に症状が進行する期間は終わることが多いようです。

蜂窩織炎の治療経過(合併症・後遺症)

症状の再発を予防するため、見た目の症状が改善されても、自己判断で薬の服用を中止せず、医師の指示通りの治療期間を守ってください。

症状が完治するまで薬を継続しないと、組織の隙間などに細菌が潜み、何らかのタイミングで再増殖して、再発するリスクが高まります。他の病気などの原因がない患者さんであれば、しっかり治療をおこなえば、ほぼ治ると考えられています。

蜂窩織炎は、再発するケースがあります。場合によっては、生涯にわたり抗菌薬を服用する必要があることもあるようです。

蜂窩織炎になりやすい年齢や性別

蜂窩織炎は、1000人中24.6人ほどの割合でみられたという調査結果があります。

中年以降の男性高齢者に比較的多くみられると考えられています。

執筆・監修ドクター

長谷川 佳子
長谷川 佳子 医師 ルサンククリニック銀座院 院長 担当科目 形成外科/皮膚科/内科

経歴北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院 形成外科、藤沢湘南台病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
を経て横浜栄共済病院 形成外科
2014年 KO CLINICに勤務
2021年 ルサンククリニック銀座院 院長 就任

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