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とうにょうびょうじんしょう糖尿病腎症

更新日:2022/08/16 公開日:2019/02/01 view数:4,122

糖尿病腎症とは?

糖尿病腎症(とうにょうびょうじんしょう)は高血糖が原因でおこる腎臓病です。糖尿病性の腎症は糖尿病の代表的な合併症です。また人工透析を受けている患者さんの中でももっとも多くの割合を占めています。

初期には症状はありませんが、進行していくとむくみや疲労感などが出るようになります。症状が出てきてからは進行を遅らせることは可能ですが治療により元の状態に戻すことは難しくなります。治療には厳格な血糖コントロールが必要になります。

目次
  1. 糖尿病腎症の症状
  2. 糖尿病腎症の診療科目・検査方法
  3. 糖尿病腎症の原因
  4. 糖尿病腎症の予防・治療方法・治療期間
  5. 糖尿病腎症の治療経過(合併症・後遺症)
  6. 糖尿病腎症になりやすい年齢や性別
  7. 編集部脚注

糖尿病腎症の症状

初期は自覚症状がありません。

腎症が悪化するとむくみの出現、尿毒症(※1)の症状(吐き気、食欲不振、頭痛、呼吸困難感など)や貧血などの症状が出現します。

糖尿病腎症の診療科目・検査方法

すぐに内科、可能であれば糖尿病内科を受診する必要があります。

糖尿病内科を受診することが望ましいです。

検査内容

血液検査(eGFR(※2)、クレアチニン(※3))、尿検査(尿中アルブミン:※4)などにより1期から5期に分けて病期を分類します。

糖尿病腎症の原因

高血糖後に血糖コントロール、高血圧、脂質管理が不十分な状態を続けることで生じます。

喫煙によって症状が進行していきます。

糖尿病腎症の予防・治療方法・治療期間

治療法

血糖コントロール、降圧治療、脂質管理、禁煙はどの病期でも共通して実施します。病状が悪化するとたんぱく質制限を行います。さらに進行すると透析療法や水分制限が必要になります。

治療期間

診断された後は自覚症状がなくても定期的に診察を受ける必要があります。原因疾患に対する継続治療が大切です。

糖尿病腎症の治療経過(合併症・後遺症)

初期ならば、血糖コントロールで悪化を抑えることが可能です。

進行した場合、人工透析(※5)が必要になります。

糖尿病腎症になりやすい年齢や性別

詳細はわかっていません。

編集部脚注

※1 尿毒症

尿毒症は、「腎臓の働きが低下したことに起因する諸症状」です。

腎臓は、血液中の不要な物質を濾過(ろか)しています。
血液をきれいに保ち、不要な物質は尿と一緒に排出します。
しかし、腎機能が低下すると、不要な物質を排出することができなくなります。
その結果、血液中に不要な物質が溜まり、身体に害を及ぼします。
このときに現れる症状を「尿毒症」と呼んでいます。

尿毒症の主な症状には、次のようなものがあります。
・貧血
・吐き気
・浮腫(むくみ)
・かゆみ
・呼吸苦
・食欲低下
・頭痛
・意識障害(思考力低下 / ぼんやりするetc.)
・不眠
・全身がだるい

腎臓の働きが低下することを「腎不全」と呼んでいます。
尿毒症は、腎不全にかかったときに現れる症状の1つです。

※2 eGFR

eGFRは、「推算糸球体濾過量(すいさん-しきゅうたい-ろかりょう)」の略称です。
腎臓の「不要な物質を濾過し、尿と一緒に排出する能力がどれくらいか」という指標になります。

eGFRの値を算出するには、血液検査でわかる「血清クレアチニン値(Cr)」の数値を用いる必要があります。

計算式は
男性の場合、「194×【Crの-1.094乗】×【年齢の-0.287乗】」
女性の場合、「194×【Crの-1.094乗】×【年齢の-0.287乗】×0.739」
計算結果の数値がeGFRの値です。

eGFR値が、
・90以上⇒腎機能が正常~高い
・60以上90未満⇒腎機能がやや低下しているが、正常範囲内
・45以上60未満⇒腎機能が軽度~中程度に低下
・30以上45未満⇒腎機能が中等度~重度に低下
・15以上30未満⇒腎機能が著しく低下
・15未満⇒末期腎不全

このように判断することができます。

※3 クレアチニン

クレアチニンは、「筋肉細胞から出る老廃物」です。
筋肉が収縮するときに必要なエネルギー源―クレアチンを代謝したことで生じる物質になります。

クレアチニンは、腎臓の濾過装置―糸球体(しきゅうたい)で濾過されて、尿中に排出されます。
そのため、「体内のクレアニチンがどれくらい排出されているか」を確認することが腎機能の指標になります。

※4 尿中アルブミン

尿中アルブミンは、「尿に含まれるアルブミンの量」です。
アルブミンは肝臓でつくられるタンパク質で、血漿(けっしょう:血液中の液体成分)の中に存在しています。
「血液が血管内にとどまるように浸透圧を調整する」などの役割を負っています。

本来、アルブミンは尿中にはほとんど出てきません。
しかし、腎臓の濾過装置――糸球体が損傷を受けると、アルブミンが尿中に排出されるようになります。
そのため、尿中のアルブミンの量を調べることで、腎機能の指標とすることが可能です。

※5 人工透析

人工透析は、「腎機能の低下が著しい患者さんに対し、人工的に血液を濾過する処置」です。

腎臓は、血液中の老廃物を濾過する役割を負っています。
しかし、末期の腎不全において、腎臓の濾過能力はほとんど失われています。
そこで、「体内の血液を血液透析器(ダイアライザー)に通して体内に戻す」という処置が必要になります。
簡単に表現すれば、「機械に腎臓の代わりをさせる」ということです。
この処置を「人工透析」と呼んでいます。
正式名称では「血液浄化療法」と呼びます。

執筆・監修ドクター

吉岡 啓
吉岡 啓 医師 吉岡内科医院 院長 担当科目 糖尿病内科/内科

経歴川崎医科大学 卒業
川崎医科大学付属川崎病院研修
川崎医科大学付属病院勤務
現在 医療法人吉岡内科医院勤務

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