きゅうせいちゅうすいえん急性虫垂炎
急性虫垂炎とは?
急性虫垂炎(きゅうせいちゅうすいえん)は、盲腸(もうちょう)という名でも知られている病気です。
虫垂は盲腸の先にある細長い臓器で、場所により消化途中の食べ物のカスがたまりやすい構造になっています。
そのため異物が詰まって閉塞することもあり、内部で細菌が繁殖すると炎症を起こし、虫垂炎となります。
以前は盲腸が炎症をおこしていると考えられていたため「盲腸炎」という別名があります。
発症するとみぞおちや腹部の痛みを感じ吐き気があるのも特徴です。
それにともない発熱がおこります。
症状にあわせて手術をすることもありますが、症状が軽ければ抗菌薬の投与にて治療が可能です。消化器内科を受診しましょう。
急性虫垂炎の症状
初期は上腹部痛、胃痛、吐き気、嘔吐で始まり、その後右下腹部に持続する疼痛(炎症が強いと歩行時にひびく痛み)となるのが典型例です。
37度程度の微熱であることが多いですが、炎症が強い場合には38度以上の高熱になります。
急性虫垂炎の診療科目・検査方法
急性虫垂炎の原因
大腸の始まりである盲腸から外方に突出している腸管の突起物を虫垂と呼びます。
糞石や食物残渣がこの突起物である虫垂の内腔を閉塞し、細菌が増殖して炎症を起こすことで発症します。
急性虫垂炎の予防・治療方法・治療期間
急性虫垂炎の治療経過(合併症・後遺症)
治療法は重症度により異なりますが、治療はほとんどの場合は可能です。
急性虫垂炎になりやすい年齢や性別
「日本のDPC(診断・治療・処置の略称)データからみた急性腹症の頻度の報告」では、男性では第2位で9.2%、女性では第4位で7.2%です。
小児の重症腹痛疾患の中では最もよく認められ、全体の1~8%を占めると言われています。
10代~20代に好発します。
乳幼児においても急性腹症としては最多。高齢者にも認められ、自覚症状に乏しく発見が遅れ重症化することがあります。性差はありません。
執筆・監修ドクター
経歴1993年 札幌医科大学卒業
横浜市大医学部第二内科入局後、横浜市立港湾病院(現みなと赤十字病院)、横浜南共済病院、京都第二赤十字病院に勤務。
2003年 横浜市大病院助手
2006年 東海大学消化器内科講師
2010年 同准教授
2017年7月 かわぐち消化器内科開院。
東海大学医学部客員教授。横浜市大医学部臨床教授。
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