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虫垂炎(盲腸)の症状をチェック。押して離すと痛く、右下へ移動する

更新日:2017/12/29 公開日:2017/12/29 view数:1,238
虫垂炎 症状

虫垂炎は、一般的に「盲腸」や「盲腸炎」とよばれます。

症状は「みぞおち」から「へそ」にかけての痛みから始まります。痛みは右下腹部に移動し、発熱や吐き気をともなうことが多いです。

もっとも発症率が高いのは10~20代で、男女差はありません。子供から高齢者まで、15人に1人がかかるともいわれる『虫垂炎』について、原因や時系列の症状、対処法をご紹介します。

目次
  1. 虫垂炎とは?原因と症状
  2. 急性虫垂炎は大きく3つに分けられる
  3. 虫垂炎が疑われるときの対処法
  4. まとめ

虫垂炎とは?原因と症状

1.虫垂の位置や働きって?

虫垂の場所って?

「虫垂」とは、盲腸の下の端にある腸管の一部分です。長さは6~8㎝で、太さは鉛筆程度で、先端が閉じて猫のしっぽのようにぶら下がっています。

虫垂は、消化や吸収などの働きはありませんが、リンパ組織が集まっています。そのため、「腸扁桃(ちょうへんとう)」とよばれ、免疫に関与しているともいわれています。

2.虫垂炎の原因って?

虫垂炎の原因は?

おもな原因は、虫垂の閉塞と細菌の侵入によるもの

虫垂の閉塞によって虫垂内の圧が上昇して血行が悪くなったり、細菌が侵入して感染を起こしたりすると急性の虫垂炎を起こすと考えられています。

そのほかの原因について

  • 糞便に細菌やウイルスが侵入すること
  • リンパ組織の過形成
  • 寄生虫の侵入
  • 虫垂のねじれ
  • ストレスや生活習慣の乱れ

日本人は欧米人よりも腸が長いため、腸や虫垂がねじれやすいのも特徴のひとつです。

また、虫垂はリンパが多く集まっている場所であるため、リンパが過度に形成されて炎症を起こすこともあります。まれですが、腫瘍によって炎症が起こることもあるでしょう。

 

3.虫垂炎のおもな症状

腹痛は「みぞおち」から「へそ」の辺りから右下腹部へ移動!

初期の症状

最初に、上腹部やへそのまわりが突然痛みはじめます

その後、発熱・吐き気・嘔吐・食欲不振などが起こります。

数時間後に腹部の痛みが移動!

数時間たつと吐き気が止まり、数時間~24時間かけて「みぞおち」から「へそ」の辺りの腹痛が、徐々に右下腹部へ移動していきます。痛みは経過とともにひどくなり、持続します。

さらに…押して離したときに痛みがひどくなる

腹部の痛みが起きている場所を押して、離したときに痛みがひどくなることを『反跳痛(はんちょうつう)』や『ブルンベルグ徴候』といいます。この反応があれば虫垂炎の可能性が高いでしょう。

39℃を超えたら、要注意!

37~38℃の微熱であることが多いですが、39℃以上の高熱の場合は注意が必要です。

内臓の表面や腹壁などに穴があく『穿孔性腹膜炎(せんこうせいふくまくえん)』や、感染により膿がたまった『膿瘍形成(のうようけいせい)』を起こしている可能性があります。

4.この痛みは虫垂炎?チェック方法

虫垂炎のチェック方法

腹部の“痛みの移動”に注目!

腹部全体またはみぞおちの痛みが右下腹部あたりへ移動しているようなら虫垂炎が疑われます。

反跳痛がみられますか?

先に解説したように、虫垂炎だと痛みを感じた場所を押して、離したときに痛みが強くなることが多いです。

似た症状の病気も…自己判断はむずかしい

とはいえ、尿路結石や急性腸炎といった病気であっても、吐き気・嘔吐・発熱も症状があらわれます。そのため、虫垂炎かも?と感じても、自己判断することはむずかしいです。

急性虫垂炎は大きく3つに分けられる

急性虫垂炎は、炎症の程度により大きく3つに分けられます。

虫垂炎の多くは『カタル性』→『蜂窩織炎性』→『壊疽性』へと進行していきます。

虫垂炎の合併症について

1.『カタル性』

粘膜層の軽い炎症なので、抗生物質の投与による薬物治療になります。

「虫垂炎をちらす」といわれることがありますが、これは「内科的治療によって炎症を緩和させること」を指しています。しかし、薬物療法の場合は、10~20%の割合で再発がみられます。

2.『蜂窩織炎性(ほうかしきえんせい)』

全層が化膿性の炎症を起こしているものです。この段階では、保存的治療である抗生物質を使用した内科的治療法の選択もできます。

しかし、腹膜炎を疑う症状・虫垂の太さが10mm以上・糞便が詰まっている、などの場合は手術が必要になることもあるでしょう。

3.『壊疽性(えそせい)』

虫垂壁の全層が壊死(えし)してしまうほどの炎症です。壊死とは、細胞が死んでしまうということです。この段階になると、緊急手術が必要となります

壊疽性の場合、穿孔性腹膜炎まで症状が進むと『腹膜炎』を併発します。早期に手術をおこなえば命の危険もなく、入院期間も1週間程度ですむでしょう。

虫垂炎が疑われるときの対処法

虫垂炎が疑われるときの対処法

1.何科を受診するべき?

虫垂炎が疑われる症状が確認されたら、すみやかに病院を受診しましょう。内科・外科・胃腸内科・胃腸外科でも診察してもらえますが、虫垂は消化器官であるため「消化器内科」を受診するとよいでしょう

カルタ性以降の段階からは外科的治療が必要になるため、「消化器外科」を紹介されます。

2.検査法について

触診や、聴診器で音を聴くなどの腹部の診察のほかに、採血・腹部のX線検査・超音波検査などをおこないます。

さらに、炎症の進行度や、排泄物が化石化した「糞石」があるか、周辺臓器の状況などを確認して判断します。

採血をすると、白血球が2倍以上も増加していたり、腹膜炎まで症状が進んでいる場合は、4倍以上も増加していたりすることがあります。白血球は少しでも身体に異常があると増える値です。

まとめ

まとめ

虫垂炎はだれもがかかる可能性のある病気

虫垂炎は、だれもがかかる病気ですが、とくに10代から20代の若者に多くみられます。

虫垂炎かも?と思われる症状があったら、我慢せずにすみやかに病院を受診しましょう。

自然治癒しないため、悪化すると命の危険も!

虫垂炎は、自然に良くなることはありません。悪化すると腹膜炎を起こし、生命の危険をともないます。

とくに子どもがかかった場合は、虫垂炎の症状が出てから『穿孔性腹膜炎』になるまでの時間が短いといわれているため、注意が必要です。

執筆・監修ドクター

岡村 信良
岡村 信良 医師 久野銀座クリニック 理事長 担当科目 消化器内科

経歴2006年 北里大学大学院卒、
2008年 平塚共済病院内科医長を経て小田原銀座クリニックに入職、その後院長に就任。
2013年 12月には当院久野銀座クリニックを開業

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