てんかん

てんかんはどのように発症するのですか?子どもがなりやすいのですか?

【監修】板東 浩 先生(医学博士、内科医)

 

てんかんは神経細胞の電気信号が過剰に出ることで発作が起きる病気です。
身体のあらゆる行動はこの電気信号でおこなわれるのですが、過剰に信号が出ると正しく伝わらず、意識がなくなったりけいれんが起きたりします。
発症するのは3歳未満の子どもが多い傾向です。

てんかんの定義

てんかんは、「大脳の神経細胞(ニューロン)」が過剰な放電をおこなうことで、繰り返し「てんかん発作」と呼ばれる発作を起こす病気です。

神経細胞の過剰な放電とは何か?

人体には、たくさんの神経細胞が存在しています。そして、神経細胞は電気信号をやりとりして、情報伝達をします。

「目で見た情報」「耳で聞いた情報」「肌で感じた情報」などは、電気信号として脳に送られ、「明るい」「うるさい」「肌寒い」などと知覚されます。「指を動かす」「立ち上がる」「歩く」など、身体を動かすときも同様です。脳が筋肉に電気信号で命令を送り、筋肉がそのとおりに動きます。

ちなみに、ふだん意識していない行動―「まばたき」「呼吸」「心臓の拍動」なども、脳からの命令です。これらの命令もまた、電気信号で伝わっていきます。人間の身体の動きは、電気信号によって制御されているといえます。

てんかんの定義

しかし、大脳の神経細胞が過剰な電気を送るようになると、電気信号による情報伝達がうまくいかなくなります。正しい命令を送れなくなったり、きちんと情報を受け取れなくなったりします。この状態が「てんかん発作」です。

てんかん発作の代表的な症状は痙攣(けいれん)ですが、「脳のどの部分で過剰放電が起こるか」により、症状の現れ方は様々です。ただし、患者さんごとに「発作の起こる場所」は決まっているので、同じ患者さんが発作を起こした場合、(原則的には)同じ症状をきたします。

てんかんの発症率と発症年齢

てんかんの有病率(=てんかんにかかっている人の割合)は、0.5~1.0%と言われています。てんかんには、「突発性てんかん」と「症候性てんかん」の2種類が存在します。突発性は「遺伝的素因による先天異常によるもの」で、症候性は「別の疾患による影響で発症したもの」です。

遺伝的素因が影響する突発性てんかんは、3歳未満の発症が多く、年齢が上がるにつれて減っていきます。一方、症候性てんかんは、脳血管障害などの疾患に起因して発症するため、高齢者の発症が多くなっています。

【参考】国際医療福祉大学作成資料

てんかん自体が遺伝することはほとんどない

突発性てんかんは、「遺伝的素因が複合的に絡んだ先天異常」です。しかし、「てんかん患者の子供はてんかんになる」というものではありません。複数の遺伝的素因が複合的に影響しているので、単純に遺伝するのとは異なります。

板東浩先生
 【監修医】医学博士 / 内科医: 板東浩 先生
 1957年生まれ。
 1981年 徳島大学を卒業。
 ECFMG資格を得て、米国でfamily medicineを臨床研修。
 抗加齢医学、糖質制限、プライマリ・ケア、統合医療などの研究を行う。
 

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