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たこつぼがたしんきんしょうたこつぼ型心筋症

更新日:2022/08/16 公開日:2019/01/30 view数:12,495

たこつぼ型心筋症とは?

たこつぼ型心筋症は、精神的・肉体的ストレスがきっかけになっておこる心筋症です。
たこつぼ型心筋症の患者さんの左心室をレントゲンなどで撮影するとたこつぼに似ていることから、1980年代末にこの名前が付けられました。

高齢の女性に多い症状で、胸痛、呼吸困難、動悸、全身倦怠感などがあり、急性の心不全や、一気に血圧が低下するショック症状がおこる場合があり、そういった場合は迅速な治療が必要です。
しかし、実際に治療を受けることができれば、死亡する例は多くはありません。


目次
  1. たこつぼ型心筋症の症状
  2. たこつぼ型心筋症の診療科目・検査方法
  3. たこつぼ型心筋症の原因
  4. たこつぼ型心筋症の予防・治療方法・治療期間
  5. たこつぼ型心筋症の治療経過(合併症・後遺症)
  6. たこつぼ型心筋症になりやすい年齢や性別
  7. 編集部脚注

たこつぼ型心筋症の症状

胸が痛くなる、苦しくなるといった症状があらわれます。まれに血圧低下、ショック症状も引き起こすこともあります。

一部の患者さん(全体の10%前後)は重篤な合併症が出現する可能性があります。

たこつぼ型心筋症の診療科目・検査方法

心電図、胸部レントゲン、血液検査、心臓超音波(心エコー)、心臓カテーテル検査を行います。

まれに重症化することがあります。

症状が出たらすぐに循環器内科心臓血管外科を受診する必要があります。

たこつぼ型心筋症の原因

心や体へのストレスがきっかけです。

心臓の血管のけいれん、自律神経の乱れ、カテコラミン(※2)というホルモンの過剰分泌など、さまざまな原因が推測されています。

たこつぼ型心筋症の予防・治療方法・治療期間

緊急時は集中治療室に入り、点滴を行いながら経過観察を行います。

心臓の機能を補助するための機械(循環補助装置)を使用することがあります。

ほとんどのたこつぼ型心筋症の患者さんは、心臓の動きが回復し、一般病棟に移った後に10日前後で退院することが可能です。

10日前後の治療で改善します。

たこつぼ型心筋症の治療経過(合併症・後遺症)

症状に合わせた対処療法により、症状をおさえることが可能です。

たこつぼ型心筋症になりやすい年齢や性別

突然胸が痛くなり救急車で運ばれる人の1.7~2.2%に存在する比較的まれな疾患です。
(急性冠症候群(※1)の疑いとされた患者の1.7~2.2%)

高齢女性(男女比1:7、60歳代)に多いです。

編集部脚注

※1 急性冠症候群(きゅうせい-かん-しょうこうぐん)

急性冠症候群(ACS)は、「冠動脈の内部が詰まる病気」です。
心臓は「(血液に乗せて)酸素・栄養を全身に運ぶための臓器」です。
当然のことですが、心臓自体も酸素・栄養を必要としています。
そのために、冠動脈が存在します。冠動脈は、「心筋(心臓の筋肉)に酸素・栄養を運ぶ血管」です。
さて、動脈硬化が進むうちに、冠動脈の内部が狭くなることがあります。
冠動脈の壁が狭くなるのは、脂質やコレステロールを主成分とする粥腫(じゅくしゅ:アテローム)が溜まるからです。
粥腫は「かさぶた」のような性質になっています。
粥腫が安定している場合、冠動脈はだんだん狭くなっていきます。
完全に詰まることはあまり多くありません。
多くは、「運動など、身体に負担をかけたときだけ胸が痛む(労作性狭心症)」などの経過をたどります。
問題は、粥腫が不安定になった場合です。
かさぶた状の粥腫が壊れて、出血する恐れがあるからです。
粥腫から出血すると、血小板が集まってきて血液が凝固します。
凝固した血液は、「血栓」という塊(かたまり)になります。
血栓は、冠動脈を詰まらせる原因です。
「血栓により、冠動脈の血流が悪化した状態」を「急性冠症候群」と呼んでいます。

冠動脈の「詰まり具合」によって、次の2つの病態にわけられます。
・不安定狭心症
⇒血栓により、冠動脈が大きく狭まった状態

・心筋梗塞
⇒血栓により、冠動脈が完全に詰まった状態

ちなみに、狭心症と心筋梗塞をまとめて「虚血性心疾患」と言います。急性冠症候群は「虚血性心疾患のうち、血栓が原因となっていて緊急性の高い病態」と説明することも可能です。

※2 カテコラミン

カテコラミンは、「交感神経優位(緊張・興奮)に導く神経伝達物質の総称」です。
具体的には、「ノルアドレナリン」「アドレナリン」「ドーパミン」の3種類になります。
「カテコールアミン」と表記することもあります。

執筆・監修ドクター

井守 洋一
井守 洋一 医師 二俣川内科・循環器内科クリニック(旧:笹野台内科) 院長 担当科目 内科/循環器内科

経歴2005年 日本医科大学医学部医学科 卒業
     横浜市立市民病院
     日本医科大学医学部付属病院
2008年 国際親善総合病院内科 
2009年 国家公務員共済組合連合会 虎の門病院循環器センター内科
2011年 湘南鎌倉総合病院 心臓センター循環器科 
2014年 スイス留学・チューリッヒ大学病院循環器内科
2015年 日本医科大学医学部付属病院 循環器内科 
医療法人笹野台内科 院長
2019年 5月より二俣川内科・循環器内科クリニック 院長

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