まんせいひろうしょうこうぐん慢性疲労症候群
慢性疲労症候群とは?
慢性疲労症候群(まんせいひろうしょうこうぐん)は、原因不明の疲労感が日常的におこる症状です。体温が高くなり、筋肉痛や気分の落ち込み、認知症のような症状がおこることもあります。あくまで慢性的に疲労した状態とは異なりこうした症状が確認されます。ストレスや遺伝など原因について推測されていまるものはありますが解明されていません。
さまざまな疾患には当てはまらず、原因も不明なため効果的な治療法もありません。そのため、あくまで対処療法的な治療となります。
あわせて読みたい
- 目次
慢性疲労症候群の症状
次の5つの症状が代表的です。
①平熱より0.5~1.5℃くらい高い体温が半年以上にわたり持続(解熱鎮痛剤などを用いても熱が下がらない)
②日常生活に支障をきたす原因不明の疲労感
③全身または特定の部位に激しい筋肉痛
④不眠や過眠の症状
⑤気分が落ちこむ症状(午後のほうが強まる傾向。また、物忘れがひどくなるなど、認知症のような症状が出る場合もある)
慢性疲労症候群の診療科目・検査方法
慢性疲労症候群の原因
原因は不明です。しかし、ストレスをきっかけに免疫の働きが低下します。
ある特定の遺伝子の異常も報告されています。
慢性疲労症候群の予防・治療方法・治療期間
漢方薬による治療、ビタミンCなどで抗酸化力を高める治療などがおこなわれています。
さまざまだが、10年以上かかる場合もあります。
慢性疲労症候群の治療経過(合併症・後遺症)
治療自体は可能です。しかし、長期にわたって治療が必要になります。
慢性疲労症候群になりやすい年齢や性別
明確な数値を示すのは困難だが、日本国内における慢性疲労症候群の罹患率は0.1~0.3%と推定されています。
アメリカでは、慢性的疲労を感じている人の0.5%が慢性疲労症候群と考えられています。
20~50歳の人に多く見られます。また、男性より女性(特に若年女性・中年女性)の発症率が高い傾向があります。
編集部脚注
※1 自己免疫疾患
自己免疫疾患は、「免疫細胞が自分の身体を攻撃する病気」です。
免疫細胞の標的になった組織は、慢性的に炎症を起こします。
全身に炎症が起こる疾患を「全身性自己免疫疾患」、特定の臓器に炎症が起こる疾患を「臓器特異的自己免疫疾患」と呼びます。
参考・出典サイト
執筆・監修ドクター
経歴東海大学医学部 卒業
日大板橋病院 勤務
日赤医療センター 勤務
国立病院東京災害医療センター 勤務
東大和病院 勤務
関連する病気
慢性疲労症候群以外の病気に関する情報を探したい方はこちら。
関連カテゴリ
慢性疲労症候群に関連するカテゴリはこちら。
関連コラム
「慢性疲労症候群」に関するコラムはこちら。