髄膜炎

髄膜炎の基本情報

【執筆】加賀 康宏 先生

髄膜炎の情報まとめ

病名髄膜炎(ずいまくえん)
別名脳脊髄膜炎(のうせきずいまくえん)
症状発熱、頭痛、悪心、嘔吐。首が硬くなり下顎を胸につけることができなくなる項部硬直(こうぶ-こうちょく)が起きる。
けいれんや意識障害も起こる。
罹患者数厚生労働省の患者調査では年間約2千人である。
発症しやすい年齢と性差性差はないが、乳児、幼児期に多い。また感染防御能が低下してくる50歳以上でも発症しやすい。
原因細菌感染による細菌性髄膜炎、ウイルスや結核、真菌(※1)、がんによる無菌性髄膜炎がある。
細菌性髄膜炎の原因はB群レンサ球菌やインフルエンザ菌b型(※2)、肺炎球菌、髄膜炎菌などが代表的である。
受診の必要性命に関わる場合があり神経内科を要受診。
検査内容血液検査、血液培養検査、脳CT、髄液検査
治療可否治療は可能であるが、死亡する場合もある。
特に細菌性髄膜炎では成人発症例で死亡率20%と高い。
治療法

感染の原因により治療法が異なる。細菌性に対しては抗生物質を投与する。
ウイルス性には抗ウイルス薬、安静、対症療法にて加療(かりょう:治療をほどこす)する。
結核性には抗結核薬、真菌性には抗真菌薬、がん性には抗がん剤を投与する。

治療期間入院による治療が必要。数週間から数ヶ月を要する。

編集部脚注

※1真菌

真菌は「カビ・酵母・キノコなどの菌類」です。細菌(正式には真正細菌と呼びます)とは別の種類の生き物です。
生物は「真核生物」と「原核生物」に分類することができます。「二重の膜に覆われた細胞核を有する生物」を真核生物と呼び、「細胞内に核を持たない生物」を原核生物と呼びます。真菌は真核生物に属しますが、真正細菌は原核生物に属します。
人間を含めた動物、植物などはすべて真核生物であり、細胞の構造自体は真菌と似ています。

※2インフルエンザ菌

インフルエンザ菌は、「パスツレラ科―ヘモフィルス属の細菌」です。インフルエンザウイルスとはまったく異なり、インフルエンザを引き起こす病原体ではありません。

■髄膜炎についてもっとよく知るために医師が推薦する情報サイト
メディカルノート
MSDマニュアル 家庭版

■参考サイト
日本神経学会 細菌性髄膜炎診療ガイドライン2014
厚生労働省 患者調査 p40

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