髄膜炎

髄膜炎の基本情報

 

髄膜炎とは?

髄膜炎(ずいまくえん)は、脳や脊髄の表面をおおう髄膜におこる炎症の総称です。炎症の原因となるものはウイルス、最近、真菌などです。症状は激しい頭痛、吐き気、高熱などで、急激に進行し、意識障害やけいれんをおこします。また首筋の硬直がおこり、前に曲がらなくなる後部硬直がおこるのも特徴です。生命にもかかわることもあり、早急な治療が必要です。

通常は髄膜への細菌などの感染はおこりずらい状態ですが、体が弱っている、免疫力の低下、また他の疾患による免疫抑制剤などの使用などが原因になります。そのため、抵抗力の弱い子供や高齢者などが比較的かかりやすいとされています。

髄膜炎の基礎知識

病名

髄膜炎(ずいまくえん)

別名

脳脊髄膜炎(のうせきずいまくえん)

症状

発熱、頭痛、悪心、嘔吐。首が硬くなり下顎を胸につけることができなくなる項部硬直(こうぶ-こうちょく)が起きる。
けいれんや意識障害も起こる。

罹患者数

厚生労働省の患者調査では年間約2千人である。

発症しやすい年齢と性差

性差はないが、乳児、幼児期に多い。また感染防御能が低下してくる50歳以上でも発症しやすい。

原因

細菌感染による細菌性髄膜炎、ウイルスや結核、真菌(※1)、がんによる無菌性髄膜炎がある。
細菌性髄膜炎の原因はB群レンサ球菌やインフルエンザ菌b型(※2)、肺炎球菌、髄膜炎菌などが代表的である。

受診の必要性

命に関わる場合があり神経内科を要受診。

検査内容

血液検査、血液培養検査、脳CT、髄液検査

治療可否

治療は可能であるが、死亡する場合もある。
特に細菌性髄膜炎では成人発症例で死亡率20%と高い。

治療法

感染の原因により治療法が異なる。細菌性に対しては抗生物質を投与する。
ウイルス性には抗ウイルス薬、安静、対症療法にて加療(かりょう:治療をほどこす)する。
結核性には抗結核薬、真菌性には抗真菌薬、がん性には抗がん剤を投与する。

治療期間

入院による治療が必要。数週間から数ヶ月を要する。

編集部脚注

※1 真菌

真菌は「カビ・酵母・キノコなどの菌類」です。細菌(正式には真正細菌と呼びます)とは別の種類の生き物です。
生物は「真核生物」と「原核生物」に分類することができます。「二重の膜に覆われた細胞核を有する生物」を真核生物と呼び、「細胞内に核を持たない生物」を原核生物と呼びます。真菌は真核生物に属しますが、真正細菌は原核生物に属します。
人間を含めた動物、植物などはすべて真核生物であり、細胞の構造自体は真菌と似ています。

※2 インフルエンザ菌

インフルエンザ菌は、「パスツレラ科―ヘモフィルス属の細菌」です。インフルエンザウイルスとはまったく異なり、インフルエンザを引き起こす病原体ではありません。

■医師が推薦する情報サイト
メディカルノート
MSDマニュアル 家庭版

■参考サイト
日本神経学会 細菌性髄膜炎診療ガイドライン2014
厚生労働省 患者調査 p40

【執筆】加賀 康宏 先生

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