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亜鉛欠乏症

低亜鉛血症

目次
  1. 概要
  2. 症状
  3. 原因
  4. 検査内容と主な診療科目
  5. 治療方法と治療期間
  6. 治療の展望と予後
  7. 発症しやすい年代と性差

概要

亜鉛欠乏症とは?

亜鉛欠乏症(あえんけつぼうしょう)とは、血中の亜鉛濃度が80μg/dL~130μg/dLよりも下回った状態をいいます。
体内の亜鉛が不足することで皮膚炎、口内炎、脱毛症、褥瘡(じょくそう)、食欲低下、発育障害、性腺機能不全、易感染性、味覚障害、貧血、不妊症など多様な症状がおこります。

しかし、こうした症状は亜鉛を補充することで改善します。

症状

亜鉛不足によりおこる症状は多様である。

以下に代表的な症状を記載する。

①皮膚炎

乳幼児にみられやすい。口や目の周りなどに発症し、水疱をともなう場合もある。
褥瘡(床ずれ)にも関係している。

②脱毛

後頭部から始まり、頭部全体に広がる。
また頭髪だけでなく眉毛なども脱毛する。
円形脱毛症の場合も血中の亜鉛濃度が低いことによる場合が多い。

③発育障害・低身長

身長が伸びにくい、体重が増えにくいなどの症状が出る。
亜鉛を投与することで改善される。

④性腺機能不全症

思春期までは、二次性徴がなかなかおこらないなどの症状がおこる。
成人男性であれば精子減少、成人女性の場合は妊娠しにくくなるとされる。

⑤味覚障害

高齢者に多い。金属味や苦味を訴える。

原因

接種量が少ないというだけでなく、亜鉛を摂取しても吸収できていないという場合もある。
また体の亜鉛の必要量が普通より多くなっている状態になっているというケースもある。
接種量は十分であっても、排泄する量が過剰になっていることで亜鉛が不足していることもある。

接種量が足りない原因としては偏食や少食などがある。
亜鉛は動物性タンパク質に多く含まれているため、これらの摂取が少ない場合や、食事量そのものが少ない場合に生じやすい。
女性の過度なダイエットによってもなりやすい。
乳児の場合は母乳に含有する亜鉛の不足により発症する。

吸収がうまくいかないケースとしては、腸から亜鉛の吸収がうまくできず、皮膚炎や下痢をする「腸性肢端皮膚炎(ちょうせいしたんひふえん)」の場合などがある。

コーヒーやカルシウムは亜鉛の吸収を妨げるため、過剰に摂取すると亜鉛不足をまねく。

亜鉛の必要量が増えるケースとしては激しいスポーツや肉体労働などの運動が原因になる。

肝臓病などの場合、尿から亜鉛の排泄が増えることがある。
関節リウマチ、パーキンソン病、糖尿病、うつ病、てんかんの治療薬でも、排泄が増える。
激しい運動をするアスリートでは、汗や尿から亜鉛が排泄され不足がちになる。

検査内容と主な診療科目

診断のための検査として、血清亜鉛値が最も使用されている。
基準値は80~130μg/dLである。
60μg/dL未満を「亜鉛欠乏」、60~80μg/dL未満で「潜在性亜鉛欠乏」と診断する。

診断基準は

①以下の1)、2)のうち1項目以上を満たしている
1)症状や所見があらわれている
臨床症状、所見:皮膚炎、口内炎、脱毛症、褥瘡、食欲低下、発育障害、性腺機能不全、易感染性、味覚障害、貧血、不妊症

2)血液検査の「血性アルカリホスファターゼ」の値が低い

②上記の症状の原因となる他の病気がない

③血清亜鉛値が60μg/dL未満

④亜鉛を補充すると症状がよくなる

以上の4つすべてを満たすと、亜鉛欠乏症と診断される。
症状があらわれた場合、すみやかに内科、小児科などを受診する必要がある。

治療方法と治療期間

①食事療法

亜鉛を多く含む食品をよく摂取する。
食品100gあたりで亜鉛が多い食品として、
牡蠣(13.2mg), 煮干し(7.2mg),ビーフジャーキー(8.8mg),豚レバー(6.9mg),パルメザンチーズ(7.3mg),ピュアココア(7.0mg),抹茶(6.3mg),カシューナッツ (5.4mg),ごま(5.9mg)などがある。

しかし、食事療法だけでは改善しない場合が多く、薬物療法が必要である。

②薬物療法

「検査内容と主な心療科目」の項目で示した診断基準の①②③を満たした場合、亜鉛製剤の適応となる。

学童~成人では50~100mg/日、
幼児では25~50mg/日、
乳幼児・小児は1~3mg/kg/日

を経口投与する。

酢酸亜鉛製剤(ノベルジン)が適応とされている。

治療期間は症状により異なるが、低身長症では半年~1年、皮膚炎は1週周間程度で改善するとされている。

治療の展望と予後

2016年、国内で初めて治療薬として「ノベルジン」が承認された。
患者数が増えている中、今後の治療に大いに期待されている。

肝がん切除後の患者・前立腺がん患者では、亜鉛欠乏が生存率を低下させる報告がある。
予後に影響するため、早期に治療が必要である。

発症しやすい年代と性差

2003年の全国調査で推定24万人に味覚異常があると報告されている。
その中に多くの亜鉛欠乏による患者さんが含まれていることになる。

発症しやすいのは、乳幼児と高齢者である。
乳幼児の場合、成長のために日々細胞分裂を繰り返すため、亜鉛不足になりやすい。
特に低出生体重児(2500g未満)になりやすい。

高齢者は、先にも述べたように薬を服用している人が多く、薬には亜鉛の吸収を妨げるものが多いためである。
男女差は特になく、2015年の国民健康・栄養調査報告では男女共に摂取量は少なく不足気味であった。

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