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けいついねんざ頚椎捻挫

むちうちしょう/がいしょうせいけいぶしょうこうぐん/けいぶざしょうむちうち症/外傷性頚部症候群/頚部挫傷
更新日:2022/08/10 公開日:2019/05/01 view数:86,566

頚椎捻挫(けいついねんざ)とは、首や頭、体に衝撃をうけて、首が捻挫してしまうことです。
交通事故や転倒・転落などによる衝撃で頚椎(けいつい)を損傷し首の骨や神経、筋肉などを痛めてしまった状態のことをいいます。痛みが長い間続きめまいや手のしびれなどが生じることがあります。

よく「むち打ち」など呼ばれることが多くありますが、正確な病名ではありません。頚椎捻挫や外傷性頚部症候群(がいしょうせいけいぶしょうこうぐん)や頚部挫傷(けいついざしょう)が正式な病名です。

頚椎捻挫であれば骨折や脱臼はしていません。そのため、そうした治療に必要な頚椎を固定するためのカラー(えりまき)はほとんどの場合必要ありません。一定期間安静にした後は、普段通りの生活に戻り、過度な生活制限を行わないことが症状の慢性化を防ぎ改善につながります。逆に、固定をして安静期間を長く取りすぎると、さらに痛みが長い期間続く可能性もあります。

ほとんどの痛みは1~3ヵ月で消えますが、めまいなどはそれよりも長く続くこともあります。
自然治癒が期待できる病気のため、治療としては適切な安静と痛み止めの服用が基本となります。

治療は、基本的に専門である整形外科で行います。

目次
  1. 頚椎捻挫の症状
  2. 頚椎捻挫の診療科目・検査方法
  3. 頚椎捻挫の原因
  4. 頚椎捻挫の予防・治療方法・治療期間
  5. 頚椎捻挫の治療経過(合併症・後遺症)
  6. 頚椎捻挫になりやすい年齢や性別

頚椎捻挫の症状

一般的には受傷直後から症状があらわれますが、すぐに痛みの症状が出ることは多くありません。数時間から数日経過してから症状が出る場合もあります。数日後に痛み出すことも多くあります。

首や首回りの痛み、首が動かない、回せない、動かせないなどの運動障害、頭痛、後頭部や首から背中の痛みやこりがあらわれます。頚部の痛みは1~3カ月ほど続くことが多いです。

めまい、耳鳴りや耳閉塞感などの耳の症状、腰痛、手のしびれ、眼のかすみなどの眼症状、声のかすれ、吐き気など頚椎捻挫にともなってあらわれる副症状が出ることがあります。
ほかにも全身のだるさや疲労感、集中力の低下、睡眠障害、不安感や抑うつなどの精神症状など副症状が幅広くありますが、症状がすぐに出ないこともあるため、頚椎捻挫による症状という自覚がない場合も多いです。

頚椎捻挫の診療科目・検査方法

診察やX線検査で、骨折や脱臼がないかの確認を行います。また、頚椎の可動域制限が強いかどうか、筋力低下や手足の知覚異常がないかも診断します。

通常はX線検査で確認できますが、頚椎の並びの異常や、椎間板および軟部組織の損傷が疑われる場合はCTやMRIによる検査をおこなうことがあります。

また、整骨院は病院ではないため検査や診断を受けることができません。交通事故直後に整骨院へ行くのではなく、必ず整形外科を受診して診療を受けることが大切です。
外傷や皮膚に異常がないかなどを確認し他に異常がないか診断を受けます。

慢性的な痛みの場合は、整骨院への通院も検討して良いでしょう。

頚椎捻挫の原因

交通事故や激しい接触によって頭部が急激に振られ、反射的に頚椎損傷を避ける防御機能が働き、筋肉が緊張してしまうことで生じると考えられます。また、衝撃の大きさによっては筋肉の部分断裂や、靭帯が損傷することもあります。

交通事故以外では、スポーツによる事故や転倒、転落事故などで首に過剰な力が加わることで首の軟部組織を傷めることがあります。そのため事故にはならなくても車の急停車、子供を肩車していて急に無理をする、などでも発症することがあります。

また、痛みが生じている時期に頚椎部分を安静にすると痛みが長引くことがあります。骨折や脱臼がないのに長期にわたって頚椎カラーで固定することも、痛みや肩こりが長引く原因となります。

頚椎捻挫の予防・治療方法・治療期間

骨折や脱臼がなければ、2~4週間安静にします。その後は頚椎を動かすようにすることが大切です。逆に安静にしすぎると、痛みが長期化することがあります。

痛みに対しては、ロキソニンなどの鎮痛薬を処方することもあります。また、ひどい痛みがある場合は数日間のみ頚椎カラー装着の装着を検討します。

安静期間が過ぎれば理学療法や運動療法、心理療法が行なわれることもあります。

治療期間は数日で症状が無くなる人もいれば、何年も続くこともあります。

頚椎捻挫の治療経過(合併症・後遺症)

安静期間をあまり長く設けず、ストレッチや体操などで頚椎を動かすことで慢性化を防ぐことができます。

また、めまいや眼症状が続く場合は、脳神経外科眼科などの専門医へ相談するとよいでしょう。

頚椎捻挫になりやすい年齢や性別

交通事故をおこした側よりも、追突された側の方がなりやすい傾向にあります。

またラグビーや相撲など、激しい接触のあるスポーツを行っている人も発症しやすくなります。不慮の事故により誰にでもおこる可能性があります。

執筆・監修ドクター

河合 隆志
河合 隆志 医師 フェリシティークリニック名古屋 院長 担当科目 整形外科

経歴1997年 慶應義塾大学理工学部卒業
1999年 同大学院修士課程修了
2006年 東京医科大学医学部卒業
2012年 東京医科歯科大学大学院博士課程修了
     三楽病院整形外科他勤務
     愛知医科大学学際的痛みセンター勤務
     米国にてペインマネジメントとエイジングケアについて学ぶ
2016年 フェリシティークリニック名古屋 開設

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