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きょうかくでぐちしょうこうぐん胸郭出口症候群

てぃーおーえすTOS
更新日:2022/08/10 公開日:2019/05/06 view数:137,998

胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)とは、第一肋骨と鎖骨の間にある部分になんらかの異常がおきて、首や肩、腕や指などが痛んだりしびれたりする病気です。

第一肋骨は鎖骨の奥から少し上にあり、この肋骨と鎖骨の間のすきまを胸郭出口とよびます。自然に治おることもありますが、日常生活に支障があれば治療が必要です。

なで肩などの体型や、重いものを運ぶことの多い職業についている人におこりやすい傾向があります。

目次
  1. 胸郭出口症候群の症状
  2. 胸郭出口症候群の診療科目・検査方法
  3. 胸郭出口症候群の原因
  4. 胸郭出口症候群の予防・治療方法・治療期間
  5. 胸郭出口症候群の治療経過(合併症・後遺症)
  6. 胸郭出口症候群になりやすい年齢や性別

胸郭出口症候群の症状

首や肩の痛みや凝り、腕や指などの痛みやしびれ、手の指のだるさ、指先の冷えなどの症状があらわれます。

肩から背中の肩甲部(けんこうぶ)にかけてこわばりを感じることもあります。また頭痛や吐き気などの自律神経症状が合併しておこることがあります。

こうした症状は姿勢や動作などにより、改善したり、悪化したりするのも特徴です。
自然に症状がなくなることもありますが進行してしまうこともあります。

胸郭出口症候群の診療科目・検査方法

日常生活に支障がある時は整形外科を受診します。
検査では特定の姿勢をとって、手首の親指側にある橈骨動脈(とうこつどうみゃく)の脈を確認します。橈骨動脈は手首で脈拍を測定する時によくつかわれます。脈が弱い場合、鎖骨下動脈の圧迫がある可能性があります。

ライトテストでは腕を外側から上方に持ち上げた姿勢で測定します。

エデンテストは座った状態で胸をはり、その状態から、さらに肩を後ろ下にした状態にして、橈骨動脈の脈を確認します。

アドソンテストは首を症状があらわれている腕の方へ回してあごを上げ、
そのまま深呼吸をして橈骨動脈の脈を確認します。

ルーステストはバンザイの位置より少し肩を落としたくらいの位置まで両腕を上げ、指を曲げたり伸ばしたりします。胸郭出口症候群の場合、しびれやだるさで3分間以上続けられません。

また、ほかの病気が原因ではないかを確認することも重要です。そのため、レントゲン検査やMRI検査などの画像検査をおこなう場合もあります。

胸郭出口症候群の原因

胸郭出口部になんらか異常がおこり、神経や鎖骨の下にある鎖骨下動脈が圧迫されることでおこるとかんがえられています。

原因には「頚肋(けいろく)」「斜角筋症候群(しゃかくきんしょうこうぐん)」「肋鎖症候群(ろくさしょうこうぐん)」「過外転症候群(かどがいてんしょうこうぐん)」があげられます。

「頚肋(けいろく)」は頭を支える頚椎(けいつい)の一番下に、本来であれば位置していないはずの頚肋(けいろく)という骨がある状態です。この頚肋は胸郭出口を狭めてしまう原因になります。

「斜角筋症候群(しゃかくきんしょうこうぐん)」は斜角筋が緊張することで胸郭出口を狭めてしまっている場合です。斜角筋の緊張がおこる原因はまだわかっていません。

「肋鎖症候群(ろくさしょうこうぐん)」は鎖骨を骨折した後に変形したまま治癒したり、妊娠末期で肩を後ろにひいた姿勢をとることが多かったりすることで、第一肋骨と鎖骨の間が狭くなっている状態です。

「過外転症候群(かどがいてんしょうこうぐん)」は腕を伸ばして上に持ち上げる動作をすることで小胸筋という筋肉が異常に緊張してしまう状態です。頭より上の位置に腕を伸ばして作業をおこなうことが多い人にみられます。

胸郭出口症候群の予防・治療方法・治療期間

重い荷物を担ぐ、下げる、抱える、腕を上げての仕事など、症状を悪化させる動作をできる範囲で避けることが重要です。

症状のおこりやすい姿勢を改善するために装具をもちいて矯正することもあります。首や肩を動かす軽いストレッチやラジオ体操程度の運動療法をおこなうこともあります。

痛みやしびれなどが強い場合は消炎鎮痛剤、血流改善剤、ビタミン剤などの薬物療法を状況に応じて使用します。

頚肋が原因であれば手術をおこない切り取ります。

治療期間は患者さんの状態により変わりますが、症状がおさまるのに1~2か月くらいはかかります。

胸郭出口症候群の治療経過(合併症・後遺症)

状態がよくなったり悪くなったりを繰り返すことがあります。ゆっくりと焦らずに治療していくことが大切です。

症状が急に悪化することはほとんどありません。自然に症状が改善することもあります。

胸郭出口症候群になりやすい年齢や性別

はっきりとした統計はわかりませんが、なで肩の女性に多くみられます。

また、重いものなどを運ぶような職業につく男性にもみられます。
年代としては30歳~55歳に多い傾向があります。

執筆・監修ドクター

河合 隆志
河合 隆志 医師 フェリシティークリニック名古屋 院長 担当科目 整形外科

経歴1997年 慶應義塾大学理工学部卒業
1999年 同大学院修士課程修了
2006年 東京医科大学医学部卒業
2012年 東京医科歯科大学大学院博士課程修了
     三楽病院整形外科他勤務
     愛知医科大学学際的痛みセンター勤務
     米国にてペインマネジメントとエイジングケアについて学ぶ
2016年 フェリシティークリニック名古屋 開設

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