肉離れとは
肉離れ(にくばなれ)とは、筋線維や筋肉を包んでいる筋膜などが切れた状態です。
患部が腫れ、動かしたり触ったりすると強く痛みます。急激な動きをしたときや、ふだん運動をしない人がスポーツをしたときに、脚や腕、まれに腹筋にもおこる事があります。
痛みが激しいときは整形外科での診察が必要となります。
肉離れの症状
肉離れは全力疾走したときなどの動作中に発症することが多く、違和感や痛みがおこります。痛みの強さは症状によって異なります。
筋肉に大量の出血が生じるため、内出血が見える場合や腫れることも少なくありません。重症の場合は歩行困難となることもあります。
肉離れの診療科目・検査方法
肉離れは運動中やストレッチ中に痛みを感じたら肉離れをおこしている可能性があるので、できるだけ動かさず安静にします。
痛みが激しい場合は整形外科を受診し、検査で断裂の程度を確認します。重症度によって湿布、ぬり薬、内服で治療をおこないます。
肉離れの原因
肉離れは運動中におこることがほとんどで、特に疾走中や飛躍時などに筋肉の収縮力がその筋肉の強さを超えることによりおこります。
部分的な断裂のことを肉離れといい、完全に筋肉が断裂した場合は筋断裂と呼び区別する場合もあります。
肉離れの予防・治療方法・治療期間
肉離れ治療の基本は固定し安静にすることです。重要度によって湿布や塗り薬、内服薬を服用することもありますが、安静にしておくことで筋肉の繊維がくっついてきて治ります。
ただし、痛みがなくなっても完全にくっついていない可能性もあるので2~3週間は様子を見て安静にする必要があります。自分の判断で動かさず医師の診断に従いましょう。
大きな断裂の場合は、手術によって断裂箇所を縫合することが必要になる場合もあります。
肉離れの治療経過(合併症・後遺症)
肉離れの治療までの期間や予後は、重症度により異なります。
3~5週間で治る場合が多いですが、完治しても筋力が落ちている状態で競技を続けると再発することがあるので、十分な筋力トレーニングも必要となります。
肉離れになりやすい年齢や性別
筋肉が未発達な時期は、肉離れをおこすことはほとんどありません。成長とともに筋肉が発達してくると肉離れをおこしやすくなってきます。
小学生でも高学年以降からは肉離れする可能性があるのでスポーツをやっている場合は特に注意が必要となります。
成人以降はどの年代でもおこる可能性があり、男女差はほとんどありません。
執筆・監修ドクター
経歴1997年 慶應義塾大学理工学部卒業
1999年 同大学院修士課程修了
2006年 東京医科大学医学部卒業
2012年 東京医科歯科大学大学院博士課程修了
三楽病院整形外科他勤務
愛知医科大学学際的痛みセンター勤務
米国にてペインマネジメントとエイジングケアについて学ぶ
2016年 フェリシティークリニック名古屋 開設
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