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こうとうぽりーぷ喉頭ポリープ

更新日:2022/08/10 公開日:2019/11/12 view数:6,247

喉頭(こうとう)ポリープとは、声を出すための器官である声帯(せいたい)のふるえる部分が腫れるため、声に異変がおこります。声帯ポリープ、声帯結節、ポリープ様変性などの総称です。

まず、喉の使い過ぎや炎症などによって、声帯の粘膜が充血します。この状態で、大きな声を出すなど、声帯に強い刺激が与えられると、声帯の粘膜の下にある血管が破裂し、声帯に血腫(けっしゅ)という血液の溜まったできものができて、声帯の粘膜が腫れるようになります。

こうしたことが何度も繰り返しおこると、ポリープとよばれる粘膜でおおわれたできものができると考えられています。

ポリープのもとになる声帯の粘膜の腫れがみられる範囲は限られています。多くの場合、両側ではなく片側のみにみられます。しかし、症状の長期化、悪化などによって、もう一方にも変化がおこる場合があります。

目次
  1. 喉頭ポリープの症状
  2. 喉頭ポリープの診療科目・検査方法
  3. 喉頭ポリープの原因
  4. 喉頭ポリープの予防・治療方法・治療期間
  5. 喉頭ポリープの治療経過(合併症・後遺症)
  6. 喉頭ポリープになりやすい年齢や性別

喉頭ポリープの症状

病気の進み具合によって、症状は変わります。
特に痛みはありませんが、以下のような症状が多くみられます。

  • 嗄声(させい:かすれ声)になる
  • 声の質に変化がおこる。やや低音になる傾向がある
  • 声を出すときに、疲れを感じる
  • 話をしているときに、声が途中で出なくなる
  • ポリープが大きくなると、声を出すときに息が漏れやすくなり、声を続けて出すことが難しくなる
  • ポリープが大きくなると、呼吸困難を引きおこす。男性に多くみられる。

喉頭ポリープの診療科目・検査方法

患者さんの声を聞けば、ほぼ病状の予想がつく場合も多くみられます。
以下のような検査によって診断されます。

視診

細い棒の先端に小さな鏡がついた間接喉頭鏡を使って、喉頭(こうとう:のどぼとけ)の状態を観察します。

喉頭内視鏡検査

内視鏡(ないしきょう)を使って、喉頭の状態をより詳しく観察します。内視鏡とは、身体の中を観察したり、そのまま簡単な手術をしたりすることのできる道具です。

ストロボスコープ

声帯の動きを確認する検査です。粘膜波動という声帯の粘膜のふるえ方がよく観察できます。

喉頭がんなど、ほかの病気でないことを確かめるためにも、耳鼻いんこう科の受診をおすすめします。

喉頭ポリープの原因

長時間にわたって声を出す、歌うなど、無理な声の出し方で喉を使い過ぎることが原因になります。

また以下のような場合におこりやすい傾向があります。

  • 歌手、教員、保育士など喉をよく使う職業についている
  • タバコを吸う
  • 風邪
  • 酒を飲んだ後に喉を使い過ぎる

喉頭ポリープの予防・治療方法・治療期間

治療方法

声の衛生

喉頭ポリープは、喉を使い過ぎることが原因でおこります。そのため、薬などで治療するか、手術をおこなうかを決める前に、まずは、現在の声の出し方などを改めて確認し、正しい声の出し方を身につける必要があります。
この“声の衛生”が身についていないと、症状が改善されにくく、再発の可能性も高くなります。

声帯に負担を掛けないことや、乾燥しないように加湿することなどを心がけます。

保存療法

ポリープができたばかりの段階では、保存的療法によって、まず手術をせずに治すことができないかを考えます。

なるべく声を出さないようにすることで声帯が動かない状態を保って、余計な刺激を与えないようにします。
また、炎症によってポリープができた場合は、炎症を抑える薬(消炎剤)が使われたり、ネブライザーという機械で霧状にした薬を吸い込む治療(吸入療法)がおこなわれたりします。

できて間もないポリープであれば、消炎剤や吸入療法でポリープが消えることもあります。

手術療法

保存的療法をおこなっても改善がみられない場合、手術をおこなうことがあります。

多くの場合、顕微鏡で覗きながらおこなう手術(ラリンゴマイクロサージェリー)によってポリープを切り取ります。
ポリープがとても小さい場合には、検査でも使われる内視鏡で切り取ることもあります。

音声治療

“声のリハビリ”的な治療法です。国家資格である言語聴覚士によっておこなわれます。
「腹式呼吸」という声を出すときの呼吸法を腹を出したり引っ込めたりする方法へ変えていくことや、発声法、声の高さの調整などがおこなわれます。

治療期間

治療の内容や医療機関によって異なります。

一般的には、手術を行った場合、3~5日間の入院が必要と考えられています。内視鏡を使った手術であれば、入院なしでの日帰りができる場合もあります。

通常、手術の後、48時間が経つと、傷が改善され、かさぶたができると考えられています。その後、約1週間は絶対に声を出さない沈黙治療が必要となります。

喉頭ポリープの治療経過(合併症・後遺症)

手術を行った場合、多くは約6カ月経った後には、声が正常になり、かすれなどの改善がみられます。

一旦治っても、再発する恐れがあるので、喉の使い過ぎや喫煙などを控え、声帯に負担を掛けない発声方法を身につける必要があります。

詩吟やカラオケなどを度が過ぎるほどおこなうと、再発する可能性が高くなります。

喉頭ポリープになりやすい年齢や性別

厚生労働省の2017年度の患者調査報告結果から、年間4,000人ほどの人がかかっていると考えられます。男女比でいうと、6:4とやや男性に多くみられます。

発症しやすい年代は30歳代で、40歳代、50歳代と続きます。年代別にみても、男女比は全体のものとほぼ変わりありません。

執筆・監修ドクター

加賀 康宏
加賀 康宏 医師 霞ケ関診療所 院長 担当科目 内科/消化器内科/胃腸内科/循環器内科/呼吸器内科/アレルギー科

経歴2010年 昭和大学医学部卒業
2010年 昭和大学横浜市北部病院初期研修医
2012年 昭和大学横浜市北部病院総合内科
2014年 帰陽会丹羽病院
2015年 昭和大学横浜市北部病院総合内科助教
2017年 霞ヶ関診療所

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