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甲状腺腫瘍

甲状腺腫瘤

更新日: 公開日:
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目次
  1. 概要
  2. 症状
  3. 診療科目・検査
  4. 原因
  5. 治療方法と治療期間
  6. 治療の展望と予後
  7. 発症しやすい年代と性差

概要

甲状腺腫瘍とは?

甲状腺は頸部(首)の気管前面にあり、チョウチョのような形をした臓器です。

スクリーニング目的で超音波検査を行うと、15%程度で甲状腺内に腫瘤が見つかると報告されています。

大部分は、良性腫瘍または嚢胞などの腫瘍様病変です。しかし、中には甲状腺外へ浸潤や転移をして生命予後に影響する悪性腫瘍(がん)もあります。

そのため腫瘤がある場合は、経過観察でよいか、すぐに治療が必要かを検査する必要があります。

「首に腫れがある」「ものが飲み込みにくい」「息がしにくい」などの自覚症状がある場合や、健康診断などで甲状腺の腫れを指摘された場合は、受診することが大切です。

症状

甲状腺は、頸部で食道や気管を覆うように位置します。この甲状腺付近にある「反回神経」(声を出したり、飲み込んだものが気管に行かないように調整するもの)が圧迫された際の症状があらわれます。

たとえば、「ものが飲み込みにくい」「息がしにくい」「声がかすれる」などの症状は、甲状腺腫瘍が原因の可能性があります。

頻度は低いですが、甲状腺ホルモンを分泌する腫瘍があります。
動悸・息切れ・頭痛・体重減少・高血圧など、甲状腺機能の働きが活発化した場合の症状を呈します。

首の腫れに自身で気付いたり、健康診断などで指摘されたりして受診される方が多いです。

診療科目・検査

内分泌内科や耳鼻いんこう科などを受診します。
検査は、以下のようなものがあります。

視診/触診

甲状腺がある首の部分を観察します。
頸部の視診と触診で、甲状腺およびその周囲にしこりの有無を確認します。
しこりがあったときは、その大きさや硬さ、広がりなどを調べます。

超音波エコー検査

頸部の超音波エコーでは、視診、触診ではわからない腫瘤を見つけることができます。
腫瘤を認める場合は、血液検査でサイログロブリンや甲状腺ホルモン、カルシウム濃度などを調べます。

穿刺吸引細胞診

腫瘤のサイズが大きいなど悪性腫瘍が疑われる場合は、穿刺吸引細胞診を行います。
穿刺吸引細胞診は、注射針の先端を腫瘤内まですすめて、陰圧をかけることで細胞の採取を行い、顕微鏡でその性状を調べる検査です。
腫瘍の組織を採取し調べることで、その種類を診断します。

甲状腺のアイソトープ検査

甲状腺ホルモンの分泌が活発な、機能性甲状腺結節の診断目的で行います。
悪性腫瘍で遠隔転移が疑われる場合にも実施します。

原因

一部の甲状腺腫瘍を除いて、詳しい原因は未だ明らかにはなっていません。
一般的には、同じ家族内で多く見られる傾向があります。

頸部への放射線被ばくも原因となります。
家族に甲状腺腫瘍の人がいる場合や、小児期に放射線治療歴がある場合は注意が必要です。

治療方法と治療期間

経過観察

良性でしこりなどに症状がない場合は、超音波エコー検査で腫瘍が大きくなっていないかを定期的に観察します。

手術

悪性腫瘍では、危険度が低い場合は経過観察とすることもありますが、一般的に手術を行います。

サイズが4cmを超える場合や、腫瘍が大きくなってきている場合、圧迫またはその他の症状がある場合などでは、明らかな悪性所見を認めない場合でも手術を行うことがあります。

甲状腺を全摘出するか、片側の切除にとどめるかは、腫瘍のサイズや浸潤・転移の有無などにより判断します。
甲状腺を全摘出した場合は、術後に甲状腺ホルモンの補充療法が必要となります。

術後に副甲状腺機能低下症を示す場合は、カルシウムやビタミンD製剤の内服が必要になります。
入院期間は1週間程度です。

腫瘍のみを局所的に切除する場合は、日帰り手術を行っている施設もあります。

経皮的エタノール注入療法

嚢胞成分が主体の良性腫瘍では、嚢胞液の穿刺吸引でサイズの縮小を維持できる場合があります。増大を繰り返す場合は、嚢胞内にエタノールを散布することにより7割程度で再発を防ぐことができます。

放射線ヨウ素内用療法

甲状腺ホルモンの分泌が活発な、機能性甲状腺結節と呼ばれる腫瘍に対して効果があります。治療7日前から食事からのヨウ素摂取の制限を行います。6~7割程度の症例で甲状腺機能が正常化すると報告されています。手術を希望されない場合にはよい適応です。
悪性腫瘍で遠隔転移を有する場合も適応となります。手術と組み合わせて行われます。

治療の展望と予後

良性腫瘍の場合、予後は良好です。

悪性腫瘍でも、手術により多くの場合は根治できます。悪性腫瘍の中で最も頻度の多い乳頭がんでは、術後の10年生存率は90%を優に超えます。

ただし、他の臓器へ転移がある症例や進行の早い未分化がんなどでは予後が不良であり、リスクに基づいた治療計画が必要となります。

発症しやすい年代と性差

スクリーニング目的で超音波検査を行うと、15%程度で甲状腺内に腫瘤が見つかると報告されています。このうち数パーセントが悪性腫瘍と考えられます。

女性の有病率は男性の2倍程度と、女性に多い疾患です。
10代以降のあらゆる年代に発症するといわれています。

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