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がくかんせつしょう顎関節症

更新日:2022/08/10 公開日:2019/04/03 view数:2,964

顎関節症(がくかんせつしょう)は、関節や咀嚼筋(そしゃくきん)の異常によっておこり、顎(あご)を動かすと「顎関節から音が鳴る」「顎関節や顎関節周囲の筋肉が痛む」などの複数の症状が出るのが特徴です。

顎関節は耳の前方左右にあり、口を開けたり閉めたりする時に動く部分です。
頭の骨の側頭骨と下あごの骨の下顎頭(かがくとう)という部分が関節円板を介して構成されている関節で、とても複雑な構造をしています。
自然治癒することもありますが、顎関節周囲の痛みだけでなく頭痛や肩こりが続いたり、顎が開けられなくなり食事や会話がしにくくなることもあります。

顎関節症は、咀嚼筋痛障害(そしゃくきんしょうがい:Ⅰ型)、顎関節痛障害(がくかんせつつうしょうがい:Ⅱ型)、顎関節円板障害(がくかんせつえんばんしょうがい:Ⅲ型)、変形性顎関節症(へんけいせいがくかんせつしょう:Ⅳ型)の4つに分類されています。

目次
  1. 顎関節症の症状
  2. 顎関節症の診療科目・検査方法
  3. 顎関節症の原因
  4. 顎関節症の予防・治療方法・治療期間
  5. 顎関節症の治療経過(合併症・後遺症)
  6. 顎関節症になりやすい年齢や性別

顎関節症の症状

顎関節症は1つの症状だけでなく様々な症状がでてくることも特徴です。
顎関節症の3大症状は、「顎関節の痛み」「雑音」「開口障害」です。

痛みの症状は顎の開閉時に顎の関節が痛んだり、側頭筋、咬筋(こうきん)など、顎を動かすために必要な顎の周辺筋肉が筋肉痛の様な状態になったりします。

顎関節の雑音症状とは顎を開閉するときに、「カクカク」や「ザラザラ」というような音がすることで、音だけでなく痛みを生じることもあります。

開口障害は顎関節にロックがかかったように動かなくなり、口を大きく開けられなかったり、開けている途中で顎が曲がってしまったりすることです。

顎関節症の診療科目・検査方法

主な診療科目は一般歯科、歯科口腔外科です。
大学病院などでは顎関節症を専門に診るの科もあります。
まずはかかりつけの歯科を受診し、原因に応じて専門科に紹介してもらうとスムーズに治療が進められます。
顎関節症と疑われるような症状が出た場合にはなるべく早く受診する必要があります。

診察は事前に顎関節症と関わりのある生活習慣のアンケートに回答したうえで問診から始まります。
次に顎関節や周囲の筋肉の触診、顎運動の検査、レントゲン撮影を行います。
また必要に応じてCTやMRI検査、噛み合わせを調べて顎関節の状態、症状の原因を突き止めます。

顎関節症の原因

顎関節症は様々な原因が重なって発症すると言われています。
顎関節の骨の異常や噛み合わせの異常だけでなく、顎関節に必要以上のストレスを与えることが顎関節症の原因になります。

日常生活と大きく関わりがあり頬杖をついたり、爪を噛んだり、ガムを頻繁に噛んだり、固いものを好んだり、といった何気ない癖が顎関節に負担を与えます。
うつ伏せで寝たり、就寝中に食いしばりや歯ぎしりをしているなど、意識のない間に顎関節に負担をかけてしまっていることもあります。

食いしばるような力を使うスポーツや管楽器の演奏なども顎関節症の原因となります。

顎関節症の予防・治療方法・治療期間

顎関節症の原因によって治療法は異なるが、保存療法が一般的です。

原因となっている日常の癖を治す行動療法、顎関節の負担を減らす目的や正しい顎の位置に誘導してくれるマウスピースを装着するスプリント療法などがあります。
他にも顎関節周囲の筋のマッサージや開口訓練などの理学療法、急性期には鎮痛剤や抗炎症薬、筋肉の緊張を緩める薬などの薬物療法も行われます。

保存療法を行っても改善が見られない場合には外科的療法を行うこともあります。
顎関節症は時間とともに症状が治癒する病気であり、個人差はあるが正しい治療、生活習慣が改善されれば2週間から1ヶ月程度で症状が改善されると言われています。

顎関節症の治療経過(合併症・後遺症)

顎関節治療は完治ではなく日常生活に支障のない程度の症状改善を目的としています。

顎関節症は悪化させる因子が数多く存在するため再発の多い病気です。
年齢によっても注意すべき生活環境は違うため、症状が一時的に改善しても油断せず再発の予防に努めるべきといえます。

顎関節に負担をかけない生活を心がけ、咀嚼筋のマッサージや顎関節のストレッチを日常的に行うのがよいです。
定期的にメインテナンスへ行きスプリントの調整を行うなど、悪化させないことが重要です。

顎関節症になりやすい年齢や性別

厚生労働省が発表している2016年の歯科疾患実態調査では、開閉口時に顎関節から音がする人が全体の約15.0%、開閉口時に顎に痛みがある人が全体の約3.3%であり、顎関節に何らかの症状がある人は約1900万人いることになります。

顎関節症は自然治癒することもあることから受診せず治療をしていない患者が数多くいるが、歯科疾患の中では齲蝕(うしょく:虫歯のこと)、歯周病に次ぐ患者数の多い疾患です。顎関節症は男女では女性の発症が多く、年代では20~30代での発症が多いです。

執筆・監修ドクター

菊地 由利佳
菊地 由利佳 医師 医師 担当科目 歯科

経歴2013年 日本歯科大学新潟生命歯学部 卒業
     新潟大学医歯学総合病院にて研修
     都内歯科医院にて勤務

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