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きつおん吃音

きつおんしょう/どもり吃音症/どもり
更新日:2022/09/16 公開日:2020/03/11 view数:12,073
目次
  1. 吃音とは
  2. 吃音の症状
  3. 吃音の診療科目・検査方法
  4. 吃音の原因
  5. 吃音の予防・治療方法・治療期間
  6. 吃音の治療経過(合併症・後遺症)
  7. 吃音になりやすい年齢や性別

吃音とは

吃音(きつおん)とは、自分が思っているとおりの流暢な話し方ができない状態です。

音や単語を頻繁に繰り返しやすい、言葉が詰まりやすい、言葉を引き伸ばすなどのため、人との会話がスムーズにおこなえず、コミュニケーションに支障をきたします。そして、心理的にも大きな負担が生じます。

吃音の生じる子どもと生じない子どもとの間に、性格的、身体的な差はほとんどみられません。また、脳梗塞など、器質的に明らかな根拠もありません。

よって、原因はいまだ解明されておらず、治療方法も確立されていないというのが現状です。ただし、症状に適した指導、治療によって、改善するケースも多いとされています。

吃音の症状

言語症状

連発

音や単語の一部を繰り返します。
(例)「お、お、おかあさん」

難発(ブロック)

言葉が詰まります。
(例)「……こっこんばんは」

伸発

言葉を引き伸ばします。
(例)「ごーーはん」

上記のうち、1つ以上の症状がみられる場合、吃音が疑われます。

随伴症状

難発では、言葉を発する際に、顔をしかめたり、身体を動かしたり、目をぱちぱちしたりなどの随伴運動を伴う場合があります

これは、言葉を発する際の緊張が身体にあらわれるためにおこると考えられています。

また、調子が良いときと悪いときの波があり、話す場面によっては、スムーズに話せることもあります。

吃音の診療科目・検査方法

吃音が疑われる場合は、放置せず、一度、医療機関で相談することをおすすめします。吃音の種類や症状にもよりますが、心療内科小児科、言語聴覚士がいる医療機関、リハビリテーション科耳鼻いんこう科などを受診してください。

下記のような各種検査の結果、重症化していると判断された場合などは、治療が必要となることがあります。

音読吃音検査

音読時の吃音症状を確認する検査です。

吃音の種類、頻度、同じ音や単語で吃音がおこる状態の確認、繰り返し音読する際に吃音が軽減するかどうかの確認などがおこなわれます。

心理的側面検査

吃音は、症状に対する不安、恐怖、恥ずかしさなどの心理的側面にも大きく影響を受けます。そのため、心理状態を調べることも重要です。

バウムテスト(子どもが描いた木の絵から心理状態を確認する)や、P―Fスタディ(欲求不満場面の絵を使用し、登場人物のセリフを答えさせることで心理状態を確認する)などがおこなわれる場合があります。

吃音の原因

吃音には、「発達性吃音」と「獲得性吃音」があります

発達性吃音

吃音の90%は発達性吃音です。多くの場合、幼児期に発症します。

原因は、いまだ解明されていません。7割程度は遺伝子異常といわれています。成長後も症状が残る場合は、体質的要因(遺伝的要因)、発達的要因、周囲の環境などが考えられます。

獲得性吃音

獲得性吃音は、脳損傷、神経学的疾患などが原因でおこる「獲得性神経原性吃音」と、精神的ストレス、外傷経験などの後におこる「獲得性心因性吃音」に大きく分けられます。

吃音の予防・治療方法・治療期間

吃音の治療方法は確立されていません。そのため、多くの場合、症状を軽減するための対症療法がおこなわれます。

子どもの場合

言語療法

  • 斉唱療法・追唱療法

言語聴覚士と一緒に発話する「斉唱療法」、言語聴覚士を追って発話する「追唱療法」をおこない、症状の軽減を目指します。

  • リズム療法

メトロノームを使った方法です。メトロノームの動きに合わせて発話し、症状の軽減を目指します。

心理療法

メンタル・リハーサル療法、環境調整療法、催眠療法、カウンセリング、遊戯療法などの心理療法がおこなわれる場合があります。

また、「リッカムプログラム」という手法もあります。これは、各家庭において、症状のある子どもの発言に対して、声掛けをするというものです。

会話中に言葉が詰まっても、叱らずに指摘し、スムーズに会話できたら、褒めるといった対応をします。

吃音を抱える子どもにとって大切なのは、ご家族が丁寧なコミュニケーションをとり、子どものペースで会話を進めることだと考えられています。

「ゆっくり話して」などと促すことや、吃音が悪いことなのだという気持ちを増幅させる指摘や叱責は、子どもにとってよくありません。

成人の場合

成人後も症状が続く場合の治療方法としては、リハビリテーション科耳鼻いんこう科などで、言語聴覚士による指導を受けるといったものがあります。

治療期間についても、年齢、発達時期、治療環境、治療内容などにより異なるため、一概にはいえません。一般的に、3年程度の治療期間が必要と考えられています。

吃音の治療経過(合併症・後遺症)

吃音の症状に適した指導、治療を受けることにより、16歳頃までには改善されることが多いと考えられています。

乳幼児期に発症した場合は、一過性のもので、改善しやすいです。しかし、年長児期以降に発症した場合は、症状が持続してしまうこともあるようです。

また、全体の約70~80%は自然治癒します。特に、女児は自然治癒しやすいと考えられています。自然治癒する場合、発症後半年は症状が多くみられることが多く、完全に治癒が認められるまでには2~3年かかります。

吃音になりやすい年齢や性別

100人のうち、5~8人が発症すると考えられています。

一般的には、2~7歳での発症が多いようです。平均発症年齢は2歳9カ月で、約95%が4歳までに発症すると考えられています。

男女比は、幼児期はほぼ同じで、青年期以降は男性にやや多くみられます

執筆・監修ドクター

瀬尾 達
瀬尾 達 医師 瀬尾クリニック 理事長 担当科目 耳鼻いんこう科

経歴京都大学医学部大学院修了
2000年 瀬尾クリニック開設 院長、理事長

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